アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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それでも、あなたは人間か?

2018年07月04日 22時58分37秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を

働き方法案は成立してしまったが、具体的な内容はまだ何も決まっていない。労働時間規制を無くす高プロ制度が中心の「毒まんじゅう」法案だが、今でも労基法が有名無実の物流業界や非正規労働者にとっては「まんじゅう」の部分もある。その「まんじゅう」を、いかに逆手に取り解毒しながら廃止に持って行くか、今考えている。

働き方法案は、雇用対策法、労働基準法、労働安全衛生法、パート労働法、労働契約法、派遣法等の改正部分を束ねて一本の法案にしたものだ。労働者の働き方を大きく変える法案ならば、なおさら慎重な議論が求められるはずなのに、それを無理やり一本の法律に束ねて、一気に変えてしまおうとする手法からも、この法案のうさん臭さがよく分かる。

政府の宣伝もあり、「働き方法案の対象は高年収者だけで俺らには関係ない」と思っている人が大勢いる。政府もそれを見越して、W杯で盛り上がっている隙に強行採決でこの法案を通してしまった。しかし、対象は高年収者だけではない。違法行為が横行し過労運転で苦しんできたドライバーや、福利厚生や賞与とも縁のなかった非正規労働者も、法案の対象だ。

悪法が通ってしまったらもう負けと諦めるのは敗北主義。そんな負け犬根性では安倍の思う壺。例えば、有休消化についても、今までは折角の権利も人手不足の為になかなか行使できなかった。それが今回、企業に消化義務が課され、違反には罰則も加えられる事になった。これを機に悪法を逆手に取り、逆に悪法を骨抜きにしてやろうじゃないか。

悪法を逆手に取る・その1、残業時間の上限規制。今まで労使協定さえ結べば幾らでも残業させられたが今後は月45時間、年360時間までに。但し繁忙期はその倍まで残業可、休日労働は適用外、建設・運輸業は5年間適用猶予と、穴だらけの規制だが。ともかく上限が決められ違反には罰金も課される事になった。

悪法を逆手に取る・その2、同一労働同一賃金。今までもそうしなければならないと定められていたが、個別対応は企業任せだった。今後は職種ごとに待遇が決められ、非正規にも通勤手当や食事手当が払われる方向に。企業には待遇差についての説明義務も。しかし、根幹の基本給や賞与についてはそのままに。

 

悪法を逆手に取る・その3、企業に有休取得を義務化。今までも有休取得が定められていたが実際の取得率は49%、全く消化できない人も16%(2016年厚労省調査)。それが2019年4月からは最低年5日取得を義務付け、違反企業には1人当たり最大30万円の罰金も。ただ、これだけでは強制消化で好きな時に休めなかったり、形だけ有休にして働く等の法逃れも。

悪法を逆手に取る・その4、中小企業にも正規の残業割増。週40時間を超える仕事には25%、60時間を超える分には50%の割増賃金を払わなければならないが、中小企業については後者50%の適用が猶予されてきた。しかし、2023年4月以降は中小企業にも適用される事になる。

しかし、働き方法案の根幹はあくまで高度プロフェッショナル(高プロ)制度。今までも裁量労働制や変形労働制で8時間労働制が形骸化されてきたが、高プロは単なる形骸化ではない。完全に労働時間規制が外される。適用範囲を高年収者に限るとされるのも今のうちだけ。健康確保措置も実質、健康診断のみ。

あくまでもミイラ取りがミイラにならない様にしながら、敗北主義にも陥らず、労政審(労働政策審議会)で少しでも悪法を骨抜きにし、廃絶に持って行かねばならない。昔の韓国は軍事政権で労働法も有名無実だった。そこから民主化を勝ち取り、国政私物化の前大統領も逮捕の憂き目に。今や最低賃金も日本を上回るまでに。

ここまで言っても、まだ社畜日本人は、安倍に頭が上がらないのか?国会傍聴に駆け付けた喪服姿の過労死遺族に、強行採決の醜態を見せつけ、「これがあなたを追い詰めた国の姿だ」とまで遺影に向かって言わせて、恥ずかしくないのか?それでも、あなたは人間か?

 

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