シカゴ36を発売日の6月18日、某大手CDショップで購入するため、来店。無事に新譜を入手後、店内をブラブラしていると懐かしいCDと再会しました。
それがここに紹介する「オデッセイ」です。
オデッセイはモータウン傘下のモ―ウエスト・レーベルから1972年に発表された白人黒人男女混合の7人編成バンドで、このアルバムはセールス的には全く振るいませんでしたが、そんなケチなことを問題にしないほどにジャンルを超越した隠れた名盤です。残念ながらバンドはこの1枚を残して消滅。しかし90年代以降再評価が著しい作品でもあります。
全10曲収録。全てがメンバーらのペンによるオリジナル。
音はと言いますと、ソウル、ロック、フォーク、カントリー、ジャズ、ブルース、ゴスペル等まさにジャンルレス。貪欲なままに気ままにあらゆる音楽のエッセンスが凝縮されている捨て曲無しの1枚。
オールマン・ブラザース・バンド風楽曲があったかと思えば、キャロル・キングの名曲「イッツ・トウ・レイト」パターンの曲まで飛び出してきます。
私がなぜこのバンドに注目したかといえば、ギタリストとしてドニー・ディカス(裏ジャケットにはドン・ダカスと記載されています)が在籍していたからです。彼こそテリー・キャスの後を受けてシカゴに加入した2代目ギタリスト。
1996年CDショップ・カウンター棚で偶然国内盤で発見して購入。その時が初CD化だったようです。ナイス・プライス・フリー・ソウル・コレクションとしての発売。
時は流れて音楽雑誌にてシカゴ特集が組まれた際にもこのアルバムはジャケット写真付きで紹介されていましたが、現物には自分の所持品以外でお目にかかったことがありませんでした。
それが今回,偶然の再会となったわけです。
初回限定盤で格安、嬉しいことに2013年デジタル・リマスター。
R&Bベスト・コレクション、モータウン55周年記念シリーズの中の1枚として再発売。
ちなみにドニーがこのバンドに在籍していたのはシカゴやボズ・スキャッグス、ミッシェル・ポルナレフと仕事をする遥か以前のこと。
時期的に、フルーツガム・カンパニーのライブ要員として来日した直後のことと思います。
数少ないドニー・ディカスの貴重音源。
必聴です。
ところで「バッド・アティチュード」が原因でシカゴを解雇になった後の彼は今どこでどうしているのだろうか・・・・・?