年内明日まで冬期講習を行っています。
昨日今日の講習の中で、一つ小さな発見をしました。
レギュラー授業で、もっぱら1対2の形式で授業を行っている小学4年生がいて、彼は講師があの手この手で教え方を工夫しても、個性や性格といったものからくる落ち着きの無さと、それゆえの集中力の欠如とで、学習の効果がなかなか捗りません。
お母さんは、非常に心配して、週に3回彼を通わせ(授業は1回当たり3時間)、それに加えてこの冬期講習も朝から夕方まで一日7時間みっちり授業を組み込みました。
はじめのうち、レギュラー授業と同様、なかなか集中できず、困った私たちが、彼と講師との着席位置に工夫を加え、これに変化をもたせるとともに、話すスピードを2割程度ゆっくりにして、更に形式自体を1対1に変えました。
すると、「なんということでしょう」、それまでと打って変わって授業に集中し出し、それに伴って今まで理解するのに時間が掛かった算数の問題の解き方が分かり、或いは読み進むのに苦労していた国語の長文をたどたどしいながら最後までしっかりと読んで、その結果、読解問題の多くを正解できました。
たったこれだけと言えなくも無い工夫ですが、それでもこの驚くほどの効果に、むしろ私達の方が驚いてしまいました。
正直な話、集中できない子供を相手にする時は、色々な点で工夫が必要になったりするものですが、それを厭わず一つ一つ手を抜くことなく行っていけば、その過程のどこに好転のきっかけが潜んでいるか、いつそれが刺激されて効果を発揮するのか、これは実際にやってみないとわからないものだなあということを、改めて、そして強く実感しました。