◎アテネ市内を走るマツダのオート三輪
昨日に続き、ビデオで観た映画の話である。
数年前、『デビット・ジャンセンの黒の標的』という映画のビデオを入手した。原タイトルは「COVERT ACTION」、主演は、もちろん、デビット・ジャンセンである。㈱ポニーが販売元で、当時の定価は「¥17,800」。
紙製のケースには、「1979年 アメリカ映画」とあったが、インターネットで調べたところでは、一九七八年に、イタリア・ギリシャの両国共同で作られた映画のようだ。
舞台は、ギリシャのアテネ。デビット・ジャンセンが演ずるのは、元CIA情報部員のレスター・ホートン。CIAアテネ局長に、アーサー・ケネディ、ホートンの親友フローリオの妻アンナに、コリンヌ・クレリーが扮している。
あまり盛り上がらないB級のアクション映画だが、ギリシャが舞台になっているところが珍しい。活気あふれる市場、ヒトケのない古代遺跡などが、撮影場所に選ばれている。ちなみに、この映画は、デビット・ジャンセンが出演し、生前に公開された映画としては、最後の一本ではないだろうか。デビット・ジャンセンが亡くなったのは、一九八〇年二月一三日で、まだ四十八歳の若さだった。
この映画を観ていて最も驚いたのは、冒頭、アテネ市内の大通りを写している場面で、マツダのオート三輪が走っていたことである。まさかと思って、何度も巻き直し、確認したが、やはりマツダのオート三輪である。荷台が割と長いタイプで、塗色は青だった。
あとで、「ギリシャ オート三輪」で、ネット検索をしてみた。すると、次々と画像があらわれる。ギリシャに旅行した日本人が、現地でマツダのオート三輪を見つけ、珍しいというので投稿したものが多かった。今日でもギリシャでは、マツダのオート三輪が活躍しているのだろうか。