アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

南の川から(気まぐれダイアリー)8月31日

2024-08-31 | 南の川から(気まぐれダイアリー)2024

 おはようございます。四万十は、晴れ。

台風一過の朝、沈下橋からみあげるキレイな青空を雨雲の残党が、

足元の川を薄茶緑色の水が、われさきに速くながれていきます。スイスイ、ザァザァと。

カラダとココロになんとも心地よいのは、目にまぶしい朝日と少し強い北風。

ナンテキモチノイイアサナンダ。

いつまでもこの風に吹かれていたいけど、家にもどり、

家中の窓&ドアを開けはなち風をとおし、洗濯(たまったなぁ)をし、艇庫の荷物をかたづけなくては。

あ、でもそのまえに、最後のカレーライスを食べて、

(カレーではじまりカレーにおわる)この台風騒ぎをしめくくろう。しばらくカレーはイイや。

さよなら、カレーと台風、そして8月。ぐわし。

 

9:00現在。四万十川の水位は、平水+3、2メーター(川登)↓ ダムの放流量は419㌧↓

 

 最高気温32、8度。午後も晴れ。

サンサンと降る陽ざし、モクモクと岩のような雲、ジュワジュワと鳴くセミ。

四万十は、残暑が復活、裸族も復活です。

んーあちゅい(猛々しかった真夏の暑さよりマシですが)。

バシャバシャと水をあび、ベランダにでて(台風の名残りの)強い風に吹かれる。ん~気持ちE!!

水冷&風令でオーバーヒートをふせぐ裸族です。

 

風読。

「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」

四万十 川がたり 野村春松

 

16:00現在。

四万十川の水位は、平水+2、6メーター(川登)↓ ダムの放流量は、319㌧↑

晩夏の花(葛)

晩夏夕景


南の川から(気まぐれダイアリー)8月30日

2024-08-30 | 南の川から(気まぐれダイアリー)2024

おはようございます。

四万十は、ポチャポチャと静かな雨が降ってます。

(大増水を警戒していた)昨夜は、思ったよりも雨量が少なく、ひと安心。ほっ。

四万十川の水位は、平水+8メーター(川登)をピークに

—ダムの放流量が下がりはじめてから数時間後に— 水位がさがりはじめました。

8:30現在。四万十川の水位は、平水+約5メーター(川登)↓ ダムの放流量は、927㌧↓

 

台風10号は、今夜四国西北部を東にススム予報(遅っ)。

風速25m/s以上の暴風域がなくなった台風は、風の影響が小さくなったものの、

「雨台風」としての力は十分に維持しているため大雨に警戒が必要とのコト。

高知西部は、明日朝にかけて300㍉の雨量予報も(線状降水帯のおそれも)。

まだまだ、気をゆるめるコトができないのだ。

でもまぁ、ハラヘッタ。とりあえずカレー&パンで腹をみたしますか。

2020年初秋撮影

 

 

台風)交通影響まとめ(30日午前10時)|NHK 高知県のニュース

【NHK】台風10号の接近により、県内の多くの交通機関で影響が出ています。【鉄道】JR四国は高知県内を走る普通列車と特急列車のすべての列車につい…

NHK NEWS WEB

 

 

  最高気温28、3度。午後は、曇りときどき小雨。

薄暗い空が、ときおり明るくなると、セミの合唱がはじまります。待ってました!といわんばかりに。

「どうやら、もうこのまま天気は回復にむかいそうだ・・・雨上りの星空、カモン!」

避難させていた車をとりにいく、そして川へ。

大きく増水した四万十川は、ジワジワと水位をさげ、

近所の沈下橋は、もう波立つ水面にそのすがたを見せはじめています。

ザァザァと大きな音をたてて、スバヤクながれてゆく泥水。

いつもはおだやかにながれている川は、荒ぶった表情を見せてながれています。

 

16:00現在。

四万十川の水位は、平水+4、2メーター(川登)↓ ダムの放流量は、781㌧↓

 

台風の進路にあたるコトがよくある四万十は、雨量がおおいところ。

その年平均降雨量は、(流域のおおいところで)約3500㍉(年平均気温は19度:中村)。

四万十川は、年に3~4回沈下橋がつかるほど増水し、時に10メーター以上も増水します。

川が大きく増水すれば、カヌーツアーは中止に(平水+2メーター以上で中止)。

カヌーツアーを行えるようになるのは、増水のピークから3日~4日目以降となります。

*そのときの水の引きかたにもよる。

カヌーツアーにはザンネンな大きな増水ですが、水が引いたあとには良い面も。

・魚や手長エビなど、川の生き物が大きく移動するので、川漁がふたたび活発に。

(増水時の魚は、水中の流れがゆるい場所にヒナンしたり、中には一旦海まで下ってしまう魚も)

・コケがついてた川底の石が、ゴロゴロと大水に転がされ、古いコケが落ちる。

 その後、新しくついたコケを食べたアユは、香りがよくなる。

・大水に川底まで洗われた川は、水の透明度がグンと高くなる。などなど。

 

そんな、ときどきあばれる四万十川は、淡水魚の種類も多い川です。

190種以上(最新の調査では)の魚種が確認されてます。

・アユ・コイ・ゴリ・フナ・ナマズ・サツキマス・雑魚(ハヤ、カワムツ、オイカワなど)

ブラックバス、ブルーギル(外来魚)なども生息してます。

 

以前、夏の中流域の深場にもぐったとき、とてもビックリしたことがあります。

それはそこに、タイのような魚の群れをみたから、あれれ?

「ああっ、それはキチヌやろ~」と教えてくれたのは近所の川漁師のおんちゃん。

四万十川は・キチヌ・イサキ・ボラ・エバ・スズキなどが

(海や汽水域に生息する魚たちが)川の中上流域でも見られるユニークな川なのです。

*これらの魚は、春に川をのぼり秋に川をくだります。

2018年夏撮影


南の川から(気まぐれダイアリー)8月29日

2024-08-29 | 南の川から(気まぐれダイアリー)2024

 おはようございます。

四万十は、強い雨が降ったり止んだり。

ときどき強い風も吹いて、庭の木々をワラワラと大きく揺らしています。

ふぁぁ・・・。昨夜は、断続的に降る激しい雨音に何度もおこされました。寝不足っす。

 

四万十川は、大きく増水しています。

8:10現在。水位は、平水+約5メーター(川登)↑ ダムの放流量は1489㌧↑

雨戸を閉めた薄暗い部屋からじっと雨空を見る。今日の避難作戦を考えながら。

でも、まぁ、腹がへっては戦はできぬ、ですね。

カレーうどんを食べてからまた考えよう。

2019年秋撮影

 

 最高気温30、1度。午後も雨。ときどき強雨。

昼前から、強風雨はひと休み、あたりはいっとき静かに。ほっ。

しかし、上流の山域では、強い雨が降りつづいていて、ダムの放流量、川の水量は、グングンと増えてます。

「1階の艇庫がつかるほど川が増水するかも・・・」

空がおとなしい隙に、艇庫の荷物を満載した車を高い場所に移動する。

歩いて家にもどる、と滝雨が・・・滝行かよ!なまねこ、なまねこ。

 

荒天は、明日の夜半までか。強風雨にココロもたない、我がボロ屋。

それでも、旅先の土漠、山頂、海辺で嵐にもてあそばれた(テントはあっけなくつぶれた)

ときにくらべれば、まぁ、マシなほうか・・・。

さぁ、艇庫まで水がくるか、どうか? 長い夜がはじまる。夜食は、カレースパで。

 

16:00現在。四万十川の水位は、平水+7メーター(川登)↑ ダムの放流量は、2623㌧↓

(上流の雨量が多い地点の)累加雨量は、560㍉。

2020年秋撮影

四万十川氾濫 2005年 晩夏


南の川から(気まぐれダイアリー)8月28日

2024-08-28 | 南の川から(気まぐれダイアリー)2024

 おはようございます。四万十は、雨。

降ったり止んだりときどき陽がさしたりと今朝の空も不安定です。

猫の目のようにクルクル変わる空は、3日目。

九州に向かいつつある台風10号の影響です。

 

不安定な右足首(捻挫中)、PC(速度が急に遅くなる)、ツアー(荒天中止)

をかかえたデラシネガイドは、ただただ虚ろな目で、湿って暗い空を見あげるのでした。

台風の備えをしなくては、と思いつつ。まったくなぁ、と思いつつ。

四万十川の水位は、平水+80センチ(川登)↑ 今日の最低気温は、24、2度。

台風10号 本州付近で迷走の恐れ - Yahoo!ニュース

台風10号 本州付近で迷走の恐れ - Yahoo!ニュース

台風10号は、予報円の中心を通った場合、北陸地方より南側を通る進路に変わってきています。また、北陸地方への最接近も31日午後以降と、遅くなる傾向ですが、台風が本州付...

Yahoo!ニュース

 

 最高気温29、0度。午後も雨。

雨は、ときどきガシャガシャと激しく降ってます。

雨読にもあきたので、ダッジオーブンでカレーをたくさんにつくるコトに。

「カレーと台風」。つくっているときに、そんなコトバが頭にうかぶ。

だからなんだ、と言われてもこまりますが。

時間をつぶすのに、料理は、なかなかよい方法ですね。

さて、お味のほうは?不味いと、これからしばらくは、

カレーライス→カレーうどん→ひと休み→カレーパン→カレースパ→カレーライス、

悲しみのカレーサイクルとなるのでマズいのです。

(冷凍庫がいっぱいなのをすっかり忘れていた・・・アホですね)

 

16:00現在。四万十川の水位は、平水+1、3メーター(川登)↑

家地川ダム、津賀ダムあわせてのダム放流量は、693㌧↑

じこじこ水位が上がっている川は、明朝には、今年初、近所の沈下橋が濁流に沈みそうです(平水+5メーター)。

足がおそく勢力がつよい台風10号が、幡多地方をぬけるのは(予報では)31日の朝。

げっ、まだ2日半もかかるのか、もうすぐ沈下橋が沈むほどの水がでてるのに・・・。

これから、どれくらい雨が降るのか?やばいかも・・・。いやん。

 

川のほとりに住むということは、川はときに大増水するというコトを知らないとこわい。           

我が家のベランダから見おろす緑の苗の田圃(村の低いところ)は、

2005年の晩夏に四万十川が大増水(洪水)したとき、泥の湖になりました(平水+13メーター)。

この村は、川が大きく増水すると、水につかりやすいところで、古くからの家は、少し小高い場所に。 

2階家にして、一階を倉庫や車庫している家もけっこう見られます。                     

洪水のときは、わりに小高いところにある2階だての我が家(つかることはないと言われていた)も

一階倉庫(艇庫)の中ほどまで泥水につかり、いくつもの荷物が流されてしまいました。哀号。

そして、川の流域の村々は、浸水による大きな被害がでました。

*そのときの様子は、カテゴリー ・大増水・足摺の海・その他でご覧になれます。 

 

今回の台風の大雨で四万十川は、2005年晩夏の大増水に匹敵するほどの水位となるかも?

うーむ、車や艇庫のカヤック&装備などを避難させるコトも考えておかねば・・・。なまねこ、なまねこ。

                                               


ユクナツカヌー

2024-08-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

  「ユクナツカヌー」2018年晩夏のツアーレポート再掲です

 また、夏がおわる。

8月のおわりの川を、僕らはカヤックでのんびりと下りました。

 

 陽ざしは、まだ真夏。残暑きびしい岸べで、

サルスベリの花(夏の花)が、ギボウシの花(初秋の花)が、南風にゆれています。

川も、まだ夏。水あたたかい水中で、

バシャバシャ水遊びをするゲストの笑顔が、笑い声が、風にとけてゆきます。

涼しさも少し混じるようになった晩夏の風に。

 

 最高気温35度。川面の水温は、27度~28度ほど(水温計がこわれていた・・・悲)。

暑さも水も心地よい川を、カヤックは軽やかにスイスイと下ってゆく。

 

 「橋の下をたくさんの水が流れた。あと何年、夏の川を漕げるのだろうか・・・」。

モクモク雲とペラペラ雲がゆきあう空を、少しせつないキブンで

カヤックからながめていると、記憶のなかの川を、いくつもの夏の思い出がながれていきました。

また、秋がはじまる。

二人の夏。バシャバシャ川遊びが気持イイね。

初っ端の瀬。ドキドキ・・・。

目黒川。

のんびりゆったりプライベートツアー。

沈下橋で昼食を。シチューが焦げたってしっちゅう。

岩間沈下橋。壊れた橋の物語。

風も動かない。

ゴール。漕行12キロ。

長生沈下橋。

 跳んだ!


ふたりの夏

2024-08-20 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「ふたりの夏」2023年真夏のツアーレポート再掲です

 最高気温35、8度。

 ふっと気がつきゃ、もう8月も後半。真夏もどんづまり・・・。わおっ。

夜明けの風に、照りつける陽ざしに、流れる雲に、遠い秋の気配がわずかに感じられます。

台風の荒天&長雨にもてあそばれた今年の四万十の真夏。

いけずな真夏でしたなぁ。まったくなぁ。

 

 そんな、真夏がおわってゆく四万十川を、(大学生活を終え)

それぞれの新しい世界へ羽ばたきはじめた、ふたりの若きゲスト(Z世代?)とカヤックで下りました。

 

 10:30分集合。口屋内沈下橋スタート。半日のプラーベートツアー。

(四万十は遠いところ。少しでものんびり遊んでほしいとの思いから、このスタイルでやってます)。

 カヤックから見あげる空には、ギラリと太陽が輝き、岩のような白い雲がゆっくりと流れています。

お尻のしたの川は、笹濁りの速い流れ。

3日前の(思いもよらぬ大雨の)増水が、まだ残っているのです。

 

 水流は、パドルを漕がずともスイスイくだっていける速さですが、

ビュウビュウ吹きつけてくるきつい南風(向かい風)に、カヤックはスローダウンです。

でも、まぁ、のんびりいこう、この川にながれる時間のように。

 半分ほどコースをくだったところで、川原に上陸して、もぐもぐタイムです。

浅い水に座り、南風に吹かれ、冷えたポンジュースで

ノドを潤しながら、僕らは、川や山、自然、旅のハナシしに花を咲かせました。

 

 ふたりの夏、四万十川の夏。

(人生の)新しい長い旅をはじめた若きゲストが、

四万十川をカヤックで下り、遊び、川やその自然にたいして、

少しでも新しい視点を持てたなら良かったなぁ、とガイドさのは、遅い夏の空を見あげたのでした。

*Mさん。ツアー画像CDは、8月21日に発送(郵送)しました。お楽しみに~。


南の川から(気まぐれダイアリー)8月19日

2024-08-19 | 南の川から(気まぐれダイアリー)2024

  おはようございます。四万十は、雨。

シトシトときどきザァザァと降ってます。

1ヶ月以上ぶりのまとまった雨!(昨夜は、ラウドな雷雨に何度も起こされた)。

山、川、生き物、そしてココロもうるおす夏の雨。

裸族は、ひさしぶりにシャツを着て、ベランダから雨空をながめています。ほっとした気分で。

日の最低気温は、24、1度。

 

 最高気温24、7度。午後も雨。

ポチャポチャときどきザァザァ降る雨は、今夜も降りつづきそう。

今夜(8月20日)の満月(スーパームーン、ブルームーン)は、見られないかな。

四万十川の川原は、月を見るのによいのだけど。うーん、ザンネンです。

いつか、ブルームーンの月灯りながれる川を、カヌー(カナディアン)でくだってみよう。

あなたもいかが。

うーむ、昨夜からの雨量が、予想よりもおおい・・・(東シナ海を北上する台風9号の影響)。

明日、明後日はツアーの予定があるノーテンキガイドは、

天気予報、雨雲レーダー、雨量&水位状況ウオッチャーと化して、こまめにPCで情報をチエックです。

晴れっぱなしで、やせすぎた川の水量が、回復するのはラッキーだけど、

あまり増えすぎてもツアーは中止、アンラッキー。いやはや。

やきもきしながら、夕方の雨空をながめるのでした。

「月にむらくも 花にかぜ」とかく浮き世はままならぬ、ですね。さて。


少年のなかを流れる夏の川

2024-08-19 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「少年のなかを流れる夏の川」2023年真夏のツアーレポート再掲です

  最高気温32、8度。

 「もうオワリか、あ~帰りたくない。まだまだこの川で遊んでいたいよう・・・」とぼくがつぶやいたら、

「じゃあ、ここに残って村の子になれば?毎日カヌー&川遊びができるよ」とさのっちが言った。

それはイヤだけど・・・でもまた遊びにきたいなぁ、と思った。

 

 今日の「四万十川カヌー&川遊び。1日コース(B)」は、オモシロユカイだった。

ガイドのさのっちは、ノーテンキなおんちゃんだった。

 

 おっす。僕の名前は、ゆうひ。神奈川からやってきた11才。

野球(ポジションはキャッチャー)をやってるよ。運動神経には自信があるよ。

とーちゃんとかーちゃんは、若いころ何度も四万十に遊びに来て、カヌーで川をくだってる。

僕も、小さいころとーちゃんと一緒に、2人乗りを漕いだことがあるよ。でも、今回は1人乗りにチャレンジ。

「今回は、ゆうひのために、小さめのカヤックを用意したからね」とさのっちが言った。

 天気は、晴れときどき雨。

このような天気雨を、「きつねの嫁入り」とも呼ぶのだそうだ。ふーん。

 

 口屋内沈下橋に集合した僕らは、

まず黒尊川にいき、シュノーケル&ライフジャケットをつけて川を流れてみた。

最初は、少し水が冷たく感じられたけど、エイヤ!と入ってしまえば、すぐに体がなれた。うーん、気持イイ。

黒尊川の淵の透明度はバツグンで、深いところを泳ぐ魚もよく見えたよ(川面の水温は、24度)。

そしてそのあとは、手長エビ探し。はじめて手長エビをゲットした僕は、ココロが震えたよ。やったぜ!と。

 沈下橋にこしかけてお昼をたべたあとは、カヤックツーリング。いよいよだ。

まずは、川原でカンタンに漕ぎ方を教えてもらう。そして、トロ場で少しだけ練習して、川下りスタート!

(乗りはじめは、向きの変え方がうまくいかなかったけど)漕いでゆくうちに、だんだん慣れてきた。

 

 となりでさのっちが、「考えるな、感じろ」と言った。

ブルース・リーの教えなのだそうだ、でも、ブルース・リーってWHO?

 

 ゆるい流れを抜けると、ザァザァと速く流れる瀬に、艇がすいこまれていった。

初めての1人カヤック、はじめての瀬。ドキドキ。

緊張して顔が、体が少しこわばったけど、なんとかブジに通過。ふぅ~。これは、なかなかオモシロイなぁ。

 川幅が広くなり、大きな景色のなかをゆくときは、

さのっちが自然のハナシなどをしてくれるけど、僕には、なんのこっちゃよくわからん。

それよりも、心地よい風と水のなかで、うとうとする方がイイ。

 

 漕ぎ手をやすめ、フネの上でまどんでいると、バシャバシャ!

背中に、頭に大量の水がとんできた(さのっちがパドルで水をかけたのだ)。

ひゃー冷てぇ。一発で目がさめた・・・。くそー。やり返したいが、ヤツは逃げ足がはやい。

 

 途中の川原に上陸し、オヤツを食べ、ポンジュースを飲んだあと、さらに下りゴールの勝間沈下橋へ。

もうすっかり自由自在に漕げるようになった僕は、まだまだもっと川をくだりたいなぁ、と思った。

 ゴールから、スタート地点まで車でもどる。

そして、ラストは、空と川にむかって、大きくジャーンプ!ザブーン!

 ああっ、ユカイな夏の日だった。いくつものはじめての経験ができたしね。

帰りたくないなぁ、でも・・・。さよなら、ありがと、夏の四万十川。

僕のなかを流れはじめた川よ。いつかまた戻って来るね。バイバイ。


残暑お見舞い申しあげます

2024-08-18 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「残暑お見舞い申しあげます」

そろそろ夏のつかれがでるころですが、みなさん元気でおすごしでしょうか。

 

「空がからっぽになってしまって、 空気さえないみたいに、太陽ばかりが光り輝いています」

こちら四万十は、酷暑の真夏。日照りの真夏。

連日、でかい面したギラギラ太陽が、山を、川を、生き物をよわらせています。

サウナと化した我が家。

裸族は、水風呂に、川につかり、なんとかこの暑さをしのいでいます。ふぅ~。

 

日照りがつづく四万十川は、げっそりとやつれ、くすんだ水が、ゆっくりゆっくりとながれています。

その川面の水温は、33度!!まるで、ぬるめのお風呂です(黒尊川中流域の川面の水温は、30度)。

このまま川の水がぬくいままだと、川の生き物にも大きなダメージが・・・。

そろそろ雨を!!なまねこ、なまねこ。

(梅雨明けから、今日8月18日までの雨量は、37㍉。猛暑日は、27日。最高気温39、8度。

データーは、江川崎。今夏の川は、雨がよく降り水量が多かった去年の川とは、正反対の表情に)

 

夏がながいといわれる高知は、真夏以降もキビシー暑さがながくつづきます。

シュノーケリング、沈下橋ダイブなど、

ザブザブ川遊びは、9月半ばころまで楽しめますよ。♪おひまなら来てね♪

 

秋風を感じるころは、まだ少し先になりそうですが、みなさんもどうかご自愛下さい。

令和6年 夏のしっぽが見えはじめたころに。 アーク佐野

 

PS:盆休みのアークツアーに参加してくださったゲストの皆さん。

このたびは、ツアーのご利用ありがとうございました。

盆休みの川は、ゴムボート、サップ、カヌーの団体で、少しニギヤカでしたが、

プラーベートツアーのアークでは、人混み(カヌー混み)をさけ、

真夏の四万十川を、川遊びもしながら、のんびり下ることができました。楽しめましたか?

そうそう、ツアー画像CDは、19日に発送(郵送)します。こちらもお楽しみに~。

真夏の瀬をくだる(初心者のかたは迂回ルートで)。

真夏の川でリラックス。のんびりと、ゆっくりと。

真夏の黒尊川(中流域)を、ながれてくだる。川面の水温30度!

ワァワァ!キャーキャー!よろこびの声が、夏の谷にひびきます。

たくさんの魚、手長エビ、カニのすがたが見えます。

黒尊川は、水量がすくなくても、透明度が良い。サスガです。


は・じ・け・る・サマー!2018年・アーク真夏のツアー

2024-08-17 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2018年・アーク真夏のツアー フォトチャンネル再掲です。

「は・じ・け・る・サマー!」2018年・アーク真夏のツアー

*全画面にすると、大きな画像で見られます。

 

2018年・アーク真夏のツアー「は・じ・け・る・サマー!」

夏空の四万十川に、水が、笑顔が、ココロがはじける真夏がやってきたよ。

この夏は「カヌー&ザブザブ川遊びツアー」で川ガキになって新しい地図をココロに刻もう。

 ツアーは、の~んびりゆったり少人数制(ほぼプライベートツアー)。

 

*アルバムは、順次更新していきます。

皆さんも、アーク真夏のアルバムに参加してみませんか。


そして僕たちは真夏の四万十川で川ガキになった

2024-08-16 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「そして僕たちは真夏の四万十川で川ガキになった」

2019年8月に書いたツアーレポート再掲です。こんなアレンジツアーもやってます。

 最高気温36度。

  「さぁでは、出発しましょう!!」

カヤックは、少し波高い真夏の瀬に突入です。

ザブザブとデッキを洗い、バシバシとカラダに飛んでくる水が、なんともソーカイ。うっひょー。

遠い昔に少年だったゲスト(僕もだ)は、キリッとした表情と笑顔を交互に見せながら、瀬を下ってゆきます。

 

 無事に瀬をぬけて見あげる青空には、モクモク入道雲。

岸辺からは、ジージーとセミの声が聞こえてきます。

手を浸す川の水は、ぬるめ(30度)だけど、水の透明度は、なかなか良い(夏にしては)。

♪水はぬるめの川がいい 魚はたくさんいた方がいい 辺りは静かなほうがいい だんちょね~♪

 

「四万十川カヤック2日&黒尊川川遊び半日」。オジサンたちの夏のはじまりです。

*1日目:カヤックで川下り。漕行8キロ。

2日目:カヤックで川下り(漕行約7キロ)その後、長生沈下橋へ移動。沈下橋ダイブ。

3日目:黒尊川 中流域 川流れ(シュノーケリング)昼食の後、解散。*ゲストは宿泊まり。

まずは、トロ場でかるく慣らしてから、出発!

西土佐大橋下流の瀬

 ギラギラ太陽が照り付ける水面は、あちゅい・・・。

時々パドルで水をかけあったり、支流で川遊びをしながら、

カラダを濡らしつつ、自然、旅、よもやまバナシに花を咲かせつつ、ツアーはのんびりと進んでゆきます。

お尻の下の四万十川のように。

連日最高気温は、36度前後。四万十川の水温28度~30度。

支流目黒川の水温26度。*いずれも川面の水温

支流目黒川

支流目黒川

岩間沈下橋

長生沈下橋

口屋内沈下橋

 川を下って、沈下橋から飛びこんだ翌日は(最終日)、黒尊川中流域でプカプカ川流れです。

清冽な水が流れる黒尊川は、水の透明度もバツグン。

僕らは、四万十川の支流の中でも最もキレイと言われる黒尊川の水を全身で感じたのでした。

支流黒尊川の水温24、5度。

支流黒尊川中流

支流黒尊川中流

支流黒尊川中流

 ツアーが終わると、陽にやけたゲストの顔には、子供ような無垢な笑顔が浮かんでいました。

・カヤック&川遊び・沈下橋ダイブ・黒尊川川流れ。

ボーイズ・オブ・サマー。遠い昔少年だった僕達は、真夏の四万十川で、川ガキになったのでした。

口屋内の食堂「しゃえんじり」にて

*「しゃえんじり」さんは、昨秋(2022年秋)に営業を終了しました。ザンネン・・・。


水ぬくい四万十川は

2024-08-14 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2012年梅雨に書いた「水ぬくい四万十川は」再掲です。

  最高気温28度。

 「きゃーきゃー!!わぁぁぁ・・・」 

梅雨の晴れ間。南風にのって、子供たちのはしゃぐ声が我が家のベランダまでとどきます。

今夏も小学校のプールの時間がはじまったのです。

小さなプールの水温は、23~24度。今の四万十川も、同じくらいの水温。

そんなぬくく(あたかかく)水質もまだよい水が、四万十川の大きな魅力のひとつです。

 

 南北に長く、気候の変化大きく、山深く、雨が多い日本には、たくさんの川が流れています(3万5000本)。

川はそれぞれに特徴があります(流れる場所の気候、地形、自然環境などの違いにより)。

四万十川の特徴のひとつは、穿入蛇行(せんにゅうだこう:おおきな蛇行曲線を描くながれ)です。

 

 源流から河口まで川の高低差が小さい四万十川は、

クネクネと大きく曲がりながらゆったりとながれます。そのため川の水温が高くなりやすいのです。

真夏の四万十川の川面の水温は、30度前後(中下流域)。 

目黒川や黒尊川など、支流の最下流域も、本流とほぼ同じくらいの水温になります。

(本流の真冬の水温は6~8度ほど)

ゆったりながれるということは、水が汚れやすいとも言えますが、

流域の人口がとても少ないこの川は、川の水もまだ比較的キレイなのです。

 

「四万十川がぼちぼち太うになってきた窪川町から河口まではまだ130キロメートルあるいうけんど、

そこと河口の標高差は100メートルしかない。

西土佐村の江川崎から河口までは40キロメートルで40メートルの差よ。

ほしたら、勾配はだいだい1000分の1いうことになりよるじゃろ」四万十川がたり 野村春松

 

*四万十川には、本流に家地川ダム、支流に津賀ダムがあります。

ダムは、ダム下流域の自然環境(水質、水量、生物など)に大きな影響を及ぼしています。

 思えば、僕がカヌーツーリングデビューした長野の犀川は、アルプスの冷たい雪どけ水がながれる川でした。

真夏でも水温が低く、8月の終わりに半そでのウエットスーツを着てカヤックを漕いだものです。

水温が低い犀川には、カヤックに危険な人工の障害物も多く、

「うーん、沈はしたくないなぁ・・・」やや緊張して下ったことをよくおぼえています。

ちなみに、僕が学んだ老舗カヌースクールのプログラムは。

1 昼間は野尻湖でカヤック基礎レッスン

2 その夜は講義。

3 翌日は犀川に移動しカヤックツーリング

この基礎トレーニングを何度もやった僕は、カヤックの基礎技術をすっかりおぼえてしまいました。

(今、とても役だってます。仕事の関係でやったんだけど)。

 日本一あつい真夏の四万十(2012年時)。最高気温35度オーバー。川面の水温30度。

・沈下橋からとびこむ・カヌーで沈する・水の掛けあいっこをする

・水のキレイな支流でシュノーケリング&手長エビさがし

・ライフジャケットで川をプカプカとながれる。などなど。

水があたたかくキレイな四万十川は、「バシャバシャ川遊び」もまた楽しい川なのです。

 

 「夏の四万十川は、カヌーで下るだけじゃぁもったいない。

ゲストにその魅力である、ぬくくきれいな水をの~んびりと楽しんでもらいたい」

そんな思いから、アークでは少人数制のツアーをおこなっています。


はじめての夏の川

2024-08-08 | アークツアー 真夏

「あ~楽しかった・・・面白かった・・・」

そんな感想が、笑顔のゲストからこぼれれば、ガイドさのは、ほっと夏空を見あげました。

それは、真夏のツアーを締める沈下橋ダイブをおえて、橋のうえでラストショットを撮影したときのコト。

 

はじめての四万十川、はじめてのカヤック(川下り)、はじめての川遊び、はじめての沈下橋ダイブ。

8月6日。今日は、トーキョーを遠くはなれて、

南国の川へ遊びにきた、Oさん一家の1ディプラーベートツアーです。はつものずくしの。

「たいせつな初体験を、おもいっきし楽しめますように!」

すれっからしガイドのさのも、今日は、(外見はともかく心は)初心にもどってガイディングです。

最高気温38、1度。川面の水温32度。

(水量少なく)ぬるい川、あたたかな南風、陽炎ゆらめく川原、セミの合唱、岸辺のテッポウユリ。

誰っちゃおらん真夏の川は、とても静か。まるで、プラーベートリバーです(四万十川の特徴のひとつ)。

 

トロ場をながれ、瀬をくだり、支流の川をあそび、ご飯をたべ、沈をし、沈下橋からとびこむ。

ワ―!キャー!ゲストのよろこびの声が、スローに流れる真夏の川と、時間にとけてゆきます。

はつものずくしのツアーは、真夏の四万十川と川の自然がつくるマジックに、

たくさんのむじゃきな笑顔の花が、水面に咲きました。

それをみて、ガイドさのは思うのでした。あらたな気づきと発見がある 

はじめての川が(体験が)、ゲストの心の地図にも流れはじめてくれたならイイな、と。

*Oさん。ツアー画像CDは、8月7日に発送(郵送)いたしました。お楽しみに~。


猫の目天気の夏の延長戦なのだ

2024-08-05 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「猫の目天気の夏の延長戦なのだ」2021年盛夏に書いたツアーリポート再掲です

  最高気温31、8度。

 「あ、また曇ったか。さっきは小雨がパラついたし、今日も猫の目天気かニャー。

くるくるかわる天気と朝から強い南風がふくのは、

高気圧が西にはりだしてこないのと、遠く沖縄に停滞する台風の影響だろう。

これ以上風が強くならなきゃいいけど・・・。なまねこ、なまねこ」

 

 そんなコトを思いつつ、僕が(ガイド佐野が)カヤックからのけぞって空の様子を見ていたら

「そんなに長く空の何を見ているのですか?」横を漕ぐゲストに問われたので、

「運命(さだめ)を見ているのですよ」と寒いジョークを(夏なので)かまそうとしたけど、

アホだと思われるのでヤメたのでした(まぁ、アホなんだけど)。

 長かった梅雨のクローザーは、雷雨の大雨です。

今年の梅雨は、大きな増水を土産にゲームセット(四国の梅雨明けは、7月19日)。

ヤッホー!シーズン・イン・ザ・サン!だ。でも、ヨロコビはつかの間。梅雨あけ後はスカッと晴れず。

海の日の4連休前半の空は、くるくるとかわりやすく、川は南よりの強い風がふきました。

「梅雨明け10日のカキンと晴れた真夏の空は、どこにいったぜよ」

 

 そんな梅雨明け後の、7月23日。

(まだ増水が残り)水量がおおい笹にごりの川を、カヤックで下りました。

川下り経験者のゲストとともに、のんびりとプライベートツアーです。

 

 講習&練習もそこそこに(経験者なので)川下りをスタート。

まだ水量がおおい川。初っ端の瀬は、なかなか波が高く荒い。それっ!と波に突っこめば、

ザバン!とバウ(船首)が高くはねあがり、波の壁を突きぬけると、上半身はずぶ濡れに。ソーカイ、ツーカイ。

 瀬は真面目に漕いで、トロ場に入ると、僕らは川の自然や四方山ハナシをしながら漕ぎました。

そして、支流目黒川で川遊び&ランチタイム(スタート地点から4キロ)

 昼食の後、再びカヤックに乗りこみ、岩間沈下橋へ(スタート地点から8キロ)。

橋の上で風に吹かれながら、夏の川景色を愛でたあと、さらにくだりゴールへ(スタート地点から11キロ)。

漕行11キロ。水位は、平水+1、2メーター。笹にごり。川面の水温25度。

 午後の川は、青空の方がデカイ顔をして、真夏らしい暑さになったし、

予定よりも早くゴール地点に着いたので、ツアーは延長戦に突入です(プライベートツアーのよいところですね)。

車にのりこみ長生沈下橋へGO!

そして、沈下橋ダイブで、盛りだくさんのプラーベートツアー(延長戦も)ゲームセットです。

 

 夕方、家にもどって片付けをしているときに、僕は気がついたのでした。

あっ、スイカを川に冷やしたままだった、と。ガーン(やっぱりアホだ)。


レターフロムS16 夏空日記2 

2024-08-04 | ・最新のお知らせ・イベントなど

いつかの夏に書いた、レターフロムS16 夏空日記2 期間限定公開中

 

7月25日(月) 恵みの雨に

 7月最後の日曜日。

ザァザァと降る雨が、四万十をぬらしてゆく、約1ヶ月ぶりの恵みの雨です。

ベランダのイスに座った僕は、ビールを片手にぼんやりと夏の雨をながめました。

雨は、少なすぎる川の水量が、回復するほどの降りとはならないようだ。

でも、連日の猛暑でカラカラに乾いていた大地に、

水が染みこんでゆくのを見てると、気持ちもしっとりしてきます。

そして、肌もしめらす雨にふるい記憶がよみがえりました。

 

 あるとき、僕はバイクで、オーストラリア大陸ど真ん中の

(アウトバックと呼ばれる)赤茶けてかわいた土漠を北にむかっていた。

熱風のなか、ほとんど干からびたカラダで、乾燥した中部から湿潤な北部に。

(中部は乾燥した土獏。大陸北部は熱帯雨林がひろがり、湿地や沼もおおい)

すると、ある地点からトツゼン風の質がかわった、それは全身ではっきりとわかった。

「ああっっ・・・水だ!!」

体中の毛穴が、風の中のほんのわずかな水分をスルドク感知したのだ。

からからに乾いたカラダは、全身高性能水分センサーと化していたのだろう。

「こんなのはじめて。カ・イ・カ・ン。」。全身がザワザワとヨロコビにふるえた。

 

 湿り気がまじる風の中をしばらく走った。

やがて、風景のなかに(それまでの背の低い潅木のなかに)中、高木もすがたを見せはじめた。

ところどころに、大きな水たまりも見えはじめた。

「これは、雨の多い日本ではなかなか体験できないコトだろうなぁ・・・」と思いました。

 

7月28日(木) 38度のリバーソング

 今日は、アークツアー1日コース。

本日の最高気温38℃。水温30度。水量少なめ。

少数のゲストと「カヌー&川遊び」。たっぷりのんびりと真夏の川で遊びました。

小さな子供たちは(カヌーにのっているよりも、泳いだり、水中をのぞいてる方が楽しい)

カヌーにあきるとカヌーから川に飛びこんで、ニコニコと川を流れていった。

体力がつきるまで遊んだ子供達、帰りの車中は、スヤスヤと夢のなか。

夏休みのいい思い出になったかな?

   

8月1日(日) 嵐を待っている

 へんな進路をとった台風10号が、四万十にじわじわ近づいてきます。

予報ではどうも直撃しそう・・・。久しぶりに沈下橋がつかるほどの増水になるのかな?

増水すれば、ツアーには出れなくなるけど、

増水にあらわれたあとの川の水はキレイになるし、川底をころがった石には、新たなコケがつく。

その新鮮なコケを食べたアユは香りが良いそうです。

 

 31日は、朝から突風が吹きはじめました。

テレビのニュースは、「室戸岬で瞬間最大風速60メーター!

総雨量も多いとこでは400~600ミリとなるだろう」と伝えています。

「うーむ・・・わがボロお家は、大丈夫かな?」

 

 四万十は、昼頃からパラパラと雨が降りはじめましたが、雨足はいっこうに強くなりません。

風に大きくゆれる庭の樹木を、コーヒー片手にながめる。

台風10号は、午後4時ごろ四国に上陸。中村市の東を北西に進みました。

幡多地域は、台風の中心が東にそれたので、

雨、風ともにたいしたことはなく、四万十川の水量もさほど増えませんでした。ほっ。

 

 1日。昼の川は、平水よりも約70~80センチ増。

一方、高知県東部、中部は台風の影響がおおきく、

台風本体の雨、台風通過後の雨で、総雨量1000ミリ!をこえるところも?

豊後水道に台風の中心がはいれば、幡多でも相当の被害が出たことでしょう。

 

8月2日(月) 世界の中心で雷にフルエル

 カミナリをともなった激しい雨が、昨夜から未明にかけ断続的に降りました。

日本海にぬけた台風が、熱帯低気圧に。

そこに、あたたかく湿った南風が流れこんだのが原因のようです。

 

 2日。四万十川は、約6メーターの増水。沈下橋は、濁流の下です。

まだ、小雨が降りつづく川は、これからもう少し水が増えるかもしれません。

しかし、このあと順調に水が引けば、週末はツアーにでれそうです。

 

 まるで夜空にフラッシュをたいたようだった、昨夜のイナズマ。

それは、5秒間隔でひかり、銀白色に世界をてらしました。

雷鳴は、ゴロゴロと不気味に鳴り、ドガ―ンとでかい音をたてて、わがぼろ家を小さく揺らす。

カミナリがこわい僕は、フトンに包まり耳をふさいで、じっとしていました。

 

 カミナリはマジにこわい、と実感した旅の思い出がいくつかある。

あたりには、身をかくすものがナニもない、周囲360度地平線の土獏で、雷雲におそわれた時のコト。

バイクではしっていた僕は、近づく雷光とすさまじい雷鳴におののき、バイクを放り出し、

背の低い潅木(ブッシュ)の下に体をふせてブルブルふるえていた。

すると、ズガドガーン!!すぐ近くにカミナリがおちた。空気がふるえ、大地がゆれた。

「おおっ、わっわっっ!」

生きた心地がしなかった、雷鳴が遠のいてゆくまでは。

そして、その後の雨もすごかった。

バケツをひっくり返したどころか、まるでナイアガラの滝にうたれているかのような

(ちょっと大げさですが・・・)、叩きつけるモーレツな水のパワーで、呼吸するのも苦しいほど。

なすすべもなく翻弄された僕は、「もう、どうにでもして・・・」と、お手上げ。

大地には、みるみるうちに川ができていった。

 

 雷雨がやみ、再び走りだした道は、泥道になっていた。

泥ぶくれで重量が倍になったバイクと人間は、何度もころびまくった。

それでもじわじわとナントカ前進し、夜おそく小さな村に、ようやくたどり着いた。

すでに体力も限界・・・。泥まみれのまま、PS(給油所)の軒下でシュラフにくるまって眠ったのでした。

 

 ある夏、山頂(北アルプス)近くで、テントを張ってた時のコト。

予期せぬ季節はずれの嵐におそわれ、テントのなかでカミナリと暴風雨におびえていた。

「バキッ」吹き荒れる風で、ついにテントのポールがおれた。

「あわわっ!」

テントの中でおれたポールを両手で必死に支える。

風雨にたえるべく長い時間ふんとうしたが、疲れはてて、いつの間にか眠ってしまった。

ふと、気がつくと、ぺちゃんこにつぶれた水浸しのテントの中で、片手はポールを握ったままだった。

 

 まだ外は暗い。つぶれたテントを這いでて外をのぞく。

すでに雨はやみ、強い風が雲を吹きながし、星々がそのすがたを見せはじめていた。

それはまるで、夜空に宝石箱をひっくり返したかのよう。

「おおっ!スゲーッ!」キラキラとかがやく星の美しさに圧倒された。息をのむ美しさとはこのコトか・・・。

標高の高いここでは、まるで自分が宇宙に浮かんでいるように思えた(ちょっとおおげさですね)。 

「星と嵐か・・・」 

星空をながめながら、ウイスキー入りの熱いコーヒーを飲みました。

    

 

8月9日(月) ハッピーリバーピープル

 3日は青空がもどる、でも、翌4日はまとまった雨になりました。

水の引き方がおそくなった、増水した川。

「いつからツアーを再開できるのか?」川、空、天気予報とにらめっこが続きます。

週末のツアー参加者とこまめに連絡をとりあい、フィールドの状況をつたえました。

 

 7日。まだ増水がのこる川(平水より約1メーター増)は、にごりもとれないけどツアー再開です。

いつもより速い水の流れに、漕がなくても快適なスピードでカヌーは川を下ってゆきます。

「真面目に漕いで下ったら、すぐにゴールに着いちゃうよ。

遊びながらのんびり行こう!川の水がにごってザンネンだけど・・・」

いつもは水深が浅く、飛びこめない岩間の沈下橋。

でも、今日の水量なら飛びこめます。水温24度の川に、ジャンプ!!ザッブーン!

少し冷たい川の水が、たまらなく気持イイです。

 

 夏空に入道雲。

沈下橋の上でお昼を食べながら、濡れたカラダのまま熱い南風に吹かれました。

真夏のフィールドで過ごす、「極上のサマータイム」。

僕がここにいる理由は、多分きっとこの風の中にあるような気がしました(ちょっとサムイね、真夏なのに)。

 

アークツアーでは、カヌーで四万十川をゆく楽しさはもちろん。

・バシャバシャ川遊び(シュノーケリング、手長エビとり、など)

・たき火キャンプ&カヌー・ナイトカヌー

・黒尊山トレッキング、黒尊川での川遊び

カヌー+αで、自然豊かな四万十のフィールドを、のんびり味わってほしいと思う。

そんなわけで、アークツアーは少人数で行っているのです。

    

 

8月14日(土)流れ星とカヌー

 お盆休みの連休。

いつもは静かな四万十川の川原も、キャンパーやカヌーイストのカラフルなテントが並びにぎやかです。

アークは4名のゲストを迎え、Laid Back(気楽な、くつろいだの意)なキャンプツアーを行いました。

10日前の沈下橋が浸かるほどの増水で、生きかえった川。

今回のツアーは、この夏一番の川の水量&透明度にめぐまれました。

「ラッキー&ハッピー!!」

・沈下橋からの飛びこみ・カヤックでの沈・ジャケットを着けての川流れ・シュノーケリング

かんかんに照りつける太陽の下、僕らはキレイになった川で、思うゾンブン夏の水と風とたわむれました。

川面の水温28度。ユカイ、ソーカイ!

 

 夕方。遊びつかれたカラダに流しこむビールが、スーパーうまい!

今夜のメニューは・豆腐のカルパッチョ・カツオのペッパーステーキ・コツモモチキンのパプリカ煮。

仕事を終えた友人テルミちゃん(カメラマン件手伝い)も乱入し、にぎやかで楽しい食卓となりました。

 

 雲も月もない夏夜の星が、とても美しい。

みんなで川原に寝っころがり、天の川流れる夜空をながめれば、いくつもの星が流れてゆきました。

   

8月31日 夏空のムコウ

 8月後半の四万十川は、台風16号17号の雨で増水し、ツアーを中止する日も多くなりました。

泣く子と天気には勝てないのだ、とわかっちゃいるけど・・・・。

「はぁーっ」「○△×!・・・」

「ちょっと中止の判断が早かったかな?」

「無理すれば出来たのではないのか?」

空と川をながめる僕は、3651回目のため息&悪態をついてしまうのでした。

 

 僕は、自分をオプティミスト(楽天主義者)だと思うけれど、

ガイドとしては、ノーテンキなポジティブシンキング(前向き思考)は、とてもキケンだと思っています。

「怖さを知りおくびょう」であるコトは、とても大事なことだ。

ツアーゲストに保険をかけるのは、当たりまえですね。

(信じられないコトに、ゲストに保険をかけていないカヌー施設も)

ツアーが中止と決まれば一転ヒマに。

ため息を深呼吸にかえるために、ゴロ寝で読みたかった本のページを開きました。

 

 「星と嵐」 ガストン レビュファ

ヨーロッパアルプスの名クライマーで名ガイドでもある。ガストン・レビュファーが詩情ゆたかにつづる山行。

「ガイドの職業こそ、こよなく美しい。けがれを知らぬ土地で、その職務を果たすのだから。

今の世の中には、もうわずかなものしか存続していない。

夜はもう存在しない。寒さも、風も、星も。すべてが打ち壊されてしまった。

生命のリズムはどこにあるのか?

すべてのものは、あまりにも早く過ぎ去り、騒々しい。いそいでる人間は路傍の草を知らない。

その色も、香も、風が愛撫する時の輝きも知らない」

うーんよいですなぁー。

 

 自転車で近くの沈下橋へ。

ビール片手に沈下橋の上にすわった僕は、まだ水量が多い川と、8月の終わりの空をながめました。

空の少し高いところには、早くもいわし雲。

岸辺には、あやしく赤いヒガンバナが咲きはじめ、エノキの実も赤みをおびてきました。

夕暮れの川風にも、わずかに秋の気配がまじっています。

 

 8月の終わりの台風16号で、川は4~5年に一度の大増水となりました。

台風一過の朝、近所に被害の偵察にでかけると、庭下の草木も泥をかぶっているのに気がつきました。

「あらら、こんなとこまで泥水が来てたのか!増水のピークが夜でわからんかった・・・」

村をとおっている国道の低いところ、低い土地の家々、田畑も泥水につかりました。

大きく増水した本流にながれこむ、支流の水があふれたのです(バックウオーター現象)。

ここに住んで初めて体験する増水のすごさに、かなりびびりました。

 

 四万十川は、年2~3回、5~6メーター増水します(沈下橋がつかる程度)。

でも今回は、それよりもまだ3~4メーター水位が上がり、約10メーターの増水に。

口屋内村の知り合いの家は、床下浸水となった。

2階へ上げた荷物を、1階におろすのを手伝った僕は、ビールと昼飯をごちそうになったのでした。