実は、昨日から今日にかけ、CCTV(中国国営テレビ)英語チャンネルを観ては茫茫と泣いていた。
行方不明の子どもを案ずるお母さんがひっそりと涙を拭くその姿を見ては泣き、船に小さい子たちを乗せて、それを守るように立つ若い女性が、(大丈夫!)と微笑んで、取材者に対して拳をぐっと握り、いかに自分たちがへこたれていないかを健気に見せるその姿を見ては泣き、とにかくこんな遠くにいてただテレビを観ながら打ちのめされて泣いていた。
しかし、日本のフミちゃん始め数人から何度もていねいな情況説明のメールが届き、3Fのカナダ人ビクトリアさんが、同情の挨拶に来てカードを渡してくれ、学生が宿題のへたくそな時候の挨拶メールをどんどん送ってくるので、(しっかりしなければ!)と自分に言い聞かせた。
ここに居てできることは何か、それを考えることに集中しようと決めた。
こういう時のBGMはやっぱ「美しき五月のパリ」でスタートだ。お登紀さんはジャンヌ=ダルクみたいだなあ。さらにウルフルズも保存してあったので「ガッツだぜ!」から「明日がある」「大阪ストラット」「借金大王」「ワンダフルワールド」とか手当たり次第にガンガンかけた。大阪人アホアホパワーがこんなにまで気分を上向きにしてくれるとは。最後はううあの童謡シリーズだ。まっすぐで心に沁みる歌声。今日は日本の音楽に助けてもらった。
中国国営TVのイングリッシュ=プログラムの報道は、日本の被災者に対して100%完璧に同情的な姿勢だった。
解説者(もちろん全員中国人)が何度も何度も、日本人の冷静で整然とした避難ぶり、すぐさま組織的にスタートした救助活動が強く印象に残ったことを語っていた。さらに[People are trying to show how much they are safe even though they are on the resque boats!] と感動を隠そうともしなかった。これは、若い女性が拳をぐっと握ったのも言っていたと思う。
映像では、救助された老父と抱き合い、喜びの涙を拭きながら、「嬉しいです。でもまだ救助を待っている人がたくさんいるので、完全には喜べません。」と言う40代ぐらいの女性の姿もあった。3、4歳の子が黙って人差し指で涙を拭う場面も何回も映った。これらのほとんど(いや、全て?)はNHKワールドの提供映像だ。
解説者は、世界がいまかつて経験したことのないこの未曾有の災害に対して、日本の人々がまったくパニックになる気配を見せず、粛々と避難行動を展開しているのは学ぶべきであり、なぜ日本人はこうした行動を取れるのかについて、
①日常的に彼らが地震対策の教育・訓練を徹底して受けていること、
②政府が地震が起きた場合の準備を常日頃からぬかりなくしてきたこと、
③もう一つはNHKなどの情報活動が徹底しており、人々に今何が起きていて、何をしなければならないかが迅速に伝えられたこと
などのためであると説明した。
私はこれらについてその通りだと思う。しかし、それだけではないと確信する。これは日本人の表現の仕方なのだ。特に東北地方の人々は辛抱我慢する姿勢が生きるスタイルであると思う。(大阪の人は、…ちょっと分かりません)
阪神淡路大震災のときにも、諸外国から同様の驚きの声を聞いた。「なぜ日本人はあんなにたいへんな情況の中でパニックにもならず、淡々とした態度ができるのか!?」と。我慢するのが美徳というか自然なスタイルなんだから、しかたがない。
芥川龍之介だったかの小説で、『息子を亡くした母親が息子の先生に対して、全く動揺せず、笑顔まで見せて話をしていたが、テーブルの下の彼女の手はハンカチをこれ以上強く握りしめることができないほど固く握り、その手はブルブル震えていた。』という一節があった。こういうスタイルはかなり崩れてきている気がしていたが、そうではなかったのか。
中国から救助隊を派遣することについては、昨日「四川省地震のときには世話になった。日本人は恩は返すのが礼儀という考えを持っている。中国は恩義を返す必要がある。」というのを聞いた。今日も「四川省の地震では本当に良くやってもらった。今度は我々が助けるべきだ。」と本当に涙が出るような言葉が次々と聞かれた。
また、「どんな国であろうとも、このような酷い災害を一国だけで解決することは不可能だ。世界の国々が協力して援助すべきだ。」とアンカーが述べ、あのこの間まで領土問題でもめていたロシアもプーチン首相がエネルギー支援を申し出たこと、アメリカは海軍の船を福島沖に向かわせていること、イギリス63人、ドイツ40人、オーストラリア?人と援助国と人数の紹介をし、「中国もあと10人後から送る」みたいなことを言っていた。
前半は被災者のレスキューについて、後のテーマは完全に「福島原発原子炉の爆発問題」に集中していた。それはまた明日に。
行方不明の子どもを案ずるお母さんがひっそりと涙を拭くその姿を見ては泣き、船に小さい子たちを乗せて、それを守るように立つ若い女性が、(大丈夫!)と微笑んで、取材者に対して拳をぐっと握り、いかに自分たちがへこたれていないかを健気に見せるその姿を見ては泣き、とにかくこんな遠くにいてただテレビを観ながら打ちのめされて泣いていた。
しかし、日本のフミちゃん始め数人から何度もていねいな情況説明のメールが届き、3Fのカナダ人ビクトリアさんが、同情の挨拶に来てカードを渡してくれ、学生が宿題のへたくそな時候の挨拶メールをどんどん送ってくるので、(しっかりしなければ!)と自分に言い聞かせた。
ここに居てできることは何か、それを考えることに集中しようと決めた。
こういう時のBGMはやっぱ「美しき五月のパリ」でスタートだ。お登紀さんはジャンヌ=ダルクみたいだなあ。さらにウルフルズも保存してあったので「ガッツだぜ!」から「明日がある」「大阪ストラット」「借金大王」「ワンダフルワールド」とか手当たり次第にガンガンかけた。大阪人アホアホパワーがこんなにまで気分を上向きにしてくれるとは。最後はううあの童謡シリーズだ。まっすぐで心に沁みる歌声。今日は日本の音楽に助けてもらった。
中国国営TVのイングリッシュ=プログラムの報道は、日本の被災者に対して100%完璧に同情的な姿勢だった。
解説者(もちろん全員中国人)が何度も何度も、日本人の冷静で整然とした避難ぶり、すぐさま組織的にスタートした救助活動が強く印象に残ったことを語っていた。さらに[People are trying to show how much they are safe even though they are on the resque boats!] と感動を隠そうともしなかった。これは、若い女性が拳をぐっと握ったのも言っていたと思う。
映像では、救助された老父と抱き合い、喜びの涙を拭きながら、「嬉しいです。でもまだ救助を待っている人がたくさんいるので、完全には喜べません。」と言う40代ぐらいの女性の姿もあった。3、4歳の子が黙って人差し指で涙を拭う場面も何回も映った。これらのほとんど(いや、全て?)はNHKワールドの提供映像だ。
解説者は、世界がいまかつて経験したことのないこの未曾有の災害に対して、日本の人々がまったくパニックになる気配を見せず、粛々と避難行動を展開しているのは学ぶべきであり、なぜ日本人はこうした行動を取れるのかについて、
①日常的に彼らが地震対策の教育・訓練を徹底して受けていること、
②政府が地震が起きた場合の準備を常日頃からぬかりなくしてきたこと、
③もう一つはNHKなどの情報活動が徹底しており、人々に今何が起きていて、何をしなければならないかが迅速に伝えられたこと
などのためであると説明した。
私はこれらについてその通りだと思う。しかし、それだけではないと確信する。これは日本人の表現の仕方なのだ。特に東北地方の人々は辛抱我慢する姿勢が生きるスタイルであると思う。(大阪の人は、…ちょっと分かりません)
阪神淡路大震災のときにも、諸外国から同様の驚きの声を聞いた。「なぜ日本人はあんなにたいへんな情況の中でパニックにもならず、淡々とした態度ができるのか!?」と。我慢するのが美徳というか自然なスタイルなんだから、しかたがない。
芥川龍之介だったかの小説で、『息子を亡くした母親が息子の先生に対して、全く動揺せず、笑顔まで見せて話をしていたが、テーブルの下の彼女の手はハンカチをこれ以上強く握りしめることができないほど固く握り、その手はブルブル震えていた。』という一節があった。こういうスタイルはかなり崩れてきている気がしていたが、そうではなかったのか。
中国から救助隊を派遣することについては、昨日「四川省地震のときには世話になった。日本人は恩は返すのが礼儀という考えを持っている。中国は恩義を返す必要がある。」というのを聞いた。今日も「四川省の地震では本当に良くやってもらった。今度は我々が助けるべきだ。」と本当に涙が出るような言葉が次々と聞かれた。
また、「どんな国であろうとも、このような酷い災害を一国だけで解決することは不可能だ。世界の国々が協力して援助すべきだ。」とアンカーが述べ、あのこの間まで領土問題でもめていたロシアもプーチン首相がエネルギー支援を申し出たこと、アメリカは海軍の船を福島沖に向かわせていること、イギリス63人、ドイツ40人、オーストラリア?人と援助国と人数の紹介をし、「中国もあと10人後から送る」みたいなことを言っていた。
前半は被災者のレスキューについて、後のテーマは完全に「福島原発原子炉の爆発問題」に集中していた。それはまた明日に。