俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

錨草

2024-04-25 | 俳句・春・植物

 

 

蹲踞に寄り添うてをり錨草

 

 

 

 

 

 

メギ科の多年草。

丘陵や山麓などの雑木林に自生する。

 

 

 

 

 

 

四月頃、茎の先に淡紫色の四弁花を下向きにつける。

四枚の花弁には距という管状の突出部があり、その形が船の錨に似ているところからこの名がある。

 

 

 

 

 

 

変種が多くあり、淡黄色の黄花碇草、日本海側には白色の常盤碇草などがある。

 

 

 

 

 

 

源光庵では、蹲踞に寄り添うように白い錨草が咲いていた。

 

 

 

 

 

開梆(かいぱん)も雲版(うんぱん)もあり錨草

 

 

 

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躑躅

2024-04-24 | 俳句・春・植物

 

 

五芒星提灯下の躑躅かな

 

 

 

 

 

 

ツツジ科ツツジ属の常緑または落葉低木の総称。

 

 

 

晴明神社

 

 

 

山野に自生し、また観賞用のため庭園に植えられる。

野生は二十種以上、園芸品種は数百種にのぼる。

 

 

 

 

 

 

晩春から初夏にかけて、紅、緋、紫、白、絞りなど漏斗状の合弁花で先が五~八裂した花をつける。

 

 

 

 

 

 

京都市上京区の晴明神社を訪れた。

魔除けのしるしで社紋である五芒星の書かれた提灯が、門に掛かけられていた。

その下に躑躅が咲いていた。

 

 

 

 

 

忘れめや初心の色の白つつじ

 

 

 

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若緑

2024-04-23 | 俳句・夏・植物

 

 

撫で牛の夕日に照るや松の芯

 

 

 

 

 

 

松はマツ科マツ属の常緑針葉高木。

「若緑」「初緑」は晩春に松の枝から出る松の新芽のことをいう。

 

 

 

 

 

 

細い新芽は蠟燭のような形をしている。

 

 

 

 

 

 

生長が早く、生命力旺盛な感じがする。

 

 

 

 

 

 

北野天満宮の撫で牛に夕日が当たり、照っていた。

脇の松に芯が立っていた。

 

 

 

 

 

一日中京の青空松の芯

 

 

 

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楓の花

2024-04-22 | 俳句・春・植物

 

 

花楓御土居の上の道広し

 

 

 

北野天満宮楼門

 

 

 

楓はムクロジ科の落葉高木の総称で、種類は多い。

 

 

 

北野天満宮本殿

 

 

 

四月頃、新葉とともに花をつける。

雄花と両性花があり、小さくて紅色。

 

 

 

鶯橋・御土居(左側の斜面)

 

 

 

も花弁も五片で、八本の雄蕊がある。

 

 

 

 

 

 

御土居は、豊臣秀吉が1591年(天正19)京都の周囲に築いた惣構(そうがまえ)。

台形の土塁と堀からなり、総延長22.5kmにも及ぶ。

北野天満宮の西側に御土居があり、沢山の楓が植わっている。

楓が花をつけていた御土居の上の道は、かなり広かった。

 

 

 

 

 

花楓下の方より瀬音して

 

 

 

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晩春・春深し

2024-04-21 | 俳句・春・時候

 

 

晩春や悟りの窓は円き窓

 

 

 

源光庵(京都市北区)

 

 

 

春を三分した初春、仲春、晩春の三番目のこと。

 

 

 

源光庵本堂

 

 

 

二十四節気の清明(四月五日頃)から立夏(五月五日頃)の前日まで、陽暦の四月に相当する。

四月も半ばを過ぎると、春もそろそろ終りという気分が強くなる。

 

 

 

源光庵本堂内の血天井

 

 

 

「春深し」は桜の季節を過ぎると、風物の様子にどことなく春も盛りを過ぎたと感じられる頃のことをいう。

写真は、伏見桃山城の遺構であり、慶長五年七月(1600年)徳川家康の忠臣・鳥居彦右衛門元忠一党千八百余人が、石田三成の軍勢と交戦したが、武運拙く討死し、残る三百八十余人が自刃して相果てたときの恨跡。(源光庵のリーフレットより)

 

 

 

 

 

 

源光庵の円形の窓は「悟りの窓」といい、角形の窓は「迷いの窓」という。

それぞれ円型は大宇宙を表現し、角型は人間の生老病死の四苦八苦を表しているという。

窓の景色からは晩春が感じられた。

 

 

 

 

 

春深し足跡残る血天井

 

 

 

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