アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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奴隷根性も大概にしろよ

2011年04月09日 07時17分57秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな
 

 日本人がここまでバカだとは思ってもみなかった。だってそうだろう。「高濃度の放射能汚染水の逃がし場所を確保する為に、低濃度の汚染水を海に放出する」なぞと言われても、大抵の奴は「はい、そうですか」てな感じで、怒っているのはごく少数なのだから。何故みんなそんなに平気でいられるのか、不思議でならない。
 幾ら低濃度と言っても、環境基準を大幅に上回っているのは間違いない。今回の福島原発事故を受けて、急遽設定されたユルユルの環境基準すらクリア出来ないとは、一体どういう事か。それ以前に、そんな有害な物を一滴足りとも海に垂れ流したらダメでしょう。それをさも当然のように垂れ流されて、「仕方ない」で済ませられる神経が理解できない。

 中国産冷凍餃子事件の時にはみんな大騒ぎしたよな。農薬入りの餃子を買わされたと言って。その同じ日本人が、農薬よりも遥かに危険な放射能入りの魚や野菜を買わされようとしているのに、何故みんな平気でいられるのか。あれは相手が中国だから怒っただけで、誰も本当に食品の安全性について心配なぞしていなかったのではないか。安全な立場から中国や北朝鮮を叩く事は誰でも出来るからな。若しそうでないと言うならば、今回の件でも、もっと怒らなければおかしい。
 そう言えば、狂牛病事件の際に米国産輸入牛肉の安全性が問題になった時や、豚インフルエンザ流行でメキシコにある米系精肉業者の巨大養豚場が発生源と目された時も、知らないうちにウヤムヤにされたよな。要するに、食品の安全性を本当に心配しているのではなくて、ただ中国を叩きたいだけなのだろう。だから、相手が中国となるとやたらエキサイトするのに、相手が米国や日本の政府・大企業となった途端に、みんな頭が上がらなくなるのだ。本当に心配なら、相手が中国であっても日米であっても、同じ反応であるべきなのに。

 最初の汚染水放出の件に話を戻す。この東電の暴挙に対して抗議した業界団体は全漁連(漁協関係者)だけだった(4/6付朝日他参照)。全漁連の代表が東電本社で烈火の如く怒ったそうだが、本来ならば、これが人間としてごく当たり前の感情だろう。この全漁連の対応と対照的なのが、全農(農協関係者)の態度だ。全農は黙りを決め込むだけでなく、あろうことか、風評被害防止に名を借りて「寝た子を起こすな」と言わんばかりの態度まで取ったよな。3/28付「週刊アエラ」表紙の、ガスマスクの写真と「放射能がくる」というキャッチコピーに対して、「風評被害を煽っている」と噛み付いていたよな。既に風評ではなく現実に汚染が広がっていると言うのに(上記画像参照)。
 しかも抗議する相手を間違えている。放射能漏れを引き起こしたのは東電だろう。その東電と一緒になって、今まで「原発は安全だ」と大嘘をついてきたのが日本政府であり、それをヨイショしてきたのが日本のマスコミじゃないか。マスコミやAC(公共広告機構)のスポンサーには電力会社や原発関係企業が名を連ね(AC役員リスト他参照)、原子力安全保安院の天下り先を電力会社が用意する。何のことは無い、泥棒に警官をやらせているようなものではないか。
 全農が抗議すべきなのは「週刊アエラ」ではなく、こんな東電や政府・マスコミではないか。確かに、今まで他のマスコミと一緒になって原発をヨイショしておきながら、今頃になって「週刊アエラ」で原発批判を始めた朝日新聞の、「売れさえすれば内容なんて二の次」という姿勢も問題なきにしも非ずだが、それでも、今も大嘘つき続けている政府や他の御用メディアと比べれば、まだよっぽどマシだ。それを、主犯たる東電・政府には何も言えずに、「週刊アエラ」だけを叩くとは。頭の上がらない相手には何も言えず、その鬱憤晴らしに、叩き易い他の誰かに八つ当たりしているだけじゃないか。

 世は正に自粛ムードで、「被災者の事を思えば今の苦労なんて××」とか、「頑張ろう××」「この国難をみんなで乗り越えよう」というキャッチが、マスコミに溢れている。でも、おかしくないか。被災者の苦労を生み出した前記の電力会社・原発大企業と国との、馴れ合い・もたれ合い・情報統制をそのままにして、何を「頑張れ、乗り越えろ」と言うのか。勿論、頑張る、乗り越える事も大事だが、その原因を作った主犯をそのままにして、「頑張る」も「乗り越える」もないだろう。今のままでは、幾ら頑張った所で、また今回の様な原発事故を起こされるのに決まっている。
 そもそも何故「自粛」なのか。確かに、原発事故があろうがなかろうが、節電や省エネは必要だ。地球温暖化防止の為にも、旧来の資源浪費型の生活スタイルは見直されなければならない。でもそれは、被災地の現状とは無関係に、あくまでも個人の判断として行われるべきだ。少なくとも、浪費とは縁遠い一般庶民から、花見のささやかな楽しみを奪ってまで、一律に強制されるような筋合いのものではない。

 また、原発の安全性についても、みんな判で押したように「今直ちに人体に影響は無い」とテレビでは言うが、放射能の影響は後でより大きく現れてくるのは、広島・長崎・ビキニやチェルノブイリの被曝者の実例からも明らかだ。そして、政府が広島・長崎の原爆被曝者に対して、原爆との因果関係をなかなか認めず、補償に応じて来なかった事からも、今回の被曝補償に対して、本音ではどう思っているかも明らかだろう。
 今でこそ政府は「大変だ大変だ」と言っているが、ほとぼりが冷めた数年後になって、食料汚染や遺伝の影響が出て来た頃には、またぞろ同じ様な事を言い出すに決まっている。それどころか、今のメタボ検診のように、放射性ヨウ素や同セシウムの残留値も特定検診の項目に加えられ、個人の心がけの問題にすり変えられないとも限らない。これまでの政府のやってきた事を見ると、これが単なるブラックユーモアだと、笑って済ませられない気がする。

 斯く言う私も、ここまで原発が危険なものだとは思っていなかった。だから原発を直ぐに全廃するのは難しいと思っていた。でも、ここまで危険と分かった今となっては、もはや原発は見直しではなく全廃しかあり得ないと言わざるを得ない。
 この間、知人の頼みで共産党の統一地方選ビラ配布もしたが、原発「見直し」止まりの共産党の主張にも、正直言って物足りなさを感じていた。かと言って、民主・自公やみんなの党、維新の会などの原発推進勢力はもはや論外なので、今度の選挙でも共産党に入れるが。
 但し前半4月10日の大阪府議選については、地元選挙区からは「維新の会」と自民党しか出ないので棄権する。当日は仕事で投票には行けないし、わざわざ2キロ弱も歩いて市役所の期日前投票所に出かける気にはなれない。維新と自民じゃあ、「どちらがよりマシか」という選択にもならない。「ヒットラーとムッソリーニのどちらを選ぶか」と聞かれても、選びようがない。
コメント (3)
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