俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

馬酔木の花

2013-04-10 | 俳句・春・植物


傘さして寺の階(きざはし)花馬酔木

ツツジ科の常緑低木。日本固有種。山地の乾燥した場所に自生。三~四月頃、白い壺形の花を枝先に下向きに多数つける。葉や茎に有毒物質を含む。「足しびれ」が転化してアセビ、これを食べた馬が酔ったようになることから「馬酔木」の漢名がついたという。花は紅色の園芸種もある。

ある古寺の石段を旅の傘をさして上った。その傍らに馬酔木が色よく咲いていた。


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花馬酔木母子のうたふ手鞠唄


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エリカ

2013-04-09 | 俳句・春・植物


エリカ咲く山のあなたへ雲退きて

ツツジ科の常緑低木。南アフリカ及び地中海地方原産。日本へは昭和初期に渡来し、観賞用に栽培。花は壺型で枝にぎっしりとつき、色は淡紅色、白色、桃紅色など。

エリカが山の庭園に咲いていた。降っていた小雨が上がり、雲は山の向こうの方へと流れていた。


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花エリカ少女の携帯電話鳴り


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落花

2013-04-08 | 俳句・春・植物


花散るやベンチの親子三人に

桜の花が散ること。桜の花は特に散り際が潔く美しいので、昔から日本人に愛されてきた。

桜の木の回りには散った桜の花が積もっていた。風が吹くとまたはらはらと散り、ベンチに休む親子三人もその落花を浴びていた。


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足元の落花拾ひし少女かな



女ゐてベンチに落花浴びてをり





花筏小舟の波を受けにけり





江戸城の濠へ落花のとめどなし


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黄水仙

2013-04-07 | 俳句・春・植物


ワゴン車のタコスの店や黄水仙

ヒガンバナ科の多年草。南ヨーロッパ原産。日本へは江戸時代に渡来。三~四月頃、花径の頂に黄色の六弁花をつける。花には芳香がある。

黄水仙が薄日の中に咲いていた。その近くに、ワゴン車を店舗用に改良したタコス店がきていた。人が時々やってきては買っていた。


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拝啓に始まる手紙黄水仙


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木瓜の花

2013-04-06 | 俳句・春・植物


恋といふ文字のこひしき緋木瓜かな

バラ科の落葉低木。中国原産。葉に先立って濃紅、淡紅、絞り、白などの鮮やかな五弁花をつける。一重と八重咲きがあり、枝に刺がある。秋に芳香のある黄色い大きな実を結ぶ。

恋という字は不思議なもので、若かりし頃を思い出させる力がある。真っ赤な緋木瓜を見ているとこの字を思い出した。


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花木瓜やレジャーシートに女どち


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