俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

木犀

2016-10-06 | 俳句・秋・植物




木犀を見上げて未来見えてきぬ



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モクセイ科の常緑小高木。

中国原産。

日本への渡来は江戸時代といわれている。

観賞用に庭木として植えられている。







九~十頃、葉腋に香りの高い小花を多数つける。







金木犀は橙黄色、銀木犀は白色、薄黄木犀は淡黄色の小

花を咲かせる。

木犀はその総称。







木犀には蜘蛛が巣を作っている場合が多く、こぼれた花が

巣に引っ掛かって、ある種の美しさを見せていた。







満開の木犀を見上げていると、活動的な未来の世の中が

見えたような気がした。






風吹けば木犀雨のごと降りぬ



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蘆の花

2016-10-05 | 俳句・秋・植物




池中に円き島あり蘆の花



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イネ科の多年草。

水辺に自生する。







十月頃、茎の先に穂のように多数の小花をつける。







花は初めは淡紫色、やがて紫褐色となり、小花の基部の白

い絹毛が目立つようになる。







池の中に円い島が浮いている。

その池の周りには蘆が地味な花を咲かせていた。






高き日に旅心地せり蘆の花



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秋の池

2016-10-04 | 俳句・秋・地理




石灯籠映してゐたり秋の池



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秋の池は水が澄んでいて、どことなく神秘的でさえある。







本来は大きな池を詠むべきかもしれないが、庭園の池にも

秋らしい趣がある。







この池は喜多方のほまれ酒造の庭園にある池で、昭和25

年造園という。

雲嶺庵から眺められる。







この酒蔵の大吟醸がワイン部門で世界一になったという。

大吟醸はすでになかったが、それ以外のお酒を次々と試飲

させられ、6種類も飲ませていただいた。

原種やもろみ酒なども珍しくて美味しかった。







庭園の秋の池には石灯籠がくっきりと映っていた。






酒蔵に庭園ありて秋の池



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鶏頭

2016-10-03 | 俳句・秋・植物




阿弥陀堂前の鶏頭濡れてをり



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ヒユ科の一年草。

熱帯アジア原産。







八~十月、茎の上部にビロードのような花の穂をつける。

花色は赤、紅紫、黄、白などがある。

花の形が鶏の鶏冠を思わせることからこの名がついた。







万葉時代にはすでに花の汁を「韓藍(からあゐ)」と言って

染料に用いられていた。







喜多方の願成寺を訪れた。

ここには阿弥陀如来坐像(国重文)などが安置されている。

阿弥陀堂の前に鶏頭が数本並んでいた。

鶏頭は降り出した雨に濡れていた。






鶏頭や古き墓石の並びゐて



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秋薊

2016-10-02 | 俳句・秋・植物




大杉の下や一輪秋あざみ



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薊は春の季語だが、秋に咲く山薊、富士薊、真薊などを総

称して秋薊という。







秋薊は全体的に色が薄いように感じられる。







幹回り5メートルもある杉の大木の下に秋薊が一輪咲いて

いた。

なんとも秋らしい侘しさがあった。






畦道の艶なるものに秋薊



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