俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

立秋

2023-08-08 | 俳句・秋・時候

 

 

立秋や川辺に夕日差しきたる

 

 

 

 

 

 

二十四節気の一つで、八月七日頃に当たる。

今年は八月八日。

 

 

 

 

 

 

暦の上ではこの日から秋に入るが、実際にはまだ暑さが厳しい。

 

 

 

 

 

 

だが、ふとしたときに秋の気配を感じ取ることができる。

 

 

 

 

 

 

立秋の今日は曇っていたが、夕方に川堤を歩いていると雲間から日が差してきた。

 

 

 

 

 

立秋の日照雨(そばへ)となりし川面かな

 

 

 

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冬近し

2022-11-06 | 俳句・秋・時候

 

 

秋櫻子の赤き色紙や冬隣

 

 

 

 

 

 

立冬を目前にした頃をいう。

 

 

 

 

 

 

秋も終わりに近づくと、日差しも弱くなり、冬の到来が間近であることを感じさせる。

 

 

 

 

 

 

「冬隣」は寒く厳しい冬に対して身構えるような緊張感がある。

 

 

 

 

 

 

俳人協会が俳句文学館において、創立六十周年記念事業として「俳人協会所蔵名品展」(無料)を11月30日(水)まで開催している。

芭蕉の書簡や蕪村の自画賛などの近世俳諧の名品のほか、俳人協会歴代会長八名の色紙・短冊なども展示されている。

その中の水原秋櫻子の色紙が真っ赤で、冬隣を感じた。

 

 

 

 

 

冬近しすぐに暮れゆく川堤

 

 

 

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秋の暮

2022-11-05 | 俳句・秋・時候

日比谷公園

 

 

宝塚宙組を観て秋の暮

 

 

 

日比谷見附跡(江戸城外郭城門の一つ)

 

 

 

秋の一日の夕暮れをいう。

 

 

 

 

 

 

清少納言の『枕草子』には「秋は夕ぐれ」とある。

秋のしみじみとした情緒は、夕暮れにこそあるという。

 

 

 

 

 

 

『新古今集』には有名な「三夕」の歌がある。

〈さびしさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮 寂蓮〉

〈心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮 西行〉

〈見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮 藤原定家〉

いずれも寂しい夕暮れの風景を詠んでおり、ここから「もののあわれ」の極みという「秋の暮」の本意が定まった。

 

 

 

 

 

 

東京宝塚劇場で昼の部の宙組の公演を観てきた。

公演後、日比谷公園と皇居のお濠端を歩くと、東京の秋の夕暮となっていた。

 

 

 

 

 

濠の面に映るビルの灯秋の暮

 

 

 

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秋の日

2022-09-25 | 俳句・秋・時候

 

 

誰もゐぬ秋日の草地歩きけり

 

 

 

 

 

 

秋の一日にも、秋の太陽にもいう。

 

 

 

 

 

 

秋の太陽は空気が澄んでいて、なおかつ照り方がはげしい。

 

 

 

 

 

 

秋の一日は釣瓶落しといわれるように、あわただしく暮れる。

 

 

 

 

 

 

人影のない草地に、秋の日があまねく差していた。

そこを歩いて行った。

 

 

 

 

 

振り向けば川に映れり秋没日(あきいりひ)

 

 

 

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二百十日

2022-09-01 | 俳句・秋・時候

 

 

武蔵野に二百十日の雲黒し

 

 

 

 

 

 

立春から数えて二百十日目で、九月一日頃にあたる。

 

 

 

 

 

 

稲の開花期で、台風の襲来しやすい時期でもあるので、農家では「厄日」として警戒する。

 

 

 

 

 

 

今年の二百十日は、夕方、集中豪雨となり、文字通り厄日となった。

 

 

 

 

 

 

武蔵野に黒雲が垂れこめていた。

今日は、二百十日であった。

 

 

 

 

 

散策の豪雨となりし厄日かな

 

 

 

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