新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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京橋の個展は「Scope」

2014-12-28 17:17:17 | 芸術鑑賞
昨日の京橋での個展は、「警察博物館」近くの「ギャラリーTSUBAKI」で開かれた桑原弘明氏の「Scope」でした。
一昨日夕方、知人から面白い小箱の作品の個展が、京橋で開かれており、昨日が最終日だから行ってみてはと勧められたからです。

小箱の作品とはどんなものかは、作者のHPに詳細が紹介れているのでぜひご覧ください。口で説明するのは大変難しいですし、当然会場での撮影は禁止されていますので、どこまで説明できるかやってみます。
その前に基本的に個展の作品は撮影しないのがマナーですよ。それなの禁止を承知で撮影したいと申し込んでいる男がいました。時々いますね、こんな男が。

さて作品ですが、一辺が8センチから10センチくらいの立方体です。箱の素材は真鋳とか銅板です。その表面は腐食とかとそうで抽象的な模様が施されています。
側面の正面側に直径8ミリくらいの筒が突起しており、中にレンズがはめ込まれています。ここから中を覗くようになっています。また上面にあかりとりのこれも小さい窓が開いています。この窓は窓というよりも、船舶の丸い窓のように金属の丸井枠で囲まれたすりガラスの窓です。

それで覗き筒から中を覗くのですが、中に見えるのはミニチュアドールハウスのような景色が見えるのです。もちろんドールハウスのような単純なものでなく、大変凝ったもので、例えば中世貴族の屋敷の部屋の中が見えたりします。重厚なインテリアが再現されています。また、その部屋の窓から外の庭園が円形に見えたりします。また、教会の内部であったり、十字架であったりします。
私が今説明している内部の状況は、展示場の隣室に作品の内部を撮影したポストカードのようなものが壁に制作順に張り出されていたのを思い出しながら書いています。

この部屋ではこの内部の画像の人気投票が行われていまして、抽選で数名にペーパーの「Scope」が当たるそうです。

今年の作品で100作になったそうで、会場ではそのうちの数十点が所蔵者から借りてきて展示されていました。
もちろん本来の近作の作品がメインで十数点展示されており、その中で実際に仲がのぞける作品は2点でした。そのほか時間を決めての展示が2作品ほどありました。

さてわたくしの感想です。
掌に乗る大きさの小箱で大変かわいい箱です。
中に見える情景ですが、作家の好みなのでしょうか、西洋的な情景が多くまた宗教的な雰囲気の作品もいくつかありました。
細密に内部の情景は作成されているのですが、気になったのは内部の情景が全く動かない、絵画的なものなのです。動きがあると楽しさが増すのではと思いました。
それと作品の価格です。この期間に売れた作品のうちいくつか価格を教えていただいたのですが、掌に載る小箱の値段としてはびっくりする値段でした。
ただこんな作品があったことに大変驚きました。アイデアの勝利でしょうか。

実物の写真は、作家のHPをご覧いただくとして、会場で頂いたポストカードをお見せします。こんな風に中が見えるのです。


コメント
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