最近、ニュース解説が分かり易いということで池上彰さんが人気ということですね。
私も何度かテレビで見、確かに解説が分かり易かったな、と思いました。
今日、中学生の男の子がこれについてこんなことを聞いてきました。
「先生、池上彰さんの解説の中で、太平洋戦争中にアメリカが日本に原爆を落としたのは、日本が戦争をやめなかったからだと言っていましたが、それって本当ですか?」
こういう質問をするくらいですから、その中学生はきっと社会の科目が好きであるに違いなく、また、その種のテレビ番組も関心を持って観ているのだろと思います。
でも、上の質問に関して言えば、答えとしては正しいとも、正しくないとも言えます。
それらの理由を書くことはここでの目的ではないので、簡単にだけ触れておきますと、原爆を落とされて10万人以上もの犠牲者を出したことが「日本が戦争をやめなかったから」という理由によるものであるという片付け方、そういう考えでおしまいにしてしまうことが問題になっているのだという事であって、そういう周辺事情まで踏み込んで、これを歴史或いは公民の授業の中で教えていくことが大切ではないかと思います。
あの時期、日本がソ連に戦争終結の仲介を頼んでいた事は歴史な事実ですから、それだけでも「日本が戦争をやめなかったから」という論法には若干の疑問が沸いてくるわけです。
池上彰さんの分かり易い解説は非常に面白いものではありますが、それが全てでは元論無く、特に歴史については様々な見方や意見があるのだという前提で子供たちに教えることがとても重要であると思います。