一時、なかなか見つからないと評判になった一枚。
と言っても、BN4244辺りはコレクター達の興味対象外でそれほど深いものではなかった記憶が。
録音されたのは1966.7.14、丁度、リバティへの売却時期と重なりリリースがやや曖昧になり、憶測を呼んだのかもしれない。事実、Goldmine誌にはNY盤ではなくLiberty盤(STEREO)が初版になっているけれど、ひょっとしてNY盤が存在してるのかも?
そのLiberty盤もレアでありそうで無いようですね。噂になる前に入手していた所有盤はカヴァがLiberty、ラベルは黒音符のUA盤、RVG印はあるけれど音はあまり芳しくない。
内容はメンバーから凡そ推測でき、所謂、BN新主流派ジャズで左傾でなくコンサバ寄り。TOPのO・コールマンのオリジナルなんかカリプソ・テイストを結構マジに演っている所が如何にもです。2曲目の”8/4 Beat”はストレート・アヘッドな新主流派演奏が心地良い。
本作のポイントはボビ・ハチとコルトレーンの元を離れたばかりのマッコイのBN初顔合わせ?かな。
そのマッコイを大きくフューチャーしたボビ・ハチのオリジナル”Summer Nights”、主役の座を譲り気乗りが失せた?ボビ・ハチの後、ラウンジ・ピアニストも裸足で逃げ出すほどのカクテル・マッコイ、どうなんでしょう。カクテル・ピアノを弾かせたら彼の右にでる者はいないと、裏評判もあるほどですが・・・・・・・・
この曲想、曲調なら抜群に上手いテナーを聴かせるヘンダーソンを一枚咬ませた方が締まったのでは?
それは兎も角、自分だけかもしれないが全体に「BN新主流派ジャズ」の煮詰まり感を覚えます。
翌年、ボビ・ハチは”TOTAL ECLIPSE”、マッコイは”REAL McCOY”を録音し、別々の答えが出た。
それでも、仰る通りで、内容は想像できますね。
みんな悩んでいた時期だった。 その姿に感情移入できるかどうかだと思います。
私はこの時期の彼らには同情的になってしまうので、かばってやりたくなります。
ま、聴き手の我儘に過ぎませんけれど。
どの分野でも同じで、「伝統と革新」、「新しいものへのチャレンジ」etc、、切磋琢磨している姿に自然と応援したくなりますね。