突然変な題で始まってしまいましたが、実は、夏になって気温が変わると、ハンググライダーは結構その調子が変わってきます。
これは主に「アルミの熱膨張」が原因と思われます。
更にセールの材料となっているポリエステルは、温度が上がると収縮する性質があります。
この結果、フレームは伸びてセールを張り、セールも縮む方向にあるため、気温が上がると一般にグライダーのコントロールは固くなります。
敏感にグライダーのコントロール性を感じることができる方は、春先等の一番高度が上がるころに、低空でのコントロール性と、上空で気温が下がった時のコントロール性に違いがあることを、既に感じているのではないでしょうか?
このように、気温によってハンググライダーは操縦性に変化が現れるため、今まで決まっていたはずの「チューニング」にも変化が出てくるため、注意した方が良いと私は思います。
「今まで調子よかったはずなのに、夏になってなんだかおかしくなったな?」なんて感じられている方がもしいらっしゃったら、それは気温の変化に伴うグライダーの変化である可能性も高いです。
以前私が体験したことですが、オーストラリアのメーカーのグライダーを、日本で夏に飛ばしてみたら、セールが張りすぎてコントロールが困難なグライダーになっていました。
しかし、このときオーストラリアは冬‥。
オーストラリアの気温では特に問題は出ていなかったんでしょうね。
案の定、このグライダーのスパーを5ミリほどカットしてみたら、問題のないグライダーになりました。