俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

大根

2008-12-21 | 俳句・冬・植物


大根の首三寸に日当れり

大根は冬の野菜として最も馴染があり、なくてはならない。味の浸みこんだおでんの大根はふうふうと吹きながら食べると美味しい。また、おろしにしてそばに乗せるのもぴりっと辛くてよい。漬物や味噌汁の具にもなる。元々淡白な味なので、調理によっていかようにも変化する。大根は成長すると首が地上に出てくる。そこに高くなった日が当たっていた。

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大根(だいこ)煮て色即是空唱へけり


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八手の花

2008-12-20 | 俳句・冬・植物


虻二匹きて賑やかや花八つ手

関東以西の暖地に生えるウコギ科の常緑低木。長い柄のある手のひら状の葉が互生するので、「天狗の羽団扇」という別名がある。初冬に白い毬状の花が咲く。八手の花は甘いのか虫がよく集まる。すでに花の終わりに近づいているが、虻が二匹きて賑やかであった。

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花八つ手農家の塀を抜きんでて


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冬菜

2008-12-19 | 俳句・冬・植物


冬菜摘む媼の籠の小さかり

辺りが枯れる頃、冬菜の緑は印象的である。なぜこんなに青々としているのか不思議に思うほど青い。冬菜は冬の菜類の総称で、油菜、小松菜、野沢菜、かぶ菜などがある。老婆がやってきて冬菜を摘み始めた。冬菜を入れる籠が思いのほか小さかった。

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紐をもて区画されたる冬菜畑


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枯薄

2008-12-18 | 俳句・冬・植物


夕暮の光放てり枯薄

穂も葉も枯れつくした薄には侘しさがある。風が吹いて枯れた穂が靡くと、白髪が靡くようで寂しさがつのる。そんな薄に夕日が当たると、穂が光を放つ。自然の作り出す何とも美しい瞬間に出会えた。辺りには誰もおらず、ひとりで光溢れる美しい情景に見入っていた。

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道訊いて道連れとなり枯尾花


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2008-12-17 | 俳句・冬・植物


葱の脇農夫は鍬を使ひをり

冬の野菜として葱は鍋に入れたり、葱汁にしたりとなくてはならない。畑の葱はつんつんと切っ先を天に向けているが、そのうち次第に折れてくる。一列に並んだ葱の向こうで、農夫がせっせと鍬を使っていた。葱はすでに採り頃ではないかと思った。

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二列なり婆のほまちの葱畑


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