増上寺を満喫して、友人と別れた後、一人で両国へ。今度は「すみだ北斎美術館」へ移動です。
「開館記念展 北斎の帰還」の鑑賞が目的。
たびたび訪れている小布施には、小布施の宝「北斎館」があります。小布施には豪商でありながら類い稀な文化人でもあった高井鴻山が、北斎の画業を大きくサポートした縁でたくさんの作品があるのです。
岩松院の天井画や、祭り屋台の飾り絵などそれはみごとな肉筆画作品が残されています。
引越しを繰り返したことは説明されていましたが、80歳を超えて小布施を訪ね、その後何年間か逗留したことは書かれていませんでした。その間、鴻山が北斎のために提供したアトリエ碧漪軒(へきいけん)で毎日画業に勤しんだのですが。
88歳の時の絶筆と言われている「富士越龍図」が最後の展示物でした(撮影不可)。その説明に「北斎館」と書かれていたことだけが、北斎と小布施を結ぶ関係の説明だったのが残念というか不思議でした。
今回の展示の目玉作品は「隅田川両岸景色図鑑」100年ぶりの里帰りとか。
6メートル以上もある作品でした。船に乗って両岸を見ているような気持ちになります。今後の展示計画は未定とか。
もう一つ、目を引くものがありました。「須佐之男命厄神退治の図」
関東大震災で焼失。一枚の白黒写真をもとに推定復元したものです。コンピュータを駆使して色を決めて行く気の遠くなるような過程がビデオ上映されて、多くの人が感心していました。
「富嶽三十六景」も、数点展示されていました。
北斎漫画の原本もありました。
新しい美術館ですから、コンピュータを駆使しています。
タッチすると北斎漫画がアニメーションになって動き始めます。
15枚の富嶽三十六景を捲りながら富士山を探します。
北斎漫画のパズル。
着物デザイン。
富嶽三十六景も一覧表示の中から詳しく知りたいものはタッチ。
絵手本。タッチすると大きく見えるのです。
このように、作品の数はそんなに多くないのですが、見学者を飽きさせない工夫は、随所に見られました。
この部屋の復元は、ちょっと…結構人はたくさんいましたが。
ウーン、なんかちょっとモヤモヤ感が残ったのは小布施のことに触れられていなかったからでしょうか。
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