俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

秋茄子

2013-08-16 | 俳句・秋・植物




雨欲しと思ふ小振りの秋茄子に


秋に生る茄子。

単に「茄子」といえば夏季。







実は夏のものよりも小振りになることが多い。

色も紫紺をより深める。







残暑厳しく晴れの日が続く。

畑の秋茄子にひと雨欲しいと思った。






秋茄子を炒めて紺の艶増せり



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薮からし

2013-08-15 | 俳句・秋・植物




細道の車を避けて薮からし


ブドウ科の多年生蔓草。

他の草木に絡みつき、薮を枯らして繁茂するのでこの名がある。







盛夏の頃、薄緑色の小花が群がり咲き、花の中は黄赤色。

秋に小さな漿果を結ぶ。







細い裏道を歩いていると、結構車が通る。

その度に身を畑垣にへばりつけるようにして避ける。

その畑垣に薮からしがはびこって小さな花をつけていた。






譬ふれば煩悩のごと薮からし



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桃の実

2013-08-14 | 俳句・秋・植物



葉隠れに覗く桃あり畑にきて


バラ科の落葉小高木。

実は大ぶりで、香りがあり、果汁が多くて甘い。







表面に細毛が密生する。

晩夏から初秋にかけて広く食される果物といえる。







珍しいことに桃畑があった。

少し赤くなった桃が葉の間から垣間見られた。






白桃を啜り一日の終りけり



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朝顔

2013-08-13 | 俳句・秋・植物



朝顔や坂道にある豆腐店


ヒルガオ科の一年生蔓草。

熱帯アジア原産。

日本には奈良時代に中国から薬用として渡来。







七~九月の朝、漏斗状の花を咲かせ、午前中に萎む。

花の色は、青、赤、紫、紺、白などがあり、縞模様や絞り模様なども

ある。







朝、ある町の坂がかった道を上っていると、豆腐屋の前に朝顔がい

くつも咲いていた。

咲きだしたばかりで、花びらがぴんと張っていた。






朝顔を三度(みたび)数へて合はぬなり



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露草

2013-08-12 | 俳句・秋・動物




露草に朝日径のいづこへと


ツユクサ科の一年草。

道端や小川の堤などに自生する。







六~八月頃、苞葉に包まれた花序に青色の花をつける。

花びらは三枚で、青い二枚は大きく、白い一枚は小さく目立たない。

花は半日で萎れるが、別のつぼみが毎朝順に咲く。

別名、「月草」や「蛍草」などとも呼ばれる。







径の脇に露草が群がり咲いていて、朝日を受けていた。

この径はいったいどこへ通じているのだろうかと思った。






散策の日課は難し蛍草



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