今日もきのこ 観察日記

野山を散策したときに見かけたきのこ、草花、虫などを書きとめておきたい。いろいろ教えてください。

番外 ハイカグラテングタケ 2008.09.25.

2008-09-25 22:57:42 | Weblog

ハイカグラテングタケ
  * この写真は昨年、三木市で撮影したもの



 こんなグロテスクなきのこ、誰が食べられると思うだろうか?名前から言っても、姿から言っても、食べられる分けが無い、そう思うのが普通だ・・・・・。


 合宿で立派なハイカグラフウセンタケが幾つか採集された。同定会で皆がこのアマニタについて話している時に、つい、「ハイカグラテングタケはすごく美味しいらしいよ」と言ってしまった・・・。「じゃあ食べて報告して」ということになってしまった訳である。


 しょうがないので・・・




 小さそうであるが、全長23cm。まだ幼菌である。冷蔵庫の中で傘が開いた・・・。テングタケの仲間の幼菌は採集した後でも伸びるし、横にしておくと重力に反発して、首をもたげる・・・。気味の悪い奴等だ。


 でかくて鍋に入らないので、幾つかに切る。硬いしっかりしたきのこである。






食べられると確信があれば、茹でこぼしたりしないのだが・・・。軽く茹で、きのこを取り出して、流水でコナを取りながら洗う。スープにはブタバラ少々、玉ねぎ、人参を入れ、短冊のように切ったハイカグラテングタケと煮込む。


何せ、ほとんど料理したことないので、いい加減。こんな毒かもしれないきのこを誰も料理してくれないよね。





塩を一掴み入れて、さらに煮た。


さあ!といってもおっかないので、きのこをひとかけら食べて様子を見ることにした。すごい、歯応え。味はいい。


今日は会社の健康診断だった。バリウムを飲んだので、下剤を飲んでいて腹が痛くなる。このきのこのせいかも知れず不安だが、気分は悪くならなかった。


翌朝、今度は少し大きめのひとかけら。これもダイジョウブ。


そして、その晩飯の後、鍋の半分ほどを一人で食べた。





これ、相当いけますよ!!うまい。これで、翌朝まで何ともなければOKでしょう!


 * 翌朝、何ともなかった。やはり、これは一級の食菌として間違いなしです。但し、同定は・・・間違うわけないか・・・。自己責任でどうぞ。
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イグチはそろそろ店仕舞い 2008.09.23.(3)

2008-09-25 19:56:05 | Weblog
 いよいよ秋である。アミタケ、ハナイグチは別として、イグチはそろそろ店仕舞いだ。



キンチャヤマイグチ Leccinum versipelle (Fr. & Hök) Snell


 公園の入り口近くのヤマナラシ樹下に出ていた。5月にも一度出るが、これから秋物が出る。このあたりのヤマナラシにはヤマナラシノアオネヤマイグチもついている。



ヤマナラシノアオネヤマイグチ Leccinum duriusculum (Schulzen) Sing


 このイグチをナイフで切って見たが青い粒点は見つからなかった。「多くの場合」とか、「しばしば」とか表現されるのだから、たまには無い個体もあっていい?それとも、類似性が指摘されるナガエノシロヤマイグチだろうか?そもそも、この2種のヤマイグチを明確に区別するものはなくて、同一種である可能性があるらしい。まっいいか。


 少し前に紹介したニセアカジコウ、沢山でていたらしい・・・・。腐りかかったものを沢山見かけた。







これは、傘径15cm位ある。結構、大きくなるのだ。



ニセアカジコウ(仮)

これなんか、ちょっとアカジコウっぽいんだけどね・・・。


 試食のため、良さそうなところをサンプリングしてきた。


   
左:キイロイグチ Pulveroboletus ravenelii (Berk. & Curt.) Murr.
右:ブドウニガイグチ Tylopilus vinosobrunneus Hongo


 先週、最盛期を迎えていたウラベニヤマイグチ、今週はほとんど腐ったものしかなかったが、発生個体が多いせいか、まだ新鮮なものも見かけた。


   



ウラベニヤマイグチ Leccinum rhodoporosum Har. Takah.


 さて、次は何にしようか・・・。
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発想の転換 やっぱりクリフウセンは出ていた・・・ 2008.09.23 (2)

2008-09-25 06:57:09 | Weblog
 近場を廻ってまだ何も出ていなかったので安心していたのだが、よくよく考えると、どうも考え方がおかしいことに気が付いた。近場がまだでも六甲周辺は出てしまっているかもしれないではないか・・・。

 
 一度、家に戻ってからS公園に向けて再度、出発した。天気も良く、公園は車が沢山駐車していた。きのこは奥に向かうほど出ていたが、明らかにイグチからフウセンタケへ季節が移りつつあることが感じられた。

 
 今日はその中で、フウセンタケについて記録する。






ムラサキアブラシメジモドキ Cortinarius salor Fr.

きれいな紫色をしたフウセンタケがポツポツと出ていた。ヌメリが強く食用にするが、あまり少ないとその気にならない。古くなると色が抜けて白っぽくなり、ヒダは胞子が熟成すると茶色になって汚らしくなる。


   


 次も紫色のフウセンタケ。初夏に沢山収穫して食べたが、以前の印象とは異なり、結構おいしかった。



ムラサキフウセンタケ(老菌) Cortinarius violaceus (L.) Gray




(成菌)




(幼菌)

薄暗い林の中に出ていたので、最初は色が分らなかった。初夏に見たときは、特に綺麗とは思わなかったが、今回はキレイに見えるのは何故?木漏れ日に照らされて老菌は紫色に、幼菌は青味がかって見えた。



 今日の目的は本当にクリフウセンタケは出ているのかを確認すること・・・・。

 この公園にはいち早くクリフウエンタケがでるポイントがある。去年、偶然発見したのだが、今年はどうだろうか???


 公園の奥を進み、開けた土地の先、乾いた尾根の先に、クリフウセンタケは出ていた・・・。


   








クリフウセンタケ Cortinarius tenuipes (Hongo) Hongo


 やはり出てしまっていた。一つ一つの傘は10cm以上ある。この場所のクリフウセンは例年、特大なのだ。もう少し、早く来れたら最高だったのに・・・・。






 これは良く分からないフウセンタケ



Cortinarius sp.


明日は、主役のバトンを渡したイグチを記録するつもり。しかし、近場でもじきにクリフウセンは出だすだろうし、週末は採集に行けないし、今年はクリフウセンには縁が薄そうだ・・・・。

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