親父が統一教会の勧誘対象になっていた。親父の実家に統一教会(今は世界平和統一家庭連合、略称・家庭連合に改称)から結婚相談の葉書がポスティングされていた。葉書の発信元が宗教法人の家庭連合になっているので、普通はそんな葉書なぞ無視するものだ。しかし、親父は電車内で傘を拾ってくれた見ず知らずの女性にも、うっかり「息子と結婚してくれ」と漏らすほどの結婚バカなので、その宣伝にすっかり乗せられ、何と先方に婚活パンフレットを請求してしまったのだ。
数日後に株式会社ウェブという結婚情報サービス会社から勧誘のパンフレットが送られて来た。この時点で、ようやく親父も不安に思ったようで、兄貴に相談の電話をして来た。幸い兄貴は、家庭連合が統一教会の後継団体である事を知っていたので、これが統一教会である事と、統一教会が韓国の反共宗教カルトで、過去に集団結婚式や霊感商法で社会問題を引き起こして来た事を説明して、ようやく親父に理解してもらう事が出来た。
私が大学生だった頃も、統一教会は「原理研究会」の名前で大学構内で活動し、学生を盛んにオルグしていた。大学通りでいきなりミニ黒板を取り出し、通行人に経典の「原理講論」の説明をやっていた。通行人が無視しようがお構いなしに。そうして、オルグした学生を人生相談や占い相談の名目でビデオセンターに連れ込み、そこで統一教会のビデオを見せて、最初は数日間のセミナーに、やがて数か月間ものセミナーに勧誘し、壺や霊石、高麗人参茶を途方もない値段で売り付け、一人前の信者に仕立てようと洗脳していた。やがて学生は大学もバイトも辞め、家を出て統一教会で集団生活を営み、オルグや霊感商法のノルマ達成を強いられるようになる。その行動スタイルたるや、後のオウム真理教と全く同じだ。
やがて、統一教会は私の住んでいる実家の周辺にも出没するようになった。大学のサークル帰りに、自宅近くの駅前で、素性を隠して宗教に関するアンケートを取っている女性がいたので、私はアンケートに答える振りをしながら、最後に「あんた、統一教会やろ!」と問い詰めた事があった。そうしたら、その女性は「違いますよ!何でそんな事を聞くのですか?」とシラを切り、何と私の後をつけて自宅まで付いてきたのだ。そして翌日に、他の信者と一緒に自宅に押し掛けて来た事があった。統一教会は、そこまでする狂信的な集団なのだ。そして、狂信的と言う意味では、思い込みの激しい親父も似たり寄ったりなのだ。
私が2年前に実家を出たきっかけも、親父の婚活強要に嫌気が差したからだ。最初は見ず知らずの近所の未婚女性といきなり「結婚したらどうか?」と言って来て、私が「何故いきなりそんな事を言うのか?」訝しがったら「あほう、お前もう年幾つだと思っているのか!」と怒鳴り出した。一見すると息子の将来を心配する余りの行き過ぎとも取れるが、親父の普段の言動を知っている私は、「独身の息子がいつまでも実家にいたのでは世間体が悪い」という「我が身可愛さ」から出たものだと判断し、最初の家出を敢行した。
だってそうだろう。独身か所帯持ちかで人間の値打ちが決まる訳ではない。どんな人間にも自由・平等に生きる権利がある。ところが親父は、外見や地位・財産で人間の値打ちが決まると思っているのだ。そうでなければ、「見ず知らずの女性といきなり結婚したらどうか?」なんて言って来ない。しかも、相手の女性は、近所と言っても隣近所ではない。実家から10軒近く離れた所にある鍼灸院を継いだ、目の不自由な独身女性だ。私も当時は生協で朝早くから夜遅くまで働きづくめで、婚活する余裕なぞ無かった。生協を辞めてからも、パソコンの学校に通ったり転職活動に忙しかったりで、その鍼灸院に通う機会も無かった。私はその女性の顔も見た事がないのだ。そんな女性といきなり「結婚しろ」と言われても、普通は「何で?」と思うだろう。統一教会の集団結婚式じゃあるまいし。
この時は兄貴の仲介で、私は実家に戻る事になった。しかし、親父はそれに懲りずに、また同じ過ちを犯す事になる。今度は親父の紹介する婚活サイトに私の身上書を送る時に起こった。親父は「年収200万の非正規雇用では嫁の来てが無いから年収を水増ししろ」と言って来た。そして、身上書に貼る写真を、親父が家族の中心に収まった物に差し替えるように言って来たのだ。しかも、身上書には縦長の写真を貼る事になっているのに、その写真は横長で、サイズも規定外の物だった。そこで私は「そんな写真なぞ身上書には貼れない」と言ったら、親父はいきなり怒り出したのだ。それでもう実家を出る事にした。
そんな経緯がありながら、親父は今でもあちこちの結婚情報サービス会社や婚活サイトに、懲りずに私の身上書を送っていたのだ。私は「もう二度と婚活なぞしない」と言って家出したにも関わらず。その結果、婚活業界の情報網経由で、統一教会系列の結婚情報サービス会社にも私の身上書が流れてしまったのだろう。
プライドが高く、自己中心的で、相手の立場になって考える事が出来ない。多様な物の見方が出来ず、常に一つの価値観に凝り固まる。地位や財産で人間を差別し、個人の自由や人権、生き方を尊重しようとはしない。そして、細かな事まで一々干渉・指図し、婚活するのはあくまで私なのに、親父が中心に収まった規定外の写真を、私の身上書に貼ろうとした。それに私が抗議したら逆切れ。
そんな親父は、統一教会からすれば「霊感商法の格好のカモ」だ。あのしつこい統一教会が、これしきの事で諦めるとは、私には思えない。親父は高齢な上に、典型的な毒親なので、周囲からの助言にも従わない。もう無視するしかないが、このままではまた変な詐欺商法に引っかかるとも限らない。やはり婚活そのものを禁止するしかないのだろうか?
安倍政権の罪状はモリカケ桜・黒川やアベノマスクだけではない。霊感商法や集団結婚式で社会問題になった統一教会の活動を陰で支え続け、家庭連合(世界平和統一家庭連合)への改称認可により今も彼の教団に宗教法人としてお墨付きを与え続けている。お陰で親父も危うく統一教会系婚活サイトの勧誘に引っかかる所だった。
上記について私なりに簡単にまとめてみました。
(1) イエスも救えなかった原罪を教祖が救う。
キリスト教の聖書には、アダムとイブが禁断の実を食べた為に人類が堕落したとあります。その人類を救う為にイエス・キリストが誕生したのですが、弾圧で張り付けの刑にされてしまい、人類を救えませんでした。そのイエスの代わりに人類を救う為に現れたのが統一教会教祖の文鮮明でした。
(2)世界は神と悪魔の戦いで動いている。
文鮮明はキリスト教諸派を統一する為に統一教会を立ち上げました。統一教会(世界基督教統一神霊協会)の名称も、「神の国」たる韓国が朝鮮半島そして世界を、日米韓など民主主義陣営と共に、「悪魔の国」たるソ連・中国・北朝鮮などの共産主義陣営に打ち勝つ中で(統一教会政治部門の国際勝共連合の名称もこれに由来)、人類を救うという教義から来ています。
悪名高い集団結婚式も、教祖が指示した信者同士の結婚しか認めない事で、文鮮明の血筋を絶やさないようにするのが狙いです。霊感商法も、利益を教壇に吸い上げるのが狙いですから、これもある意味、韓国中心主義の現れと見る事が出来ます。
(3)統一教会の2つの顔
この様に、統一教会には、反共産主義と韓国中心主義の2つの顔があります。だから、共産主義撲滅を唱えながらも、朝鮮独立運動の志士である安重根や柳寛順なども同時に讃えるという、日本の右翼・保守派には到底受け入れられない体質を併せ持っていました。
東西冷戦の下で韓国と北朝鮮が対峙し、米ソが睨み合っている間は、日米とも反共産主義の面で統一教会を利用し、韓国中心主義については見て見ぬふりして来ました。
(4)テロ組織、カルト宗教としての統一教会の本質
反共産主義であろうと韓国中心主義であろうと、それを教義として主張している限りにおいては、信教の自由、思想の自由として尊重されるべきです。同じ様に、統一教会に反対する自由も認められるべきです。ところが彼らは、それを単に主張するだけでなく、反対派を暴力や謀略で抑えつけようとします。そして、自らの理想を実現する為には、どんな犯罪行為も許されると主張します。もはや、そうなれば言論の自由も民主主義も形骸化してしまいます。力こそが正義という事になってしまい、霊感商法も許される事になってしまいます。
(5)2010年代以降の路線転換
そうして、統一教会は色んな犯罪行為に手を染めた挙句に、霊感商法や信者監禁などの罪で次々摘発されていき、衰退の道をたどる様になります。教祖の文鮮明は既に死去し、教祖は妻の韓鶴子(ハン・ハッチャ)に取って代わられます。統一教会自体も数派に分裂し、それぞれ互いに相争う様になります。その中で、かつては敵対関係にあったソ連(ロシア)や中国・北朝鮮とも経済的取引をしなければならなくなりました。(パンダ自動車合弁事業の中国進出など)
(6)路線転換の総仕上げとしての改称
統一教会が家庭連合(世界平和統一家庭連合)に改称したのも、前述の路線転換で、それまでの反共産主義や韓国第一主義の主張は一旦後ろに退け、より日本人に受け入れやすい家族愛を前面に出す事で、生き残りを図ろうとしているからです。
(7)しかしカルト宗教としての本質は何ら変わらず。
但し、それは統一教会がカルトから脱却した事を意味しません。今も内部では従来の教義や、反共産主義や韓国第一主義などの主張を続けています。ただ、やり方が巧妙になり偽装が上手くなっただけです。昔の様な露骨な霊感商法は影を潜めた代わりに、正業にも進出して、最低賃金法に基づく賃金支給をしている様に見せかけながら、その大半を献金やお布施の形で搾取するなど、手口が更に巧妙化しています。
そして関連企業以外の一般企業にも、保険会社や携帯電話会社など顧客の個人情報を収集できる業種に潜入を図ろうとしています。結婚情報サービス業への進出も、その一環として捉えなければなりません。
私も最近の日本はおかしいと思い、共産党に投票するようになりました。
何でも、日本は近代以降80年周期で破滅と再生を繰り返しており、2025年頃がグレートリセットの
時期になるかも知れないと聞きました。その時、ネトウヨなど右思想は全否定されることになり、
貴殿のお父上もそこにおいて死ぬほど後悔されるでしょう。私はサッカーが好きですが、スポーツの
現場で体罰指導をしているのは日本と韓国ぐらいであり、非常に恥ずかしいことですね。そういう右の
思想の連中が今の日本にはのさばっていますが(戸塚ヨットスクールの戸塚宏など)さっさとそんな
老害どもにはくたばってもらいたいです。いじめが解決しないのも、そういう右思想の連中が
「いじめはいじめられる人にも問題がある」などと言うからですね。(前の会社にもそういうオッサンがいました)