今日は1年生の会話授業だった。教室に入ると、みんな、私が何を言うか固唾をのんで座っていた。
取りあえず、私の身内に死者がいないことを伝えると、教室中から「はあ~~~。」と深い安堵のため息が…。
自分の身内の安全は取りあえず確保できても、被災者が現在もなお、必死で不安と闘い、冷静に避難行動を続けていることを思うと、とても「よかった!」とは言えない。
そう話したら、みんな深く肯いた。
「日本の人たちは我慢強い人たちだ。おじいさん・おばあさんから3歳の子どもまで、怒鳴らず、騒がす、叫ばず、そっと涙をぬぐっている。」「被災者に食べ物を配ったら、一列に並び、きちんと順番を守り、食品を受け取ったら頭を下げている。」英語と日本語を交ぜた私の言葉の一つひとつにうなずく学生たち。
特にレスキューボートに乗って避難する途中の子どもたちと先生について、「子どもたちは一人も泣いていなかった。話もしないで、緊張していたが本当に行儀がよかったし、先生は、笑顔まで見せて(大丈夫!)とまわりを安心させようとしていた。」と説明すると、ウルウルする学生もいた。
日本から来たメールの中に、「『中国から救助隊が来てくれたことは、とてもうれしく、勇気づけられている。本当にありがとう。』と中国の人たちに伝えてくれ。」と書いてあったと言うと、パアッっと顔が明るくなり、口々に「いいえ、どいたしまして!」「マイ プレジャー!」と叫んだ。そして、期せずして「がんばって!」という声があちこちから…。数少ない覚えた日本語をフル回転させて、日本を励ましてくれている。その気持ちが嬉しかった。
昨日私は、日本政府が原発に関する情報を国民にてきぱき伝えていないと書いて、「サイテーや!」などと言ってしまった。言い直したい。
「がんばって!政府」
「がんばって!福島原発職員のみなさん」
「がんばって!日本の全てのみなさん!!」