国語という科目があります。
この科目については、実に多くの保護者の方がこう言います。
「国語なんて、その気になって勉強すれば誰でもすぐに出来るようになりますよね」
国語の教師が聞いたら怒り出しそうな言い方ですが、残念なことに、毎年こういう言い方をする人が一定数います。
大きな間違いです、これは。
こういう方は、国語という科目を、単に文章を読んでそこに何が書かれてあるかを言い当てるだけでしょ、などといった、その程度の感覚で安易に捉えていることが少なくありません。
ところが、です。
文章と一口に言っても、そこには物語文もあれば、評論文、論説文もあります。
随筆もありますし、高校受験対策に必要なものとしては、俳句や短歌も加わります。
しかも、これら自体の難易度にも、比較的平易なものから高度なものまで様々ですし、そこには二字、三字、四字熟語、ことわざや慣用句などが散りばめられています。
「国語なんて」という方は、これらの用語や語句についても、単に「聞いたことがある」といった程度の浅い知識で対応できるとタカをくくっているでしょうが、必要なのは、これらを読めて書けて、そして正しい意味合いを理解した上で使いこなすという点です。
忘れていました。
国語の学習には、この他、文法知識が不可欠で、これについても接続語や品詞の判定、変格活用などを理解し、使いこなせなければいけません。
これらのすべてを身につけたうえで、実際の問題で点数を取ることが、果たして「国語なんて、その気になれば」といった考えで可能なものでしょうか?