明日は、4月1日。
我が国では、学校が新年度を迎える日だ。
そんな学校現場では冒頭表題に掲げたとおり、新任教諭のうち5%近くが1年以内に退職しているらしい。
例えば、2024.03.26付朝日新聞記事によると、2022年度に都教委が正規採用した新任教諭2429人のうち、108人が同年度末までに退職しているという。 離職率4,4%は、過去10年間で最も高かったそうだ。
早速、原左都子の私事に入ろう。
この私も、学校(私の場合は高校の)教諭経験者である。
私の場合、かなり異例の採用人事だった。
その時代は教員不足が激しかった時期だったらしいのだが、それにしてもあまりにも突然「教諭依頼」が降りかかってきたのには私自身が驚かされた。😱
3月末頃の事だ。
元々医学関係者の私だが、2度目の大学を卒業して引き続き大学院へ進学せんとしていた。 既に学業の合間には大学長期休暇時に励んでいた元々の専門の医学関連業務を続行予定だったところ。
突然、夜遅い時間帯に我が家の電話が鳴る。
出てみると、神奈川県教育委員会を名乗る男性が、「貴方は4月から神奈川県立高校の教諭に新採用が決定しています。明日校長面談を実施しますので必ず高校までお越しください。」
なんともぶしつけ、かつそんなデタラメ話に応じる訳には行かない。
断固として、「私はそもそも医学関係者です。 4月から昼間は大学院に進学しますが、合間の仕事として医学関係会社への勤務が決定しています。 (途中大幅略) その給与の程が既に決定していますが、もしも貴方がおっしゃるところの神奈川県立高校の給与の方がそれよりも高ければ、考える余地はあります。」
電話の主も強引で、「とにかくあなたは既に4月から県立高校教諭が決定していますので、必ず明日は学校まで校長面談に行って下さい!」
そうして出かけたその県立高校の、特に教頭先生のお優しいこと!
「よくぞ、本日は我が校へお越し下さいました! 教委もこんな素敵な女性先生を我が校に紹介下さり私どもも嬉しいです。 給与額の件はお聞きしていまして、ここに資料を用意しました。 これをご覧になって、どうか我が校へ教諭としてお越し下さるよう切にお願いします。」
早速その資料を手に取ってみたところ、確かに私が勤務していた医学関係企業よりも高い報酬が手に入るようだ。
まあそれでも、一応「もう少し考える時間が欲しい」とは言いましたよ!
ただ高校側も4月の新学期をすぐそこに迎えている立場で かなり焦っていた様子で、「〇先生(私の事)にお願いがあるのですが、3月中に 全校の時間割作成作業のお手伝いをいただきたいのですが、明日からその作業に加わっていただけませんか?」
これ、既にその教頭先生の熱意に降参とも思えた。
次の日(未だ3月だった)に私は約束通り、その「時間割作成作業」に加わるべく学校へ行った。 そうしたところ、数名いた教員たちとすぐに打ち解けることができ、私自身もその作業に没頭したものだ。(そもそも、私は仕事と名がつくものにはすぐに集中可能な人間です…。)
そんなこんなで、結果として私は4月から当該高校の教諭として正式採用されるに至った。
その時既に、34歳。
何と申しますか、職種が何であれ職業人としての経験値は十分に積んできている身として根性が座っていたと言うのか…
直ぐに教職に慣れた、というよりも。
とにかく、今までの職業上無経験だった「生徒」という存在が何よりも可愛い事、この上なかったものだ。
私事が長引いたが、本題に戻そう。
学校現場に於ける「教員離職者増」の対応策として。
上記原左都子の事例の如く。
思い切って、他業種経験者を学校現場へ引っ張り込んではどうだろうか??
その場合、年齢的には「とうが立っている」かもしれないが。
その人材が児童・生徒と上手く渡れるのであれば、学校現場で何らの不都合も無いと自信を持って私は思うのだが。
それとも、どうしても「若手教員」を新人として採用したい、なる学校現場特有の歪んだ事情でも存在するのであろうか???