THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

CHICAGO ⅩⅩⅩⅥ NOW

2014-06-29 11:50:43 | CHICAGO

ピーター・セテラの来日公演も大盛況の内に終了。2曲の嬉しいサプライズもあり無事帰国されました。

それに追い打ちをかけるがごとく、早速シカゴが新譜を超久しぶりに発表、到着しました!

「ナウ シカゴ36」です。

ポール・マッカートニーの新譜が「NEW」に対して「NOW」ときましたか。

いかしたタイトルですね、まさに今のシカゴにはピッタリです。

実は実質的な発売日はまだ先の話なのですが、世界最速注文ということでイタリア盤として本日届きました。

特別オーダーとして記念T-シャツ&特製マグカップ(見ずらいですが)&特大ポスター付き。

Tシャツの前後にはジャケット・ロゴがデザインされていて、背中にはアルバム・タイトルと全曲目がクレジットされています。

貴重なグッズですね。

 

紙ジャケット仕様で3面開きというゴージャスなパッケージ。

白黒デザインの目にも鮮やかな(ちょっとチカチカしそう…)ジャケットのアート・ディレクションはロバート・ラムが担当。

ここのところのボビー自身のソロ作品も彼のデザイン、あの独特のアート・ワークがここにも反映されています。

もちろんCD盤面もジャケット柄にタイトル入り。

他のジャケット紙面にも紅葉ロゴ、雲海ロゴ、Gジャンに缶バッジ・ロゴ&収録曲「フリー・アット・ラスト」の缶バッジ(これってベスト盤女性のセクシーバックルCDを連想させます)などがあしらわれています。

ブックレットも厚みがあって豪華。

メンバー9人の名前がクレジットされていますが、何と2012年のツアーから参加した元サンタナ、ステービー・ウィンウッドのメンバーだったウォルフレッド・レイエスJRも一緒に名を連ねています。正式メンバーとして迎え入れられたとしたら嬉しいことですね。だとしたらラウジール・ディ・オリヴェイ以来の正式パーカッショニストということになります。ウォルフレッドの前任者でもあり2010年の来日公演でも熱演を繰り広げてくれたドリュー・ヘスターの名前が「THANKS TO」欄に紹介されています。トリスのドラム録音におけるデモ・トラック参加に対する感謝の意でしょうか。

丁寧にほとんどのメンバー使用楽器や機材、アクセサリーも記載。

冊子内最新ライブフォトはル―・パーディーニ・ブラザー、ピーター・パーディーニがシカゴ・ライブDVDに引き続き良い仕事をしています。

さて、ボーナス・トラックを含む全11曲の歌詞が書き込まれていますが、曲ごとに作者クレジットと共に参加ミュージシャンも事細かく説明されています。

肝心の音の内容に対する個人的感想。収録タイム50:22、もっと聞きたいなあ、せめて60分・・・それは贅沢ですね(笑)。ジミー・パンコウにはもっとホーン・アレンジを担当してほしかった。ウォルターにももっと吹きまくって欲しかった。でも中身は十分に満足のいくサウンドです。はっきり言って私は「ナイト&ディ」以来の文句なしのはまり具合です。

シカゴがニュー・アルバムのためのスタジオ入り情報を聞いて後、いくつかの音源は耳にしていましたが、そのたびに期待度は高まる一方でした。まず音が若返っている。

シカゴの意に反して貼られた甘ったるいだけのバラード・バンド冠返上です。AOR系の極上なる名曲を数多く世に送り出したシカゴですが、ここでそれに値するものは6曲目「ラブ・リブス・オン」のみ(ジェイソンはここでピアノとアコースティック・ギターをしっとりと披露)。

ほとんどのメンバー達が曲作りに関わっており、ビルの抜けた穴に対するマイナス・イメージは微塵も感じられません。かえってその分、ロック色が強まった感あり。

嬉しいことにロバート・ラムがコンポーザー、ボーカル、ホーン・アレンジにと大活躍。久々にボビーがフロントに帰ってきた!!と痛感。これもシカゴ自らがプロデュースした強みなのかも。

ボビーはソロ活動で十分に鋭気を養って第2の黄金期を迎えつつあります。ゲスト・ミュージシャンの顔ぶれもシカゴ・ファミリー、ソロ活動でも共演済の盟友達勢ぞろい。

ビジネスとしてのセッション・ワークではなく、シカゴに理解あるツボを心得た仕事人でもある仲間たちによる演奏は安心感があります。

シカゴ本来の持ち味も殺されることなく見事な音楽を彩ってくれています。

一発目アルバム・タイトル・ナンバーから一気に3曲目まで疾走感満点のシカゴ印。特にホーン・セクションの生きの良い唸り具合がこれまたご機嫌です。切れ味、迫力満点。

1の「NOW」、 ベースにはシカゴとのジョイント・ツアーでも話題を振りまいたEW&Fのヴァーダイン・ホワイトがプレイ。

2「モア・ウィル・ビー・リヴァーレッド」ではシカゴ来日公演でもすでにお馴染となったサックス奏者、レイ・ハーマンが客演。

私が最も気に入っている3「アメリカ」は最近また長髪にしているリ―・ログネインの作品で、すでにライブ&PVでもお披露目済み。アカペラから景気良く始まるキャッチ―で快活なメッセージ・ソング。

歌詞のあちこちにシカゴ往年の名曲群で聞きおぼえのある単語がドンドンと飛び出してきて一気に70年代の気分に浸らせてくれます。

シャウト気味に歌うル―のボーカルも彼の器用さを伺わせてくれますね。トロンボーン&サックスにはこれまたツアー・サポートでお馴染のニック・レーン&ラリー・クリマスが参加。

5「フリー・アット・ラスト」(裏ジャケットの缶バッジ・デザイン曲)と聞いて私は2つのことを思い浮かべました。1つは伝説のバンド、ピーター・セテラもひいきにしていたフリーのアルバム・タイトル。もう1つはシカゴⅢからのヒット曲「フリー」後半に飛び出してくる一節「フリー・アット・ラスト!」のシャウトです。

この曲は珍しくもキース・ハウランド、ボビー、トリス・インボーデンによる共作。一聴しただけでわかるキース独特の乾き気味に歪んだへヴィー・ギターと、独特のグルーブで盛りたててくれるトリスのドラミングとウォルレスの繊細なるパーカションが最新シカゴを堂々と主張してくれていて心強いです。

7「サムシングス・カミング、アイ・ノウ」はボビーとアメリカのジェリー・ベックリー共作。

ビーチ・ボーイズの故カール・ウィルソンとの3人プロジェクト「ブラザー」作品発表以外にもジョイントツアー、お互いのソロ作品への参加など交流は続行中で、ここへきてジェリーによるシカゴ参加実現です(ちなみにボビーはすでにアメリカのアルバムに参加済)。

9「ナイス・ガール」はシカゴの中では若手組に位置するキース、ジェイソン、トリス3人のペンによる作品。

10「ネイキッド・イン・ザ・ガーデン・オブ・アラー」はタイトルが示す通りイントロには東洋風旋律がムードを醸し出しています。

フィドル奏者として、ジョン・マクフィーがクレジットされています。彼の経歴も錚々たるもの。あのヒューイ・ルイスとバンド結成、アルバムを発表した後、ドゥービー・ブラザースの「ワン・ステップ・クローサー」から正式に参加。

パット・シモンズとのギター・バトルはもちろんのこと、名曲「ブラック・ウォーター」のライブにおいてそのフィドル・テクニックを披露していました。

その後は日本が誇るス―パー・スター矢沢永吉のアメリカ進出時における強力なる片腕としてライブ(PM9~),アルバムに演奏、コンポーザー、プロデューサーとして才能を発揮。私も何度か彼のパフォーマンスをこの目で目撃しました。

再結成ドゥービー・ブラザースにも参加、現在に至ります。

ドゥービー・ブラザースともシカゴはジョイント・ツアーを敢行していますし、彼らのスタジオ前作にはビル・チャンプリン夫妻が参加していました。

 

さあ、この勢いに乗って来日公演も実現か!その時には「36」からの新曲もできるだけ多く聞かせてね!!

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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