俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

荒梅雨

2016-07-16 | 俳句・夏・天文




荒梅雨やホームの先の見えずなり



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激しい風雨となって荒れる状態の梅雨をいう。







突然夕立のように激しく雨が降り、風も横殴りに吹き荒れた。

駅のホームにいても濡れてしまうほど雨が吹きつけ、ホーム

の先を見ると白くなってその先は見えなかった。






荒梅雨に一決心をしたりけり



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河骨(こうほね)

2016-07-15 | 俳句・夏・植物




河骨の池の灯となつてをり



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スイレン科の多年草。

池沼や川の浅いところに自生する。

太い根茎が白色で白骨に似ているところからこの名がつい

たとされる。







七月頃、太い花柄の先に鮮黄色の鈴のような花を上向きに

つける。

五枚の花に見えるのは萼片。







池の中で黄色い河骨が咲いていた。

あたかも池を照らす灯火のようであった。






河骨のことを訊かれてゐたりけり



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孔雀草(2)

2016-07-14 | 俳句・夏・植物




帯なせり古墳回りの波斯菊



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キク科の一年草。

北アメリカ原産。







七~八月頃、細長い花茎の先にコスモスに似た頭状花をつ

ける。

花は鮮黄色で中心部は濃赤褐色となり、蛇の目草とも呼ば

れる。




瓦塚古墳



瓦塚古墳の回りを覆うように波斯菊が咲いていた。







余りにも多く咲いているので、驚いた。

まるで古墳に埋葬されている死者の霊を慰めているように

思えた。






さきたまの古墳廻りぬ孔雀草



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萱草の花

2016-07-13 | 俳句・夏・植物


野萱草


さきたまの古墳の裾や野萱草



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ユリ科の多年草。

萱草には一重の野萱草と八重の藪萱草がある。

だが、句作の際はただ萱草とするだけでよい。

ただし、野や藪を付した方が句の情景がはっきりする場合

もある。

一日花で、別名「忘草」という。

この草を持っていると憂いを忘れるという中国の言い伝え

からきているとのこと。







夏、野萱草は原野など、藪萱草は堤や道端、溝のふちなど

に百合に似た橙色の花をつける。







丸墓山古墳を裏手に下りると、裾の方に野萱草が所々咲い

ていた。




藪萱草



別の古墳近くの小流れの縁に藪萱草が咲いていた。







こちらは人家近くに多く咲くという。






小流れの小さき橋や忘草



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竹煮草

2016-07-12 | 俳句・夏・植物




円墳の中腹占めて竹煮草



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ケシ科の大型多年草。

本州から九州の日当たりのよい荒地などに自生する。

盛夏の頃、茎の上部に大きな円錐花序を出し、白色や帯紅

色の小花を多数つける。




石田堤跡



埼玉県行田市のさきたま古墳公園を訪れた。

丸墓山古墳の前に石田堤跡がある。

石田三成が忍城(おしじょう)を水攻めする際に築いたもの

で、堤の総延長は28kmに及び一週間で築いたと伝えられ

ている。




丸墓山古墳



丸墓山古墳は日本最大の円墳で六世紀前半に造られたと

いう。

ここは石田三成が忍城を水攻めにした際に陣を張った場所

である。




忍城



古墳の頂上に登ると、復元された忍城が遠くに小さく見える。

「のぼうの城」という映画の舞台になった城でもある。







古墳の裏側へ下りると、その中腹に竹煮草がぐるっと囲む

ように生えていた。






くわつと照る日差しの欲しや竹煮草



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