昨日(6月16日)の沖縄県議会選挙、デニー知事の県政与党が大きく議席を減らしてしまった(与党側議席20に対して野党・中立側が28議席)。あまりの事態に呆然としている。
与野党逆転は、2008年以来、16年ぶりだという。今後、辺野古新基地建設事業反対をはじめ、執行部提案の議案が通らなくなり、デニー県政の混乱は必至だろう。
国政では「裏金問題」等が強く批判され、各種選挙で連敗が続く自民党が、沖縄では何故、これほどの勝利をおさめたのか、その原因がどうしても分からない。
思いつくのは次のような理由だ。
1.候補者調整をしなかったこと。
2.大浦湾の工事が進んでいるにもかかわらず、選挙では、知事や与党候補もほとんど「辺野古」に触れなかったため、「辺野古」が争点にならなかった。
特に2の問題が大きかったと思われる。
「知事や与党候補が選挙戦で「辺野古」に言及する場面は少なかった」(2024.6.17 朝日新聞web)という報道が目についたが、代執行で工事が強行されているにもかかわらず、県は対抗策を示すことができなかった(工事中止を求める行政指導は行ったが、防衛局がそれを無視したことに対する次の策をうてなかった。防衛局は、県の45回にもわたる行政指導を無視してきたのだ)。
そのため、県民の間には、「もう辺野古は止まらない」という諦めの意識が拡がり、県議選でも、「辺野古」に触れる候補者がほとんどいないという状態になってしまったのだ。
今日の琉球新報は、「新基地阻止で対抗策を示せ」という社説を掲載した。私たちはこの間、県に対して「埋立承認の再撤回」を何度も要請した。選挙期間中に知事が、「埋立承認の再撤回」に言及しておれば、「辺野古」が再び大きな争点となり、選挙の結果も変わっていたのではないかと残念でならない。