俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春の月

2024-02-24 | 俳句・春・天文

 

 

薄雲のかかつてゐたる春の月

 

 

 

 

 

 

単に月といえば秋の季語なので、特に春の一字をつけて春の季語とする。

春の夜は大気中に水分が多いため、月は潤んで見える。

秋の月はさやけさを愛で、春の月は艶なる風情を楽しむ。

 

 

 

 

 

 

今日は満月だったが、春らしく薄雲が出て月がにじんで見えた。

 

 

 

 

 

春満月見てよりカレー作りけり

 

 

 

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春一番

2024-02-15 | 俳句・春・天文

 

 

春一番走らせ畑の土埃

 

 

 

 

 

 

立春後、初めて吹く強い南風のことをいう。

 

 

 

 

 

 

強力な日本海低気圧へ吹き込む風で、大体二月末から三月初めに吹く。

だが、今年は本日、関東、北陸、四国の各地方で二週間も早い「春一番」が観測された。

 

 

 

 

 

 

元々は壱岐地方の漁師が使っていた言葉であったが、気象用語として定着した。

 

 

 

 

 

 

今日、春一番が吹いた。

畑の土埃を走らせ、凄まじい勢いであった。

 

 

 

 

 

春一番鴉四十羽流しけり

 

 

 

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斑雪(はだれ)

2024-02-11 | 俳句・春・天文

 

 

をちこちに米軍基地の斑雪かな

 

 

 

 

 

 

まばらに降り積もった春の雪、または解けかけてまだらに残っている雪をいう。

 

 

 

 

 

 

春の雪は解けやすいが、日差しや地形によりすぐ解けるところ、降り積もるところができ、まだらに解け残るのである。

 

 

 

 

 

 

また、はらはらとまばらに降る雪のこともいう。

 

 

 

 

 

 

散歩していると米軍基地があった。

広々とした基地の中のあちこちに斑雪が見られた。

 

 

 

 

 

片側や畑の隅のはだれ雪

 

 

 

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春陰

2024-02-09 | 俳句・春・天文

 

 

春陰や畑道に誰(た)も出会はずに

 

 

 

 

 

 

春の曇り空をいう。

 

 

 

 

 

 

「花曇」と似た季語であるが、初春から晩春まで花時に限らず使われる。

 

 

 

 

 

 

明るい春にあって憂いを帯びた陰りを感じさせる。

 

 

 

 

 

 

春陰の中散策をした。

畑道を歩いたが、誰にも出会わなかった。

 

 

 

 

 

春陰の夕日のありど野に立てば

 

 

 

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春の雪(2)

2024-02-06 | 俳句・春・天文

 

 

ポストへと春雪の道歩きけり

 

 

 

 

 

 

春の雪はすぐに解けやすいが、曇っていて気温が低いと解けずに残っている。

 

 

 

 

 

 

外に出てみると、昨日降った春の雪が畑や空地に真っ白に残っていた。

 

 

 

 

 

 

二年振りの春の雪も滑ったりしなければ、見ていて楽しいものであった。

 

 

 

 

 

 

郵便物を出しに、長靴を履いて春雪の道をポストへと歩いて行った。

いつもの道が長く感じられた。

 

 

 

 

 

父母のゐしころ思ひ出す春の雪

 

 

 

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