アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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へんてこなひと

2009年07月05日 06時22分42秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
  

 昨日久しぶりに元祖・猫カフェに立ち寄りました。お目当ての猫のクロちゃんは残念ながら留守でしたが、代わりに店主のママさんが、幸福実現党の人が店にやって来た時の様子を話してくれました。
 それによると、数日前に、見知らぬ女性2人が、いきなり店に飛び込んできて、「横の壁に政党ポスターを貼らせてくれ」と言って来たそうです。余りにも藪から棒に言って来たので、結局ポスターも貼らさずに追い返したそうですが。

 その時に幸福実現党の人たちからもらったのが、上記2枚の政党ビラです。右側のビラが「消費税・相続税廃止で財産倍増」バージョン、左側のビラが「北朝鮮ミサイル防衛と憲法9条改正」バージョンのものです。いずれも女性党首の大川きょう子を全面に押し出しています。
 しかも、その人たちが帰った後に、子供たちがビラに落書きしてしまったものだから、見るも無残な姿に。メガネ部分の落書きが何やらハート型になっているのも、実際にそのうちの1人がそんな形をしたフレームのメガネを掛けていたからだそうです。
 その落書きの中でも一際傑作なのが、左側の北朝鮮ミサイル・バージョンのものの左側に書かれた「へんてこなひと」の部分です。その上の怒りの雲形と言い、その下の、ムンクの「叫び」とよく似た構図の不安げな顔と言い、その時の子供の不安げだった様子が、手に取るように分かります。余りの出来栄えに、思わず携帯の写真に収めてしまいました。

 その幸福実現党ですが、ご存知の様に、宗教団体の「幸福の科学」が立ち上げた政党で、何でも今度の衆院選には、300の小選挙区全区と比例区に45名の、345名もの候補者を擁立するそうだとか。流石は資金が潤沢な宗教政党、やる事が太っ腹。
 ビラの内容もざっと目を通しましたが、例によって例の如く、言っている事が支離滅裂で、思わず脱力してしまいました。

 消費税廃止はまあ良いとしても、その後に続く目玉が相続税・贈与税全廃だけでは、店主のママも言っていた様に、単なる「金持ち減税」にしか過ぎません。これでは、麻生・自民党と同じ手法を、目先を変えてやるだけの話にしかなりません。ビラにはもう少し具体的な事も書いていましたが、これとても「規制緩和で3%以上の経済成長を実現」「証券税制を全廃し、日経平均株価を2万台に」とか、小泉政治以来の新自由主義路線を、更に酷くした内容で。それをやったが為に、日本が今の様な体たらくになったのだろうが(呆)。
 
 その支離滅裂ぶりは、北朝鮮ミサイルと改憲バージョンでも同様です。これも、自民党の安倍・中川(アル中)など靖国派の物真似でしかない。
 しかし、「北朝鮮が核ミサイルを日本に撃ち込む姿勢を明確にした場合、正当防衛として、ミサイル基地を攻撃します」なんて事を言っていますが、そんな主観的で曖昧な「基準」で、先にミサイルをぶっ放してしまったら、逆に日本が戦争犯罪人国家として、世界から孤立してしまいます。第一、米国がそんな事を許す筈がある訳ないじゃないですか。
 大方、「在特会」がユーチューブに得意げにアップした、埼玉県蕨市でのネオナチ・デモ動画の説明文と同じノリで、上辺だけなら誰でも知っている「北朝鮮・拉致問題」を持ち出す事で、関心を引こうとしているのでしょうが。しかしこれも、逆に「最後には結局そこに逃げ込むしか能が無いのか」という浅ましさだけが鼻について、逆効果にも為りかねないのでは。

 その挙句に、「交通革命でリニア鉄道網を全世界に張り巡らす」とか、「富裕層呼び込みと産めよ増やせよで、2030年には日本の人口を3億人にする」とか至っては、もはや論評する気にもなりません。一体何処にそんな金があるのか。そんなハコモノ偏重に走ったら、余計に赤字財政になってしまうではないか。それでは、今まで自民党が、道路特定財源や大型公共事業の問題で、散々叩かれまくってきたやり方を、もっと大規模に踏襲して、傷口を広げるだけではないか。

 そうかと思えば、「議院内閣制から大統領制に代えて、大統領を国家元首に」なんて事も、公約で主張しており、それこそ同党が表向きは否定している「全体主義・独裁国家」への道に為りかねないと思うのですが、では天皇制を廃止して、日本をごくフツーの共和国にしてしまうのかと思いきや(私は大賛成だがw)、天皇は象徴として残すと言う。しかし、それなら今と全く同じではないか。或いは、今も共和制インドの片隅で、外国人観光客の相手をしているマハラジャ(藩王)の様なものを想定しているのか。

 兎に角、色々毛色の変わった事を書いていますが、その裏をめくると、規制緩和や自己責任論や金持ち減税にしても、リニア鉄道網(確か故・金丸信も同じ様な事を言っていたっけな)やハコモノ推進にしても、先基地攻撃論や憲法改正にしても、自民党の基本路線と何も変わらない。それを余計極端に醜い形で指し示ているだけで。
 自民党政治が危機に瀕すると、いつも決まってこういう別働隊の「へんてこなひと」が出てきて、反自民の世論を切り崩しにかかります。その切り崩し法には、次の何通りかのパターンが存在する様です。

(1)自民と似た者同士の疑似野党(民主党という名の第二自民党)を予め用意しておいて、反自民票を疑似野党に流し込んでしまい、自民と疑似野党との談合・共同で引き続き権力を保持していく方法。これが一番基本となるやり方。

(2)そうは言っても、大衆もそうそうバカではありません。第二自民の方も、基本的には自民党と似たり寄ったりでしかない事には、とっくに気付いています。しかし、長年のマスコミによる世論操作もあって、政界には偽りの政治対決しか存在しない様に思い込まされています。劃して政治的無関心が広がるのですが、それが余りにも高じると、支配者にとっても都合が悪い。
 だから時には、疑似野党をただ持ち上げるだけでなく、如何にも叩くような素振りも見せる。産経新聞が民主党を叩く様に。この「やらせ」で同情票を疑似野党に集める事で、「飽きが来ない」様にもしておく必要がある。

(3)それでも飽き足らなければ、更に「あて馬」も用意して、「似た者同士の談合体制」を、より盤石なものにしておく。この目くらましの「あて馬」が、枡添要一・橋下徹・渡辺喜美・森田健作・田母神俊夫・「そのまんま東」であり、今回の幸福実現党なのです。
 これらの「あて馬」は、幾ら口先だけ反自民的な言辞を弄しても、基本路線については悉く自民党と同じだという所が、一番のミソです。「あて馬」の使命は、当選なんてハナから度外視して、ひたすら本命の自民党政治を助ける所にあります。規制緩和や北朝鮮脅威論を煽る事で、「何だかんだ言ってもやっぱり自民党」と、有権者に思わせる事が出来ればそれで良いのです。「あて馬」なんて、所詮は「捨て駒」にしか過ぎないので、寧ろ「へんてこ」な位の方が、世間の耳目を集めるのに却って好都合なのです。

 「こんな”へんな野党”に投票する位なら、まだ自民党に入れた方が安心だ」と、有権者が思ってくれたら〆たもの。こんな、在特会(維新政党・新風)・旧オウム真理教・創価学会・生長の家・勝共連合をそれぞれ掛け合わせた様な醜悪な集団の、存在意義も唯一そこにあると、私は思います。
コメント
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