新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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「まんげ経?」

2008-02-15 17:56:11 | 万華鏡
新入社員として入社したとき、私の隣に座っていた、ですから最初の先輩。学究肌の方で営業として最低限知っておかなければならない当社の技術は、この本とこの本を買ってきて読みなさいと教えてくれました。そして毎日10問の宿題が出ました。お陰で人より早くこの非常に特殊な技術の世界を理解できたのでした。

その先輩が亡くなり、今日告別式がありました。ネットで確認すると式場のお寺は我が家と同じ宗派でありましたので、菩提寺で頂いた半袈裟をつけて、正装で参列させていただきました。OBがたくさん参列され良いお葬式でした。

で、今日のお話。
①「今どこにいますか」
 ある先輩に声をかけられました。当然すんでいるとこと思いM市ですと答えました。ところが、そうではありません。十年ぶりになるOBたちが久しぶりに会うのですから、今どこの会社或いは業界団体など勤めているかということでした。
こっそり近づいて確認すると、やはり勤め先を聞いたとの事でした。私の生活環境が皆さんと一寸違っているようです。愕然。

②「まんげ経?」
 その先輩と出棺までの間の時間に、雑談。
私「私は今、万華鏡を作っています」
先輩「まんげ経?まんげ経を書いているのですか?」
私「え?そうではなくてカレイドスコープです」
先輩「え、なんですか?」
式場で半袈裟をつけていた私を見てそう考えたそうです。結局、身振りで説明することになってしまいました。官庁相手に非常に特殊な技術を受託生産する会社の営業マンが万華鏡を作っているなんて、想像がつかなかったのでしょう。

この先輩は、勤めていた会社でも1,2を争う学者で、そのうえ私が昔担当していた社内報に連載エッセイ風な読み物を1年近く掲載してくれた趣味人でもありました。
その先輩から「まんげ経」と言われてしました。一般的に言って関心がないことは、その情報を選択しないこになります。もっとも私も知らない事だらけである事は自覚しています。したがって私の場合、広く浅くとなってしまいます。少なくとも一つのことを50年くらい追求し続けていれば、人生も変わっていたかもしれません。

でも、酉年生まれです。広く浅くは性分です。
でもでも「まんげ経」にはショックな一日でした。
コメント
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