昨日の散歩中に見つけた花々を見てください。
花を見つけても心が動きますが、もう一つワクワクしたことがあったので、それも報告しましょう。
和田秀樹さんの本は半冊か読みました。
私の単なる読後感でしかありませんが、和田秀樹さんは、世の中で「あ〜ボケてしまったのですね…」と言われるような重度の認知症(私たちの言う大ボケ)だけではなく、確かに軽い認知症(私たちの言う中ボケ中心)の方々にたくさん会われたのだと思います。
例えばMMSEで測られる認知機能が正常でも、前頭葉機能だけが不合格という一群の人たち(私たちがいう小ボケ)は、自分の状態をよく把握できているし生活改善指導で脳機能そのものが改善していきます。
立っている場所は違うのですが、「認知症は脳の生活習慣病」と断じて生活ぶりに対するアドバイスを主張されるのは、スカッとしました(笑)
どうしても最後に一言言わなくてはいけません。
1月末に路地でシンビジュームが咲きそうですよ。
花を見つけても心が動きますが、もう一つワクワクしたことがあったので、それも報告しましょう。
エイジングライフ研究所は認知症の予防活動をやっています。第一回目の実務研修会を開いたのが1995年2月。あの阪神淡路大震災の直後でしたから、ちょうど30年!いろいろなことがありました。
先日新聞で和田秀樹著「和田式老けないテレビの見方、ボケない新聞の読み方」の宣伝を見つけました。帯の文言が「前頭葉を刺激」とか「前頭葉は老化による機能低下が他の器官に比べて早く進行」とか、一番驚いたのが「認知症は脳の生活習慣病」!
最後の「認知症は脳の生活習慣病」という表現は、エイジングライフ研究所が主張してきた「認知症は脳が持つ正常老化に、前頭葉を主とした脳の使い方が足りないために廃用性機能低下が起こった、いわば脳の生活習慣病である」とピッタリ一致しているではありませんか!
「脳の生活習慣病」は所長の高槻忠男が言い出した言葉だと、少なくとも私は理解していました。「認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム」というブログを2012年から書いているので、かなり早い段階から使っているのです。
何にしても、ようやく前頭葉とか脳の生活習慣病とかにライトが当たった感じがして、Amazonでポチリ。
和田秀樹さんの本は半冊か読みました。
普通の人から見たら当たり前のような主張を、お医者さんが言うところが面白い。「高齢」を前面に出した「正常値」の考え方などは、いつも考えていたことです。血圧や血糖値、肉食のすすめ、減薬、ダイエット反対などなど
そのように、体の健康に関しては膝を打ちたくなるような小気味良い主張に、そうそう!と安心して読み進めました。
生活ぶりについては、これはほとんど「同感です」と言うご意見でした。
「人の目を気にせず自分らしく生きる」本当に大切だと思います。
脳の健康に関しては、ツッコミどころ満載でした。主張が一致するところもあり、一致しそうなのに最後のところで着地点が違う思いになったりしました。
この椿は絞りと言う種類らしいです。吹上絞り?
エイジングライフ研究所との根本的な違いは「認知症になることは万人共通、普通のことで恐れることではない」と言うところです。
私たちは、正常老化に沿った脳の老化が進んでいくことは当然受け入れるべきことであると思っています。認知症はその老化のスピードが早すぎるのです(廃用性機能低下)。
あくまで正常高齢者と認知症の高齢者という二種類の老化曲線があるのです。
それと2023年の「認知症基本法」の「共生」をごく普通のアルツハイマー型認知症の人に対しても可能だとしていることに対しては、疑問があります。
当然共生しなくてはいけないのは側頭葉性健忘症の人たちです。それと軽度の認知症の方々。
私の単なる読後感でしかありませんが、和田秀樹さんは、世の中で「あ〜ボケてしまったのですね…」と言われるような重度の認知症(私たちの言う大ボケ)だけではなく、確かに軽い認知症(私たちの言う中ボケ中心)の方々にたくさん会われたのだと思います。
その方々は前面的に介護が必要でないから「共生」が可能と主張されるのでしょう。
重度になってしまったら、単なる「共生」は無理ですよね?
筒咲。
例えばMMSEで測られる認知機能が正常でも、前頭葉機能だけが不合格という一群の人たち(私たちがいう小ボケ)は、自分の状態をよく把握できているし生活改善指導で脳機能そのものが改善していきます。
「和田秀樹さんは小ボケでなく中ボケをたくさん診られた」という私の推理がもし当たっているなら「今できていることをできるだけやり続ける」「そのことでボケても生活ができる」と主張されることもよく理解できます。
ニューヨークランプミュージアムのアイスチューリップ
今までの本を含め読後感としては「お医者さんだから、認知症発症の原因はアミロイドβやタウ蛋白ということだけは最大の前提。ただ臨床から感じられることは認知症の予防や先送りができる生き方があることは事実。それを伝えたい」ということだろうと思いました。
だから今回の本は、正常高齢者に対するエールのように思いました。脳機能が元気な方なら「よし!やってみよう」と思うでしょう。
フユザキアヤメ
立っている場所は違うのですが、「認知症は脳の生活習慣病」と断じて生活ぶりに対するアドバイスを主張されるのは、スカッとしました(笑)
私たちは認知症への道に進まないように、指導するという点は埋められない差ではありますが。
オオイヌノフグリ
どうしても最後に一言言わなくてはいけません。
それは車の運転に関してです。
確かに運転を止めたことで、脳の老化が進むということはよく見られることです。生活が大きく変わって、外出の機会が激減するのですからよくわかります。
でも。前頭葉機能がうまく働かなくなった時点で、たとえMMSEが合格していても運転は無理です。
それが脳機能というものですから。
脳に病気や怪我で損傷が起きて、リハビリに励んだとしてもマヒという後遺症が起きてしまったら、足ならばその障害を受け入れて生活を組み立てないといけません。
杖、装具、車椅子、寝たきりの介護…
言語野ならことばの障害が起き、視覚野の障害なら見えません。
補わなければ、それ以前の生活は不可能です。
前頭葉機能がうまく機能しないのなら、補わなければいけないのですが、前頭葉機能は非常に複雑で、足の装具やメガネをかけるような単純なものではないのです。
年齢層での事故率も出ていましたが、事故でも対人事故が起きてしまったら、先の飯塚被告の例を出すまでもなく不幸の極まりだと思います。
事故を避けることができるなら、当然配慮すべきです。
このブログにもたくさん記事をあげていますが初発記事を再掲することにします。