WIREWORLD ERECTRAⅢ REFERECE POWER CORD、もう一昔前のACコード。
初めから4344mkⅡに使用していたので、そんなものか程度しか知らず暫く休眠中だった。
今回、現在のシステムにテスト?気分で 使ってみた所、始めはそれほど変化が見られなかったが、日に日にその正体を・・・・・・
グレードとしてはエントリー・クラスだが、さすがWIREWORLD、4344mkⅡ相手では遠慮気味でしたが、CRESCENDOになると地力を発揮し始める、否、オーバーな表現だがCRESCENDOが悲鳴を上げるほど支配的に。分かり易く言えば、血流がよくなり、老体が煽られてる感じ。
配電シフトの修正を余儀なくされ、試行錯誤を。
使用環境が限定されているので、前段はダイレクトにフォノイコライザー、プリへ繋ぐ電源タップ(自作)へ落し込む(ERECTRAⅢ REFERECE は右端インレット差し込み)。コンセントはHUBBELLを使用。なお、ERECTRAⅢ REFERECEのプラグもHUBBELLでした。
問題は後段、パワー・アンプ
今まではFim880の電源タップ(自作)を介してしましたが、Fim880の特性、個性が強過ぎるようになり、マッキンの味が半減してしまった。そこで登場してきたのがもう退役していたキャメロットの電源タップ。主義主張せず音を整えるタイプでこれがピッタリ嵌りました。こちらもコンセントはHUBBELLです。
出番が無くなった今まで押さえのエース、Fim880は?
考えた末、もう一台のパワー・アンプ、カウンター・ポイントを付属の純正コードで繋いでみた所、Fim880の高域特性が妙に暴れなくなり、CD専用にいいかも?
BESTではないけれど、納得できる音に。
暫く聴いていない‵THIS IS CRISS!’を敢えて選んだ。
‵Black Coffee’、ふわっとアルトが宙に浮いて出た。良いではありませんか!以前聴いた音と違う。
聴くほどにasの音、特に中~低域のリアリティに驚いた。pを聴いて、初めて、「まさかゲルダー?」と。ライナーを見るとやっぱり、録音当時(1966年)のゲルダーのBN作品とは異なる音場ですね。レーベルにより音を変えていますが、これほどまでとは。
前後左右だけでなく上下まで音場空間を広げている。ややエキセントリックなイメージが強いクリスだが、‵Black Coffee’での馥郁としたas の音色にゾクゾク。
この録音のためLAからNYに飛んだクリスは余程この街が気に入ったようで、ラストの‵SKYLARK’ではNYの空を気持ちよく飛び回り 、翌年、舞い戻り同じメンバー、そしてゲルダーで‵POTRAIT OF SONNY CRISS’を吹き込んでいる。
D・Schlittenの計らいでクリスは1966~1969年にかけて7枚もPRESTIGEに録音し、本作は1st盤。なのに不機嫌そうなクリスの表情、「今更、何がTHIS ISだ!・・・・・」と言わんばかり(笑)。それもそのはずで、1968年DB誌国際批評家投票で「Talent Deserving of Wider Recognition Section」の1位に選ばれるほどずっと無名扱いされていたワケなんです。このカヴァはSchlittenとクリスの当時の一種の「抗議・反発」?と思えば合点が。もっとも60年代前半は冬眠していましたが。
もう一枚、Mono盤、‵AFTERNOON IN PARIS’を。
どうやらビニールがコーティング・カバァが引っ付てしまったようで光が反射し見苦しくなりましたが、ご容赦を。
仏原盤は好録音として有名ですが、米オリジナルのATLANTIC盤はカッティング・レベルが低いのがやや難点。
そこで切り札、SHURE M44G・ N44-1の登場。出力が9.5mVなので丁度、いい塩梅に。
でも、この盤にはテクニカのMono再生カートを昇圧トランスを通した方が自分には合っていた。
たかが電源コード一本、されど ・・・・・・・・・・
底無し沼、蟻地獄という話をよく耳にしますから。
もう、これ以上、足を踏み入れないつもりですが、折角なので、もう少し・・・・・・・
いゃ~、これがアブナイ、アブナイ・・・・・(笑)