マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

児童虐待

2006年03月16日 | 民生委員

昨年6月の集計で、2004年に全国の児相(児童相談所)が処理した 「児童虐待相談件数」 は、約3万3千件です。 これは、前年度より約6千4百件増えています(増加率124%)。 そして、初めて年間で3万件を超しました。

2004年の子どもの虐待死は49件です。 児童虐待防止法(2000年11月)以降で、虐待死の8割以上のケースでは、児相や保険所などが相談の受付や養育支援などの形で関わっていました。 判断ミスや情報共有の不足が指摘されています。

虐待相談の処理件数は、集計を開始した1990年度の1100件から年々増加しています。 2004年までの14年間で、約30倍に膨らんでしまいました。 児相によっては、急増する虐待相談に対応しきれずパンク状態になっているそうです。

私たち民生委員は、虐待(その恐れも含めて)の周囲に居る人から相談を受ける場合が多いのです。 しかし、虐待と躾(しつけ)の境界は判断が難しいものです。 普段は子煩悩なのに、いざ叱りだすと激昂してしまう親が居ます。 すごく大きな声で怒鳴っているので、びっくりした近所の方から相談され見に行ったら、親子仲良く買い物に出掛ける所だったと言う事もあります。

それでも、アパートや一戸建てでは、周囲が気付く場合が多いのです。 しかし、分譲マンションの場合は、遮音性が高く外部に対して閉鎖的なので、気付かないケースも出てきます。

地域の子どもが健やかに成長していくようにするには、虐待問題は避けて通れないような時代になってきたと感じます。