小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

京都の桜の見方 その1

2012-03-23 22:51:58 | 旅行
京都の桜の見方 その1

つれづれなるままに京都の桜を思い出して書きましょう。京都の花見の参考にしてください。
1、一重枝垂れ桜、ソメイヨシノ、八重枝垂桜、御室桜の順に咲くのです。
かしこい人は後半の2つをねらいましょう。いくらかは静かに桜を楽しめます。いかに長い間、桜を楽しむかと京都の庭師さんは細かい気配りをしているのです。それを感じてください。東京には少ない、八重紅枝垂桜(紅しだれ)を愛でるのが京都のよいところ。
2、どこが一番見ごたえがあるかといえば、醍醐の桜に決ってます。八重紅枝垂桜の名所といえば、平安神宮・神苑、御所・御苑の北側(近衛邸跡)、龍安寺の石庭(今年のJRの宣伝写真)と西庭です。御室桜は仁和寺にしかありません。色々な種類の桜をじっとみたければ京都府立植物園。ライトアップは二条城が一番。祇園白川もあるし、蹴上のインクラインもあるし、岡崎疏水の千石船もあるし、ではどこが一番楽しいかといえば、鴨川・賀茂川のほとりを歩くことに決ってます。遅めに行けば、花吹雪につつまれます。ここに登場するところは、広いか、穴場かで、むちゃくちゃに混んで、うんざりということはありません(千石船は例外、早起きしなければだめですよ)。そのなかでも比較的、静かに桜をみられるのは、龍安寺・西庭、黒谷・真如堂、御苑、府立植物園でしょうか。
3、京都の桜は一般には東京より遅いですから間違わないように。ここ数年は東京も寒いのでほぼ同時に開花しているようですが。八重枝垂桜は4月中旬、御室桜は下旬です。良く調べてお出かけください。平安神宮でここの桜はやけに赤いわねとか、仁和寺でこの桜は背が低くて変な桜ねとか馬鹿ことを言う人は京都に来ないでください。

今年は4月の初めにロンドンにいってしまうので、桜が撮れるかわからないけど、まだ咲いていたら、東京の桜を一生懸命撮ってみましょう。いままで、気に入った桜の写真を撮ったことがありません。桜の雰囲気にのまれてしまって、写真になってないのです。今年こそはと意気込んでいます。ちなみに東京の桜といったら、千鳥ヶ淵と新宿御苑に決まってます。お楽しみに。



祇園、白川への道、鯖寿司<いづう>があります。



祇園、白川(新橋)の桜



祇園、白川の白鷺さんと桜



祇園、白川には夜になると舞妓さんが現れることもあります。



祇園、白川の料亭で至福の時をお過ごしください。



木屋町通りと高瀬川の桜



醍醐寺の桜



醍醐寺の桜



醍醐寺の桜



醍醐寺の桜



醍醐寺のお坊さん



鴨川は即ち京都であり、京都は即ち鴨川である。



鴨川の桜



鴨川の桜



鴨川の桜



ここからは鴨川は賀茂川(上流)と名前を変える。



賀茂川の桜と亀石(ここは賀茂川と高野川が合流して鴨川となる三角州、剣先)(以前のブログに剣崎と書いたのは間違え剣先)



賀茂大橋のたもとに咲く大枝垂桜、これは早々と咲くので、一重の枝垂桜と思います。近年の鴨川公園の整備に伴って現れたとっても愛すべき桜です、かわいがってください。



続きは明日。
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ペンタックス・フルサイズ・ミラーレスとリコーGXRについて

2012-03-20 17:49:06 | 日記
ペンタックス・フルサイズ・ミラーレスとリコーGXRについて


当方は今年の秋にしっかりしたEVFのついたペンタックス・フルサイズ・ミラーレスが発売されると勝手に決めて、全てのカメラプランをねり始めました。リコーの力がペンタックスに移入されるのに最低半年はかかるので秋の発売としました。

1)その1として、マップカメラで1年間以上にらめっこしていた、ツアイス・ディスタゴン・18mm/F3.5 ZK、10万円をとうとう購入しました。だれも買う人がいなかった18mmを当方が面倒見ることになりました。普通のツアイスはいっぱいあるのですが、ZKというのはペンタックス用のマウントで、現在コシナは生産を中止しているために、市場には新品が数点残っているだけで、中古はこの18mmが最後の品でした。100人に1人くらいしか買う人はいないだろうと言っている方もいました。1年マップカメラにさらされていると、1万人以上の人が見ているわけで、当方は1万人に1人の変人かもしれません。理由は、ツアイスはフルサイズでもAPS-Cでも使えるからです。これでツアイスZKが100mm macro, 50mm, 18mmとそろいました。本当はフルサイズにとっては21mmがほしかったのですが、このZKが市場に出ることはまずありえませんので18mmで我慢です。APS-Cには18mmの方がインパクトがあるはずです。この3セットはペンタックスK5, ペンタックス・フルサイズ、リコーGXRのいずれにもつけることができるのです。そこが狙いです。これでフルサイズを買っても、当面ツアイス3本とペンタックス43mm, 77mm limitedでレンズを買い足さなくて撮影できる。あくまでペンタックス・フルサイズが近々出ることが前提です。


リコーGXR+マウントA12+Kマウント用アダプター+ツアイス・ディスタゴン18mm/F3.5 ZK


リコーGXR+マウントA12+フォクトレンダー・カラースコパー・35mm/F2.5 PII


ペンタックスK5 +ツアイス・ディスタゴン18mm/F3.5 ZK

18mmをKマウントアダプターでGXRにつけた状態を見ると、これは、これからのカメラの姿を暗示していると思います。主体はレンズであり、カメラ本体はレンズに合わせた付随物となるのです。レンズが電子化されることも夢ではないでしょうが、当分先でしょう。とするとアナログのレンズがすべてを握っているわけで、あとは電子機器(カメラ本体)が付加されるだけです。付加物は必要最小となり、コンパクトになります。

レンズを中心に、小さなカメラ本体が、何台もついたりはなれたりするのです。将来的にはGXR2台とペンタックス・フルサイズ・ミラーレス1台の3台体制となるはずです。ペンタックスのかわりにGXRフルサイズになるかもしれません。みんなリコーになってペンタックスが消滅するかもしれない。悲しいな。しっかりしたEVFのついたペンタック・スフルサイズ・ミラーレスを出してくれないと、本当にそうなるかもしれない。ペンタプリズムがなくなるのだから、ペンタックス危うし。誰がペンタックスを応援しているかをちゃんと把握して今後すすまないと、他のメーカーのまねをすると完全に消滅します。例えば。だれがペンタックスQを買うのでしょうか。若い女の子ですか?それも必要でしょうが、半分は、当方のような年取ったオールドペンタックスファンが2ndカメラとして買うのです。当方が買わなかったのは単にEVFが無いからです。もう間違った道に入り込んでいます。若い女の子をねらうなら何でカラバリがないのですか。方針がバラバラはいけませんよ。

今度の海外旅行、ロンドンでの組み合わせがだんだん決まってきました。GXRがフォクトレンダー35mmとツアイス18mmの広角領域を受け持ち、ペンタックスK5が望遠側、ペンタックス100mm macro 1本かな。軽い180mmが欲しいけどお金が無いので我慢。将来はツアイスの中古の安い数万円のやつを買おうかな。当面はリアコンバーター1.4X と2Xをもっているから、これで代用。ツアイスレンズ3本と持ってゆきたいけれど、残念ながらこれでは重たすぎます。

これまでの話は全てオートフォーカスとズームを無視してきたわけで。オートフォーカスは忙しい時だけ必要で、あとはいらない。単焦点レンズを使ってオートフォーカスなんて邪道である。 オートフォーカスが必要な時はGXRのレンズを買い足せばすむこと。GXRレンズはとてもいいらしいから何も心配ない。ズームは一度もいい写真が撮れたためしがないので、自然に脱落。GXRのズームが3月23日に発売されるらしいけれど、評判がよければスナップ用に買う。少し待ちましょう。単焦点のほうがいいと、買っても結局使わなくなってお蔵入り。現在ズーム4本がお蔵入り。単焦点GXR 50mm macro, 28mmは評判いいので大丈夫。(この焦点距離はAPS-Cでの値で、撮っているときの実焦点距離でした。当方はずっと勘違いしていました。いまさら28mm や50mmなぞいらないと思っていたのですが、まったくの間違い。買うことになるかもしれません)

よって、いままでの話は、オートフォーカスとズームをまったく無視しているので、万人むけではありません。この問題もいずれ解決され、全てが当方の示した方向に向かうことはまちがいないのですが。当面、この当方のコメントに興味を示す人はカメラユーザーの1万人に1人の確率ということになります。これでブログのアクセスを保つのは楽じゃないよ。

3月中はいそがしいので、時間がとれないけれど、ツアイス18mmの試写を楽しみにしていてください。



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東海道途中下車の旅-2 多治見 その6 (最終回)

2012-03-18 19:46:16 | 旅行
東海道途中下車の旅-2 多治見 その6(最終回)



民宝窯に入ります。
中に入ると、やっと人に会うことができました。




とんでもなく雑然と焼物がおいてあります。よくみれば面白いのですが、なんともメチャクチャです。おばさんが、窯を案内してくれるといいます。穴窯(土でまるく部屋を作る窯を穴窯というようです)ですが、ピンボケですみません。一年に一回も焚かないそうです。ほとんど趣味だと言っていました。


穴窯



となりの陶器の仕事場も動いているのか止まっているのか。 陶器は穴窯でないと焼けないとここでおそわりました。以前はマキ、重油になってガスになって、いまは電気炉。電気炉では本当の陶器は焼けないので、電気窯で使える陶器用土という昔とは違った土で焼くのだそうです。このおばさんとはとても突っ込んだ話をしました。当方も多治見の窯に弟子入りする可能性もあるから、特にこのような、いまにも廃業しそうな窯に御やっかいになるかもしれないので、真剣です。年収どれくらいあるのですかとか。ほとんど、入りと出がカスカスで、いつ廃業してもおかしくない状況のように見受けました。実際にこの地区で廃業する窯も少なくないのだそうです。昔は、ガンガン窯がたかれていたのでしょう。ここではトックリとオチョコの磁器を御店にどかっとおろしてもうけていたのでしょうが、お酒は飲まなくなるは、なかなか磁器がわれなくて、回転がわるくなるは、中国が安いものをどんどんつくるは、100円ショップのせとものがでまわるはで、注文が激減しているのだそうです。もともと多治見は実用品を多量につくる場所でしたから、そういうご時世にシフトして、その時代に適応できない窯がいっぱいあるのです。返品になった小さな焼き物のスプーンをいっぱいもらいました。これももってゆけ、あれももってゆけと親切なおばさんです。これは先代が手で書いた湯飲みです。といって、ごちゃごちゃの売り場から湯飲みを一つとりだして磨いています。そういわれると、とっても魅力的に見えて、1200円のところを1000円にまけろといって、買いました。もっとまけろといったら、奥に行ってお姉さんでしょうか、年上の方にきいたら、これは骨董的価値があるのだから、1000円以下では売れないといわれて、1000円ということになりました。



ここのワンちゃんは電気窯にしばられて、ワンワンほえますが、シッポが喜んでいます。久しぶりのお客さんがうれしいのでしょう。



なんとも雑然とした仕事場です。このおばさんのおかげで、とっても多治見の一面を知ることが出来ました。この状況ではここに弟子入りしても、とても当方の面倒を見る余裕はなさそうです。
とうとうオリベストリートを最後まで歩いてしまいました。最後のあたりに、このストリートではたった一軒のしゃれた外見のお店があります。前回来た時にこの店の前を通ったことを思い出しました。仙太郎窯というらしい。



中もきれいになっています。






この織部のお皿が2000円というのでびっくり。普段に使うお皿が2000円とは高いと思いますが、手書きの織部で2000円といえば安いですよ。5月に陶芸教室の生徒さん(当方も含めて)で、原宿で展覧会と即売会を開くことになっていますが、自分の作品に3000円の値段をつけようと思っていましたが、これを見て、とってもだめだ、500円にしようと大幅ダウンを考えてしまいました。今、500円のお皿を大量生産しています。期日が近くなったら、ブログに案内を載せましょう。500円でもダメだと思って300円になっているかもしれませんし、1000円になっているかもしれませんが、3000円はとうてい無理だ。



仙太郎窯は商売が上手なようです。大きくなる窯と衰退してゆく窯のどこにその分かれ道があるのでしょうか。





東海陶苑のウインドーです。ちゃんと飾れば、十分魅力的になるのに、まあ漫然と出来上がったディスプレイのような気がします。





オリベストリートの中ほどにある、公共のディスプレイです。ここも漫然と飾られています。平日だからでしょうか、オリベストリートを歩く観光客は当方しかいません。昼飯を食べるところも見当たりません。仕方なく、多治見駅に戻ります。ここからまたバスでセラミックパークへ、10分くらいかな。平日は入口までいってくれるバスがなくて、バス停から坂道をテクテク歩くはめになってしまいました。



セラミックパークは立派な建物です。



レストランクレイというフレンチレストランしかありません。一人でフレンチコースを食べることになってしまいました。



確かに出てくる食器は綺麗です。食事も美味しかった。こんな贅沢なランチを一人で食べるのは初めてです。



セラミックパークはこれでおしまいです。焼物は全て撮影禁止なので、どうしようもありません。
岐阜県陶磁器試験場の100年展というのをやっていました。人間国宝、加藤土師萌(ハジメ)、加藤孝造を輩出したとあります。岐阜にはこんなに沢山の加藤という人間国宝がいらっしゃったのかとびっくり。今は岐阜県セラミック研究所と名前を変えているそうです。とても魅力的焼物があり、とっても、とっても参考になりました。見終わって、この展覧会のカタログはありますかときいたら、一般の方には販売していませんと言われました。撮影禁止、カタログなし、本屋には焼物の本なし(日本一の陶磁器の生産量をほこる地域の駅前の本屋さんで、多治見の焼物をみるための案内書みたいのがありますかときいたら、ありません)。ホテルには焼物観光のパンフレットなし、いったいどうしろというのですか。東京から勉強に来ているのですよ。展覧会を見るのは、生のインプレッションを得るためにとても重要なのです。見たものの写真と記述がなければ、印象は消えてしまうのです。全く手がかりなし。多治見は情けない。バブルチックなセラミックパークを作っても、まったく焼物を愛する心が伝わってきません。岐阜県陶磁器試験場の展示も昔の作品と現代の作品では大違い。名前がセラミック研究所となって、内容もファーストフッドみたいになってしまった。インクジェットで焼物の印刷をする試み、そんなことはやって当然でしょ。問題は何を描くかでしょう。かっこばっかりだ。完全に頭にきて、日も高いうちに東京に帰ることにしました。
  本当は多治見のタイルを見に来たのですが、どこへいったらよいか手がかりがなく、陶磁器をみることになったのです。タイルと陶磁器とは作っているところが全く違うのです。幸兵衛窯の方にタイルはどこを見たらいいでしょうといったら、タイル展示館があるけど、どんな内容かは知りません。タイルは需要が減って大変でしょうといったら、そんなことないですよ、作るところが淘汰されて、残ったところはとても忙しいようですよと言っていました。なるほど、そうすると多治見の陶磁器も現在淘汰中なのでしょうか。窯が淘汰された暁に、多治見の次の世代が始まるのでしょうか。セラミック研究所から生まれたインクジェットの陶磁器が世の中を席巻するのでしょうか? 多治見さんしっかりやってくださいよ、大津の人が大津絵を知らず、多治見の人が焼物に愛情が無くて、いったいどうするのですか?



今回の戦利品。民宝窯さんで1000円でかった、手書きの茶碗といただいたウサギさんのスプーンと箸おき(いっぱいもらいました)。民宝窯さんありがとう、どれも愛用してますよ。

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東海道途中下車の旅-2 多治見 その5

2012-03-17 19:54:37 | 旅行
東海道途中下車の旅-2 多治見 その5



幸兵衛窯からすぐのところに市之倉さかずき美術館があります。幸兵衛窯とセットの券があるので、みんなここによります。でもここは撮影禁止で、当方はここでかなり頭にきているのです。かまわず写真を載せます。遠景写真だかいいでしょう。







ここの売店のお姉さんに聞いたら、ここも撮影禁止、遠景ならいいですと言われて、遠景をとります。ここでさらに頭にきたのです。作品の著作権を守るためだといっています。おれの作品は撮影してもいいという作家が一人くらいいてもいいのではないでしょうか。
一見して真似されるような作品にお金を出して買ってもらおうなんて、おこがましい。加藤卓男さんみたいに、もっと勉強して、研究して、とても人のまね出来ない作品を作って、皆に見てもらって、それを見た人が影響をうけて、また違う作品を作ってゆく、これが民芸品、美術品のまっとうな世界でしょう。写真をブログにのせられるようにならなければ、売れませんよ。コンテストに入選するだけが出世の道とは思いません。世界のピアノコンテストで一位になった人がその後伸びたかというと、消えてしまうことも少なくないのです。あの、アシュケナージだって、ショパンコンクールで2位だったのです。コンテストは特定の審査員が評価して、その集計できまるのですから、絶対ではないのです。人の作品を演奏している場合は評価がばらけることはどちらかというと少ないのですが、絵とか陶器は自分の完全なるオリジナルですから、もっとコンクールの評価はあてになりません。一番大事なのは広い一般の方が、作品に接して、いいと思うことでしょう。一般の人もファーストフッドと本当の料理の味も分からない人が大半ですが、わかる人もいるのです。いいものは、いずれは理解されます。広く知らしめることが重要なのです。このネット時代に撮影禁止とは当方には理解できません。自分でネットに出すのは当然ですが、他人が、たとえばこの店で、1人の作家に魅力を感じて、ブログで紹介したとします。これに賛同する人がふえれば、なによりその作家さんの前に進むためのエネルギーになるでしょう。 奄美大島の田中一村だって、コンテストであまりに認められないので、頭にきて奄美大島までいってしまった。彼の作品を知っていますか。当方に大きな影響を与えている日本画家さんです。そのうち紹介しましょう。

さかづき美術館で頭にきて、さらに多治見駅のバスに乗り遅れて次のバスまで一時間ある。ますます頭にきて、しかたなく、市之倉地区の窯を訪ねることになりました。オリベストリートといって点々と窯があります。



この入口近くの幸輔窯に寄ってみた時に、どうやらここは以前来たことがあると、気が付いたのです。いままで多治見は初めてだとばかり思っていたのですが、以前ここに来ていました。この幸輔窯でトックリとオチョコと湯飲みを買っているのです。全く同じものが飾ってありました。明治時代からの窯で、すっと同じ模様を手書きしているのだと説明を受けたことを覚えています。何年前でしたか、当方は美濃に行ったという記憶はあったのですが、美濃と多治見が同じとは思っていなかったのです。後で家内に聞いたら幸兵衛窯もその時に行ったといいます。当方は殆どおぼえていない。2度目だったと知ったら、ここに来なかったかもしれない、幸兵衛窯に行かなかったかもしれない。忘れていたので、幸兵衛窯をたすねることができたわけで、へんなラッキーです。そうだこの道をあるいて、美濃焼や志野焼を買ったのだ。







山文陶苑







どこの窯をのぞいても誰もいないし、閑散とした道を歩きながら、一度来たことがあるし、焼物を買う気もないし、帰ろうかと思いながら、最後にどこか入るところは無いかなとおもっていたら、なんともいえない看板がありました。民宝窯とあります。

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東海道途中下車の旅-2 多治見 その4

2012-03-15 21:34:31 | 旅行
東海道途中下車の旅-2 多治見 その4



古陶磁資料館のとなりの工芸館にはいります。5代目幸兵衛と7代目幸兵衛および次代、亮太郎の焼物が展示されています。



唐三彩において、時として黒い発色となるのを黒彩といって貴重なものであったが、7代目加藤幸兵衛が長年の研究でこの黒彩を再現し、少し淡い色であったので、銹彩、またはむらさき銹彩と名付けた。 おかみさんが、これが最近の売りだといって説明してくれました。器を逆さにして釉を流すのだそうです。このおかみさんも商才にたけた方のようにお見受けした。 200年前の福井の古民家を移築して、古陶磁資料館としているなど、この幸兵衛窯の全体レイアウトも決まっているし、人間国宝となった加藤卓男さんの才能は無論だが、加藤一派はそうとうな商才のある人物が存在しているはずです。全て撮影してもいいですよという太っ腹の幸兵衛窯ですが、これからの写真のように、すごい宣伝になるのですから、撮影禁止などと馬鹿なことをいうよりずっと利益になるのです。写真をみたって、真似できるはずはないという自信に裏打ちされていることもあるでしょう。このおかみさんに、価値からいって安いのではないですかと言ったら、卓男は人間国宝になったからと言って値段を上げるなと厳命したそうです。幸兵衛窯は株式会社で、きちんとしたビジネスを行っているのであると言っていました。


このむらさき銹彩は人気のようです。ここの器は東京の高級料理屋さんに受けそうですね。




むらさき銹彩長方器 「知床」 7代目加藤幸兵衛 1,155,000円

高いように思うかもしれませんが、どこかのお店なりホテルなりで絵画を飾ろうとおもったら100万円ではたいした絵は飾れません。この焼物のほうがインパクトがあると思います。



むらさき銹彩瓔珞  7代目加藤幸兵衛 525,000円



むらさき銹彩塔壺  7代目加藤幸兵衛



淡青釉長方器 7台目 加藤幸兵衛  1,785,000円



三彩獣頭飾長方器 7代目加藤幸兵衛  1050,000円



藍彩香炉 7代目加藤幸兵衛 315,000円



三彩四方器 「瀬音」7代目加藤幸兵衛 1,470,000円





三彩双耳壺 7代目加藤幸兵衛 47,2500円



黒織部茶碗 7代目加藤幸兵衛 525,000円



織部手鉢 7代目 加藤幸兵衛  26,2500円



六代目加藤卓男さんのラスター彩駱駝人物文高鉢 1,365,000円

ここからはおそらく5代目幸兵衛の作品です。





萌黄地金欄手葡萄文水指



織部茶碗 84,000円
7何代目加藤幸兵衛の息子さんでしょうか次代の加藤亮太郎さんの作品。なにか古典に戻ったような作風です。

本館には売店があります。やはり、歴代の名品を見た後で、不思議と何も買う気がしません。というか、今回の旅で焼物を買って帰ると、家内が置くところが無いといって怒るに違いないので、ものすごいブロックが働いているのです。買おうという気持ちで見ないように、あくまで勉強なのだと言い聞かせているのです。



青釉葡萄文鉢 5客 18,900円

何となく手が出る絶妙な値段設定です。お客様が頻繁に訪ねてくるとか、粋な料理屋さんでこんな器が出てくれば、元が取れておつりが来るでしょう。



瑠璃釉双耳花入 6800円 特別提供価格と書いてありましたが、これはお買い得ですよ。ちょっと使いにくいかな。 京都の清水焼では6800円は平均的ぐい飲みの値段です。



幸兵衛窯ともお別れです。ここだけで今回の旅は十分な収穫がありました。
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