最高気温25度。
久しぶりに穿くスプレースカート、その腹回りのきつさに僕は閉口です。ヤセナケレバ・・・。
(スプレースカート:カヤックのコクピットに、水が入らぬように付けるカバー)
でも、両手で川底を押して、
カヤックで水の上にスーッと滑りだせば、身も心もフワッと軽くなってゆくようです。
僕のとなりを漕いでるのは、友人のテルミちゃん。
「風が気持ちいいねぇー」と僕。「気持ちいいですねぇ」はテルミちゃん。
「新緑がきれいだねぇー」「キレイですねぇ」
「そろそろビール開ける?」「開けましょう」
プシュー!「うーん、うまい!」「うーん、うめっ!」
ビールを飲みながら、たわいもない話しをしながら、薫る風と新緑の景色のなかを下ってゆきます。
カヤックの荷室には、おむすび、ビール、つまみ。
本日は、春の川で、ほろ酔いリバーピクニックです。
頭の上には、白みがかった青空が広がっています。
風は、ゆるーい北風→無風→やや強い南風。
初夏のような強い日差しが、ジリジリと肌を焼きます。冬に白くなってしまった肌を。
流れる水に手を浸けると、めっちゃ気持ちがいい。川面の水温は、18度、水量は、少なめ。
もう、1年以上大きな増水が無い川は、川底の大きな石が動かず、川が洗われてません。
そのため、(川底に古いコケや藻がついたままの)水の透明度は、あまり良くないのでした。
春の川岸を、若葉の萌黄とキシツツジの花の紫が、いろどっています。
卯の花やトサシモツケの白い花も、もうすぐ咲きそう。
山肌をいろどるのは、濃緑、萌黄、黄緑、海老茶。
1年で最もカラフルな姿を見せる南国の春の山は、
これから、シイやカシの木の花が、山全体をクリーム色に染めてゆきます。
瑠璃色の背中を見せて、小鳥が水面を滑ってゆきました。カワセミです。
フィフィフィ―。水辺で、カジカ蛙が、高く美しく鳴けば、
岸辺からは、口笛のようなイカルの鳴き声も聞こえてきました。
四万十川は、他所の川にくらべコンクリートの護岸が少なく、
昔の日本の川の風景が残っている、と言われます。
まだ水がキレイな川は、年間の平均水温が高く、夏は川遊びも楽しめます。
人少なく、静かで、豊かな自然が残る四万十川。
そんな川の自然を楽しむには、機械音の無いカヌーで、のんびり遊ぶのがおススメです。