まったくもって、日本とは“スター選手が未来へ羽ばたく可能性をお上が潰すべく機能する国家”か!? との原左都子の印象を後押ししたのが、自民党政権森喜朗元首相の信じ難き発言である。
何でも、先だって2月20日に福岡市にて行った講演で、森喜朗元首相はソチ五輪フィギュアスケート ショートプログラムで16位だった浅田真央選手について 「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と公言したらしい。
さらには「負けるとわかっている団体戦に何も浅田さんを出して、恥かかせることなかったと思うんですよね」とも続け、浅田選手を団体戦の出場メンバーに選んだことを問題視したとのことだ。
参考のため、 森元首相は東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長を務めている人物である。
(以上、ネット情報より引用。)
真央ちゃんファンの原左都子でなくとも、この“軽薄うすら馬鹿年寄り”を誰が2020東京五輪組織委員会会長になど任命したのか!と、その責任を問いたくなるレベルの低次元発言ではなかろうか?
五輪組織委員会会長とは、自国他国にかかわらず世界から参加する選手皆が最大限の力を発揮できるような地盤作りを滞りなく執り行い、安全を守りつつ応援をするのがその使命ではないのか!?
最低限森氏は女子フィギュアフリー演技が終了し、すべての結果が出た時点でその発言をするべきだった。
現在のところ、フィギュアスケート競技とは「ショート」と「フリー」の二部構成である。 「ショート」結果のみを見てその内容を評価するなど言語道断だ。
実は私は、フィギュアスケート競技とは極論を言えば「フリー」のみでよいのではないかとも考察している。
私の印象では、現在実施されている「ショート」とは、実質的には時間的制約上「フリー」演技に進出する選手を25名に絞り込む第一関門と捉えている。
もしも可能ならばスキージャンプ競技のように、2本の「フリー」演技を選手に課すことにより2本トータルで決着をつけた方がより公正かと思ったりもする。 (その場合、現行競技システムよりも長時間を要してしまうデメリットが発生するが。)
ここで少し厳しい見解を述べると、ソチ五輪代表浅田真央選手の場合、皆さんご周知のごとくショートプログラムで“信じられない大失敗”をしでかしたことは消すに消せない事実である。
まさか冒頭の森元首相のように、フリー演技の前にそれを公然とバッシングするほど私は非常識ではないが、真央選手にはその致命的大失敗があったからこそ、翌日には自己最高得点の素晴らしいフリーを紡ぎだせたものと考察可能ではなかろうか。
これがもし「フリー」一本勝負だったなら、真央選手は如何なるパフォーマンスが叶ったのだろう、なる興味が湧くのだ。 意外や意外4分間との長勝負フリーの場合、後半で前半ミスの挽回が可能だったのかもしれないが…。
そういう観点から今回のソチ五輪女子フィギュア競技全般を振り返るならば、金銀銅メダルに輝いた三選手の研ぎ澄まされた2本の演技の完成度は実に素晴らしかった。
金メダルに輝いたロシア代表 ソトニコワ選手に関して、「プーチンの政治力故だ」 いや「ロシア観客が騒ぎ過ぎだ」等々マイナス見解がメディア上で溢れているのを私も承知している。
ただ原左都子の判定によっても、この選手はダントツ「金メダル」と評価している。
何せ、未だ17歳にして技術力が超越している。 加えて、さすがクラシックバレエ王国ロシアの選手にして、バレエの素養ある選手とみなした程に芸術性も兼ね備えている。 しかも、フリー演技のパワフルなダイナミックさに私個人的には圧倒されたものだ。
銀メダルを取得した韓国代表 キムヨナ選手も、ショート、フリー共に前回バンクーバー五輪に引き続き完璧な演技を披露した。
ただ、私は見逃していない。 キムヨナ選手とは、現在女子フィギュア界では常識とも言える“ビールマンスピン”が出来ない選手なのではなかろうか。 キム選手がこれを公式試合で公開する姿を私は未だかつて見たことがない。 加えて、ソトニコワ選手が披露した超難度高回転スピンの“離れ技”とも表現可能な技術力にも、キム選手は欠けていたことは事実だ。 この技術力の差こそが、メダルの色の差に繋がったものと私は解釈している。
銅メダルのイタリア代表 コストナー選手は、今回五輪出場3度目のベテランフィギュアスケーターである。
実は私は十年以上前の時代からこの人の演技を好んでいる。 長身にしてジャンプの高さが素晴らしく、ダイナミックな演技を披露してくれる選手だ。 今までは本番での失敗が多く上位に食い込むことはなかったが、今回のソチ五輪でやっとメダルをゲットできたことに私は大いなる拍手を贈りたい思いだ。
そして、浅田真央選手。
もしも五輪フィギュアスケート競技が「フリー」一本だった場合、真央選手は今回のソチ五輪でメダルを獲得出来たであろう。
真央選手の「フリー」演技は実に素晴らしかった。 原左都子もそれを見て涙した。
ご本人が演技後メディア会見で述べた通り「バンクーバー五輪の銀メダル以降4年間かけて練習に励んだ成果がすべて出せた」 その通りであろう。
ただ、現状ではフィギュア選手には「ショート」プログラムも課されている。
厳しい見解であることは承知の上で、真央選手には「ショート」「フリー」共に納得できる演技を今後期待したいのだ。
幸いな事に、真央選手は既に次なる世界選手権出場に標的を定めているようだ。
それでこそ浅田真央選手である! どうか、ソチ五輪フリー演技の完成度の高さ及びご自身の成功感を武器にして、今後共にフィギュアスケートの頂点を目指し続けて欲しいものである。
競技によるかもしれないが、五輪選手にとっての4年間とは短そうで実は長い年月であるのかもしれない。
その間に真央選手がご自身のプライベート時間をゆったりと紡ぐ事により、フィギュアスケート選手として更に強くなることを、私は応援したい気がする。
P.S.
しばらく旅に出ます。
「原左都子エッセイ集」の執筆を少しお休みさせて頂きますが、その間、バックナンバーを閲覧下さいましたならば幸甚です。
何でも、先だって2月20日に福岡市にて行った講演で、森喜朗元首相はソチ五輪フィギュアスケート ショートプログラムで16位だった浅田真央選手について 「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と公言したらしい。
さらには「負けるとわかっている団体戦に何も浅田さんを出して、恥かかせることなかったと思うんですよね」とも続け、浅田選手を団体戦の出場メンバーに選んだことを問題視したとのことだ。
参考のため、 森元首相は東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長を務めている人物である。
(以上、ネット情報より引用。)
真央ちゃんファンの原左都子でなくとも、この“軽薄うすら馬鹿年寄り”を誰が2020東京五輪組織委員会会長になど任命したのか!と、その責任を問いたくなるレベルの低次元発言ではなかろうか?
五輪組織委員会会長とは、自国他国にかかわらず世界から参加する選手皆が最大限の力を発揮できるような地盤作りを滞りなく執り行い、安全を守りつつ応援をするのがその使命ではないのか!?
最低限森氏は女子フィギュアフリー演技が終了し、すべての結果が出た時点でその発言をするべきだった。
現在のところ、フィギュアスケート競技とは「ショート」と「フリー」の二部構成である。 「ショート」結果のみを見てその内容を評価するなど言語道断だ。
実は私は、フィギュアスケート競技とは極論を言えば「フリー」のみでよいのではないかとも考察している。
私の印象では、現在実施されている「ショート」とは、実質的には時間的制約上「フリー」演技に進出する選手を25名に絞り込む第一関門と捉えている。
もしも可能ならばスキージャンプ競技のように、2本の「フリー」演技を選手に課すことにより2本トータルで決着をつけた方がより公正かと思ったりもする。 (その場合、現行競技システムよりも長時間を要してしまうデメリットが発生するが。)
ここで少し厳しい見解を述べると、ソチ五輪代表浅田真央選手の場合、皆さんご周知のごとくショートプログラムで“信じられない大失敗”をしでかしたことは消すに消せない事実である。
まさか冒頭の森元首相のように、フリー演技の前にそれを公然とバッシングするほど私は非常識ではないが、真央選手にはその致命的大失敗があったからこそ、翌日には自己最高得点の素晴らしいフリーを紡ぎだせたものと考察可能ではなかろうか。
これがもし「フリー」一本勝負だったなら、真央選手は如何なるパフォーマンスが叶ったのだろう、なる興味が湧くのだ。 意外や意外4分間との長勝負フリーの場合、後半で前半ミスの挽回が可能だったのかもしれないが…。
そういう観点から今回のソチ五輪女子フィギュア競技全般を振り返るならば、金銀銅メダルに輝いた三選手の研ぎ澄まされた2本の演技の完成度は実に素晴らしかった。
金メダルに輝いたロシア代表 ソトニコワ選手に関して、「プーチンの政治力故だ」 いや「ロシア観客が騒ぎ過ぎだ」等々マイナス見解がメディア上で溢れているのを私も承知している。
ただ原左都子の判定によっても、この選手はダントツ「金メダル」と評価している。
何せ、未だ17歳にして技術力が超越している。 加えて、さすがクラシックバレエ王国ロシアの選手にして、バレエの素養ある選手とみなした程に芸術性も兼ね備えている。 しかも、フリー演技のパワフルなダイナミックさに私個人的には圧倒されたものだ。
銀メダルを取得した韓国代表 キムヨナ選手も、ショート、フリー共に前回バンクーバー五輪に引き続き完璧な演技を披露した。
ただ、私は見逃していない。 キムヨナ選手とは、現在女子フィギュア界では常識とも言える“ビールマンスピン”が出来ない選手なのではなかろうか。 キム選手がこれを公式試合で公開する姿を私は未だかつて見たことがない。 加えて、ソトニコワ選手が披露した超難度高回転スピンの“離れ技”とも表現可能な技術力にも、キム選手は欠けていたことは事実だ。 この技術力の差こそが、メダルの色の差に繋がったものと私は解釈している。
銅メダルのイタリア代表 コストナー選手は、今回五輪出場3度目のベテランフィギュアスケーターである。
実は私は十年以上前の時代からこの人の演技を好んでいる。 長身にしてジャンプの高さが素晴らしく、ダイナミックな演技を披露してくれる選手だ。 今までは本番での失敗が多く上位に食い込むことはなかったが、今回のソチ五輪でやっとメダルをゲットできたことに私は大いなる拍手を贈りたい思いだ。
そして、浅田真央選手。
もしも五輪フィギュアスケート競技が「フリー」一本だった場合、真央選手は今回のソチ五輪でメダルを獲得出来たであろう。
真央選手の「フリー」演技は実に素晴らしかった。 原左都子もそれを見て涙した。
ご本人が演技後メディア会見で述べた通り「バンクーバー五輪の銀メダル以降4年間かけて練習に励んだ成果がすべて出せた」 その通りであろう。
ただ、現状ではフィギュア選手には「ショート」プログラムも課されている。
厳しい見解であることは承知の上で、真央選手には「ショート」「フリー」共に納得できる演技を今後期待したいのだ。
幸いな事に、真央選手は既に次なる世界選手権出場に標的を定めているようだ。
それでこそ浅田真央選手である! どうか、ソチ五輪フリー演技の完成度の高さ及びご自身の成功感を武器にして、今後共にフィギュアスケートの頂点を目指し続けて欲しいものである。
競技によるかもしれないが、五輪選手にとっての4年間とは短そうで実は長い年月であるのかもしれない。
その間に真央選手がご自身のプライベート時間をゆったりと紡ぐ事により、フィギュアスケート選手として更に強くなることを、私は応援したい気がする。
P.S.
しばらく旅に出ます。
「原左都子エッセイ集」の執筆を少しお休みさせて頂きますが、その間、バックナンバーを閲覧下さいましたならば幸甚です。