◎脅迫に対する最善の対処法は、それと戦うことである
カレル・ヴァン・ウォルフレン著『人間を幸福にしない日本というシステム』(毎日新聞社、1994)の要所要所を紹介している。本日はその十四回目。
本日は、第三部「日本はみずからを救えるか?」の第四章「恐怖の報酬」から、その最後のところを紹介してみたい。
日本の上層部の人々が脅しに簡単に屈してしまうのを見て、多くの外国人のあいだからは、日本人全体が臆病者だという評判が立てられている。
国民が恐怖心にとらわれているような国は、その将来が危うい。これは日本に限らず、どこの国でもたしかに言えることだ。怖気づいた市民は、きちんと機能する市民社会を築けない。だから、日本を変えたいとあなたが思っているなら、脅しにどう対処するかを学ばねばならない。
それこそ、言うは易く実行は難い、だ。しかし、脅しに対する簡単な対処法なら実際にある。生命の危険がないかぎりは、できるかぎり無視する方法だ。脅しは、それに敏感に反応してしまう人だけに効く。もしあなたが怖がらなければ、脅迫者があなたを標的にする可能性はぐっと減るのである。
また、もしほかの市民が脅されているのをあなたが知ったときは、そのことを騒ぎ立て、脅迫者の正体を暴いてやるのが一般に有効である。それなのに、たとえば、右翼のなかの悪党集団が教師やジャーナリストたちを殺すと脅迫しているのを、日本の警察や政治家が見て見ぬふりをしているのは、まったくひどすぎる話である。
あなたの態度や行動を変えようとして、外部から不当な圧力がかかってきたとき、最善【ベスト】の対処法といえば、それと戦うことである。最終的には、真の市民精神【シチズンシツプ】を守るために、勇気がいる。〈323~324ページ〉
カレル・ヴァン・ウォルフレン著『人間を幸福にしない日本というシステム』(毎日新聞社、1994)の要所要所を紹介している。本日はその十四回目。
本日は、第三部「日本はみずからを救えるか?」の第四章「恐怖の報酬」から、その最後のところを紹介してみたい。
日本の上層部の人々が脅しに簡単に屈してしまうのを見て、多くの外国人のあいだからは、日本人全体が臆病者だという評判が立てられている。
国民が恐怖心にとらわれているような国は、その将来が危うい。これは日本に限らず、どこの国でもたしかに言えることだ。怖気づいた市民は、きちんと機能する市民社会を築けない。だから、日本を変えたいとあなたが思っているなら、脅しにどう対処するかを学ばねばならない。
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また、もしほかの市民が脅されているのをあなたが知ったときは、そのことを騒ぎ立て、脅迫者の正体を暴いてやるのが一般に有効である。それなのに、たとえば、右翼のなかの悪党集団が教師やジャーナリストたちを殺すと脅迫しているのを、日本の警察や政治家が見て見ぬふりをしているのは、まったくひどすぎる話である。
あなたの態度や行動を変えようとして、外部から不当な圧力がかかってきたとき、最善【ベスト】の対処法といえば、それと戦うことである。最終的には、真の市民精神【シチズンシツプ】を守るために、勇気がいる。〈323~324ページ〉
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