昨日の記事で少し紹介した自然薯専用肥料についての続きです。
研修畑の一畝分だけ開発中の肥料を使って効果を確かめるというものでした。
この効果は収穫する晩秋にならないと成果は出てきません。
この新肥料を別の角度から確認試験します。
それは時間の経過別に自然薯に適した成分が、
標高によってどの程度流出するかという流出量調査です。
比較的高所(標高500m)である県の研究施設がある稲武山間農業試験場と、
平野部に近い私の栽培畑(標高50m)の二ヶ所で行います。

畝の肩部に試験肥料を埋めていきます。
種類は高所山間地向け・平野部に近い地向け・従来の市販肥料(エコロング)で、
タイプごとになるので5種類あります。
2週間毎に回収するため肥料が入った小袋を20個ほど埋めました。
併せて地温計も埋設した。

この専用肥料の開発は愛知県農業総合試験場とJA愛知経済連が共同で進められており、
低価格で安定した全量基肥栽培技術を確立するものです。
私たちが現在使っている肥料は一般市販肥料で、
100日タイプの肥料だが加里成分が足らず8月に追肥しており、
マルチを剥がして施肥せねばならない。
これが商品化されれば最初に一回の施肥で済みます。
恐らく全国で県の試験場が率先して自然薯の各種研究しているのは愛知県だけと思われます。
有形無形の支援を受けていることを噛みしめながら、
生産者としては美味しいじねんじょ「夢とろろ」を消費者に届けるしかないのかな。
< 飛躍近し試験重ねる夢とろろ >