今から2,200年以上前に紀元前275年生まれのギリシャの天文学者エラトステネス
Eratosthenes (275-194 BC)が地球の大きさを測っています。
どのように測られたのかをレビューするのが本日のブログのテーマです。
Wikipediaよりエラトステネスを検索すると
エラトステネス(Eratosthenes,紀元前275年-紀元前194年)は、ヘレニズム時代のエジプトで活躍したギリシャ人の学者であり、アレクサンドリア図書館を併設する研究機関ムセイオンの館長を務めた。業績は文献学、地理学を始めヘレニズム時代の学問の多岐に渡るが、特に数学と天文学の分野で後世に残る大きな業績を残した。
さらに詳細はこちら。Eratosthenes - Wikipedia
上の図はエラトステネスが如何にして地球の大きさを測定したのかを説明するために添付したものです。
図の出典は http://www.juliantrubin.com/bigten/eratosthenes.html
このサイトにも英文ではありますがどうようにして測定されたかが記述されています。
エジプトのアレキサンドリア(Alexandria)の北方にシエネ(Syene)という町があり夏至の日(summer solstice) にこの町の井戸の奥にまで太陽の光が届くことが知られていました。同じ夏至の日にアレキサンドリアの井戸では太陽の光が奥まで届きません。エラトステネスはこの井戸の現象を利用して地球の大きさを測ったのです。まず夏至の日にアレキサンドリアに棒を立て、棒と太陽の角度を測ると7度(文献により7度12分もあり)でした。この角度は地球の中心点とシエネを結ぶ線とアレキサンドリアと地球中心を結ぶ線の夾角と一致します。次にアレキサンドリアとシエネとの距離を測っておけば地球全周角360度に対して7度の角度は約50分の1ですので
地球の全周はアレキサンドリアとシエネとの距離の50倍でもとめられます。長さは当時のギリシャの長さの単位ギリシャ・スタディオンで求められ25,200stadiaであり現在のKmに換算すると39,690Kmという結果であった。現在地球の全周(南北方向)は40,008Kmであるからなんと約3%の誤差で測定されていたことになります。
2021年9月8日(水)NHK Eテレで放送の高校講座地学基礎「地球の形と大きさ」でも
同じ内容の説明をされていますのでそこで使用された図などを利用して再説明します。
上の写真はエラトステネス(275-194BC)の肖像画
上の写真はアレキサンドリア(Alexandri)とシエネ(Syene)の位置を示したものです
上の写真はアレキサンドリアとシエネの距離が5,000スタジアであることと
アレキサンドリアとシエネ2点間の緯度の差が7.2度であることから
地球の大きさは5,000スタジアの50倍の約25万スタジア=約39,690Kmとなります。
現在地球の全周(南北方向)は40,008Kmであるからなんと約3%の誤差で測定されていた。
また番組では伊能忠敬(1745-1818)は緯度1度の距離が28里2分(110.7km)である
ことから、その360倍の39,852Kmであると把握しています。
誤差は0.2%
興味のある方は下記のサイトも参照してみてください。
http://scienceblogs.com/startswithabang/2011/09/21/who-discovered-the-earth-is-ro/
エラトステネスの肖像画が掲載されています。
http://www.yourpublicscience.com/tag/eratosthenes/
http://www.dummies.com/how-to/content/how-to-determine-the-earths-circumference.html
http://www.juliantrubin.com/bigten/eratosthenes.html
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