ハイカグラテングタケ
* この写真は昨年、三木市で撮影したもの
こんなグロテスクなきのこ、誰が食べられると思うだろうか?名前から言っても、姿から言っても、食べられる分けが無い、そう思うのが普通だ・・・・・。
合宿で立派なハイカグラフウセンタケが幾つか採集された。同定会で皆がこのアマニタについて話している時に、つい、「ハイカグラテングタケはすごく美味しいらしいよ」と言ってしまった・・・。「じゃあ食べて報告して」ということになってしまった訳である。
しょうがないので・・・
小さそうであるが、全長23cm。まだ幼菌である。冷蔵庫の中で傘が開いた・・・。テングタケの仲間の幼菌は採集した後でも伸びるし、横にしておくと重力に反発して、首をもたげる・・・。気味の悪い奴等だ。
でかくて鍋に入らないので、幾つかに切る。硬いしっかりしたきのこである。
食べられると確信があれば、茹でこぼしたりしないのだが・・・。軽く茹で、きのこを取り出して、流水でコナを取りながら洗う。スープにはブタバラ少々、玉ねぎ、人参を入れ、短冊のように切ったハイカグラテングタケと煮込む。
何せ、ほとんど料理したことないので、いい加減。こんな毒かもしれないきのこを誰も料理してくれないよね。
塩を一掴み入れて、さらに煮た。
さあ!といってもおっかないので、きのこをひとかけら食べて様子を見ることにした。すごい、歯応え。味はいい。
今日は会社の健康診断だった。バリウムを飲んだので、下剤を飲んでいて腹が痛くなる。このきのこのせいかも知れず不安だが、気分は悪くならなかった。
翌朝、今度は少し大きめのひとかけら。これもダイジョウブ。
そして、その晩飯の後、鍋の半分ほどを一人で食べた。
これ、相当いけますよ!!うまい。これで、翌朝まで何ともなければOKでしょう!
* 翌朝、何ともなかった。やはり、これは一級の食菌として間違いなしです。但し、同定は・・・間違うわけないか・・・。自己責任でどうぞ。