昨日の「伊豆急行全線ウオーク」の中の、サル遭遇について書ききれなかったことを、ちょっと書かせて頂きます。
片瀬白田駅から出発、海岸線沿いの道路から、すぐに山に上る農道を登り始めます。しばらく登った所で、山を降りてきた、高校生くらいの息子を連れた地元の父親らしき人に会いました。
その人曰く、「山からサルが下りてきているから注意した方が良いですよ」
わたし「どの辺ですか」
おとこ「上の道路を越えてたくさん降りてきているから」
わたし「水道事務所から、道路へ出てトンネルの方へ行きたいのですが、大丈夫ですか」
おとこ「○○○(訛りがきつく、地名が判らない)方向からずっと出てきているから。女性だと危ないけど、おとこなら大丈夫でしょう」
そこから15分は歩いたでしょうか、右手に墓場があり、その左を巻き込むように農道が続いています。その墓場にざっと20匹くらいのサルの群れがいました。動き回っています。
目を合わせると危ないと思い、裏側の道を登り、墓の境の木の間から写真を撮ろうとザックを開け始めると、回りでガサガサ音がします。み回すと左右の木の陰や上の木の枝にもサルがいます。囲まれています。
最大のパニックでした。
少しずつ上に移動を始めると、子ザルを連れて母猿が付いてきます。そこで思い出したのが、食い物の袋のこと。両手を広げ、何も持っていないよと動作で示すと、付いてくるのを止めました。
そのまま後ろを見ず、静かに静かに登りました。水道事務所が見えてきましたので、群れが付いてくるようなら助けを求めようとしましたが、追尾はありませんでした。
ここまで海岸から海抜200m、何時もなら休み休みに時間をかけますのですが、今日は新記録の登りでした。ついで峠のトンネルまでも、警戒を休めることなく、もしサルが出れば通行する車に助けを求めるかなんて考えながら登りました。
人生最大の恐怖でした。
ただまだ午後2時前です。後続者がいるかも、それもおにぎりをコンビに袋入れた女性が登ってくれば危ないと思い、伊豆急行の担当部課に現場から中継を入れたわけです。
ところが、担当課員は出払っていて、留守番の女性だけです。状況は説明しましたが、やはり現場を知らず、正確なサル出現ポイント情報を説明できませんでした。
伊豆稲取駅の駅員に説明するかと、到着後この話をすると、軽く笑われました。最近よくサルが出るそうで地元の人は、どうも全く慣れているようです。おどろかないのです。
おかしいですよね。鉄道会社がイベントするのは、遠くから乗客を集めるためですよね。都会の人はサルになんて慣れていませんよ。まして、ハイキングをかねた女性の方に、被害が及ばないようにと思って、連絡なり報告したりしたのですが。
人家が無く、墓場とみかん畑で女性がサルの群れに囲まれたらと想像してください。想像力の欠如としか言いようがありません。
恐怖がやっと収まってきたら、今度は少し興奮しました。