THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,179 FRIENDS LIVE55 In SOLID(S・T・A編1)

2021-03-28 17:13:46 | Live Set List

****いよいよこのブログの主役ともいえる北国唯一無二の我らがthe sapporo transit authority満を持しての登場です!

今回のライブは長年出演してきたイベント中でも出色の完成度を誇っていた、と自負しております。

それもそのはずで、メンバーの顔触れがすさまじいくらいに抜群でした。

ごく限られたスタジオリハ、しかも結局全員揃うことは叶わず、初STAメンバーも含む中、一丸となって頑張りましたよ!!怒涛ブラスロックの至宝。覚悟のうえで臨みたまえよ、諸君!!****

このソリッドというライブハウスはオープンしてから早7年。地下鉄駅から徒歩2分。新道沿いという好条件もあり札幌界隈では評判の箱。

私は真向いのガソリンスタンドで給油するたびに、いつかはあそこに出演したいなあ、と願っていたものです。

そうこうしているうちに時は流れ、縁あって歌姫スバルの「乙!!帝國ゆるゆる楽団」ライブを見に初めて足を運びました(偶然にもこの日からちょうど5年前の同日だったのだ!)。

想像していた以上のハイクオリティ。

ステージ、楽屋、ロビー、音響、照明、機材と至れり尽くせり。

益々、願望は膨らむ一方。

この度は縁あってついに夢が叶ったわけです。

私は喜び勇んで相当早めに会場入りしたくらいです(笑)

自宅から近いということもあったのですが・・・・。

やっぱり何もかもが素晴らしかった!

これは体現した者でなければ理解不能でしょうね。

さてさて、序章で細かいことは解説済み。

バンド2バンドづつに練習スタジオが楽屋として振り分けられています。

階段も通路も上下に曲がりくねっていて迷路のようだ。

ちょっと方向音痴な人ならばしょっちゅう迷ってしまいそう。

脚力に自信のない人も相当にキツイ作り。

オーナーの本業はレース用の車両を扱う会社経営者。だから建物全体が自動車工場さながら。

鉄骨や鉄板がそこいらじゅうにむき出し。

ある面ではロック的なルックスで雰囲気がいい。

次に出演するバンドはステージに近い部屋が用意もされている。

鏡、テーブル、ソファー、洗面所、ハンガー、そしてカーテンを開ければステージが見下ろせる。

真横はトイレ。

この日は6バンドの出演。

どのバンドも皆気心の知れた連中ばかり。

だから終始和気あいあいで進行。タイムテーブルもたいしたトラブルもなく順調。

STAはトリ前が本番です。

****MEMBER****

MASA・・・B VO

MIKITY・・・AS

NISHIYAN・・・G

YASU・・・DR

YAMAPY・・・TB

HAMAPY・・・TP

SUZUKEN・・・TP

SUBARU・・・VO CHO(GUEST)

***SET LIST***

1,INTRODUCTION・・・CHICAGO

2,ALIVE AGAIN・・・CHICAGO

3,MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO

4,TO BE FREE(今こそ自由を)・・・CHICAGO

5,NOW MORE THAN EVER(愛は限りなく)・・・CHICAGO

6,SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

7,GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE

8,25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO


元ヴィニーズバーのクボタくんを中心にステージ上にはSTAFF3人が手際よく作業を務め上げてくれる。

ミキサーは2人。

迅速丁寧効率よく進行。

立ち位置決め。チューニング。譜面台の設置。マサはガムテープを借りる。

ドンドンと各メンバーの準備が整っていく。

クボタくんはミキサーサイドと連絡を取り合って状況の確認。

アンプへプラグイン。

ミキサーからの指示に従い2曲のさわりを演奏。もちろん白いカーテンはひかれたままだ。

クボタ君とマサは時間を図る。

「はい、そろそろ」「あと1分」

オーケー!!

全員のセッティング完了を細かく見計らってマサがアイコント。そして手拍子でテンポをヤスへと送る。

まずは西やんがプログレッシブ風スペイシーなギターミュートカッティングサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる。すかさず合図を返すと、それに便乗するかたちでヤスも剃刀のごときハイハットワークで応える。(この2人は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは思わず頭を抱えちゃうような要求をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!)。

本編へのプレイが待ちきれないという様子。

マサは威風堂々とスタンバイ。

 もうすっかりと手慣れた感じで司会進行役も兼ねたマサが、落ち着き払った声にて華々しくナレーションを告げる。

「たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよはじまりますよ!今か今かとお待ちの皆さん。そうですよね。これから熱いステージをお届けして参りますよ。もはやお馴染みとなりました大所帯バンドがここソリッドに颯爽と初登場。ハーイ!!北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!

ド迫力ホーンセクションを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」(思い切りミキサーがリバーブを深めにかけてくれたよ!)

波状攻撃へと、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。

さすが、この人数だけに勢いが桁違い(本来はもっと多いんだけどね・・・・)。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。すでに掴みはバッチリとオーケーだ。

普段は寡黙なヤスもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

その上、3年前の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当感動的に残っているらしくて、ずっと刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所にダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

イントロの爆音が情け容赦なく多方面へと襲い掛かる!

ほほえましい光景に常連組が客席でやや控えめに参戦。写真&ビデオ撮影にと勤しんでいます。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリと手拍子をあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。

モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠えまくりながらも襲いかかる。アグレッシブなアクションを巻き起こす。

飛沫飛翔防止用のパーテイションもビニール幕もないので自由自在に動ける。もちろんそこそこに加減はしていますよ。

計算されつくしたニシヤン独特なるシャープな音色のギターが、ヤスのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(このチェリーサンバーストカラーのストラトタイプ・ギターは謎多き怪しいメーカーの貴重なる一品。コンディションも良好な光沢を放っていますが本人は詳細を決して語らず・・・・マサも必要以上に問いただしたりはしない・・・笑

白い布製ストラップはフェンダー)

看板ともいえる4管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??

さあ、2番の歌詞がカットされたエディットヴァージョンから、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。

2月の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長はいきなり久しぶり参入の山ピーちゃんによる、やや食い気味かつ流麗なるトロンボーン・ソロで場面転換。

 ギリギリ滑り込みのリハなしぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。

大した度胸の持ち主だ。さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのように振舞っていたよ(ヤスによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

ここが山ピーちゃんの凄いところ。

なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!

能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。ねえ、山ピー君よ!(1回目のスタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。すさまじき探求心。正直な話、この曲はトップがキツイとのこと・・・・それは、うなずけるねえ‥‥でもご挨拶ソングだからねえ。不動のポジションなのですよ。悪しからず。)

マサによる流麗なる美しきオクターブベースに導かれて場面転換。西やんもピアノ旋律を代行してギターで再現。これがまたとびっきりに効果絶大さ。

マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが猛然と先導しつつ、お次はベテラン・ハマちゃんの出番。

彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。

一聴しただけで安定感抜群。時折ヒステリックなハイノートなども懇切丁寧クールにヒットしていてニンマリ。

さすが北海道トランペット協会会長だけある。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面だ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいくらいにもの凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。

ニシヤンは臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替える(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。

そして第3の男、そのニシヤンによるワイルドなギターが火を噴いた。

いきなり過激なハーモニクスを導入部分に一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにエキセントリック。

序盤はテリー・キャスのフレーズに敬意を表する・・・・。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。

チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。

掛け持ちミュージシャンの西やんはリミックス、ミッドナイト・クライシスではベーシスト。

そちらの時は大股開きスタイルなんだけど、STAでは常に横向きポーズで全体を注視している。

これが彼の楽器別スタイルなんだね。

そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。

この前面へのせり出しシーンはヒロリンのリクエスト。

極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるヤスが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!

いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力ある支柱だ。

エンディングにおけるベルトーンも、ニシヤン渾身の1音を筆頭に見事な連携で繋がった。

ミキティ嬢からホーンセクションへと受け渡す流れへ。ここで繰り出したニシヤン入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサが後方に設置されたバスドラムに左足を乗せ、右手を頭上に掲げてグルグルと何度も素早く回転。ヤスと呼吸合わせ、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えて激しいジャンプでフィニッシュ。

以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとニシヤンは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていましたっけ。

度肝を抜かれた観客はため息混じりに唖然している。

間髪入れずにマサはヤスでゴーサイン。

「オオーッ!!」

「NEXT NUMBER・・・・・ALIVEAGAIN!!」

(2017年12月17日ホットタイム以来の演奏だ!)

ヤスのスティックから4つ打ちカウント。西やんによるシャープなコード・カッティング。

今は亡き伝説の人テリー・キャスへ捧げられたストレートなるロックンロール。

でもそこは一筋縄ではいかないクセモノバンドのシカゴ。

リズム・アクセントがややこしいとはヤス&西やんの弁。

マサはこの曲、ずっと音圧に欠けていて不満を抱いていたのです(重ね録音の再現ができないので・・・)。

最近はマサがリクエストしたホーン・アレンジを加えてくれて解消したのですが、更に今回はキーボードが不在の分、西やんによる歪んだ横綱級コードでバッチリとストレス発散できました。やっぱり、こうでなきゃあね。

おのずとマサのボーカルもグッド・ヴァイブレーション。

マサとヤスは目を何度も合わせて、ステージの両サイドで飛び跳ねる。

後半に位置するギター・ソロはニュー・パターン。

まずは西やんがサスティーンを狙ったメタリックな速弾きソロで、エキセントリックに区切りをつけて先陣を切る。

コーラス部の後は今回からマサのアイディアでイントロに再び戻るという戦略。

当初はしっくりと噛み合わなかったんだけど、徐々に固まってきたらS・T・Aの秘めたる可能性とグレード・アップにパアッと光が差してきました。

水面下での作戦がやっと功を奏した瞬間なのだ。

バッチリと大成功!

オープニング・アクト「マ・シェリ」のアキちゃんとツカサくんは元々吹奏楽部に所属していたから管楽器に対してはすこぶるうるさい。そんな彼女、彼もSTAの一体化したホーンアンサンブルには素直に舌を巻いたご様子。

「イエイ!改めましてTHE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYです。皆さん、楽しんでますかあ!!??ヘイ!(ヤスがドッカン、バッシーン!西やんがギュイーン!と煽る)

今日は今年2度目のS・T・Aライブということで、いつもの倍は力が入っていますよ。全曲気合十分に初期シカゴの濃厚なるサウンド中心でお送りしたいと思いますので(大歓声)、最後まで盛り上がっていってください、よろしく!

ソリッド初ということで、せっかくだから特別にプログレッシブなタイプのシカゴ初期の組曲を披露したいと思います。7楽章からなる作品。時間の関係でそこから前半と後半の合体で3つの楽章をやります。コロコロと複雑に変化するややこしい曲です。ちょっと聞いてみてください。

お楽しみに!!・・・・・メイク・ミー・スマイル!!(1・2・3・4!)」

 ヤスによる軽快なるハイハット4カウントが即座に空間を打ち破る。

 この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。

 実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたびに、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。

 あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。

 でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。

でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。(2月以来の演奏だ)

みっともない不協和音も晴れて排除され、STA流の無駄無き王道ともいえるパーフェクトな曲になったよね。めでたしだ。

 最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(山ピーちゃんにとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。

 この曲でもリード・ボーカルはマサが専念。最近トライ中なんだよ。苦労しました。マサはユラユラと腰振りダンスで観客を誘惑?挑発??。

 ヤスは、ここでも、相変わらず虎視眈々と大奮闘。

 血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。

 各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働。

ダンディーなハマピーは、なかなか堂に入ったプレイスタイルで男ならではの色香をタップリと漂わせて吹き込む。

真横で負けじとスズケンもハイノートヒッター。これにはミキティ、毎度のごとく戦慄を覚えるのだとか。

ツイントランペットという編成だけでも贅沢すぎるのにご両人とも全くタイプの異なるプレイヤーゆえに面白い化学反応がしょっちゅう勃発するものだからたまらないよ。

 ホーンによるバッキングは疾走感の塊のようなブラスロック代名詞をはかる。

エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みの速射砲ピッキング・ギター・ソロ。

 ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったりうるさく感じたりしないんだよね。これってやっぱり巧みなる音作りの技。

 ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了。

 フェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、アルト・サックスの音色が揺らめく中、ニシヤンの流麗なるコードとヤスによるデリケートなシンバルが奏でる残響音の余韻で幻想的なトーンを漂わせる。

ああ・・・・こういうタイプの曲を演奏するたびにコーラスとパーカッションとテナーサックスとキーボードが欲しいよう・・・・・と、しみじみ心から思うよ。

マサが間髪入れず「1・2・3!1・2・3!!」のカウントを発する。と共に第6楽章の「今こそ自由を」

去年の3月8日(日)白石区ピグスティ以来のプレイだ。

ここは1分ちょっとの超変態的リズムを誇る迷路のようなインストルメンタル。

この流れが今回のライブ全員にとっては最大の難関。

ついにやっとここまでとたどり着いてしまった。

序盤の想像を絶するアクセントはニシヤンも指摘していたけど、最大のトラップ。

テンション漲るシーンだ。

何度も訪れるヤスの見せ場だ。ツインペダルによるボンゾスタイルの爆裂的ドラミングに会場中からヤンヤの喝采が沸き起こる。

とにもかくにも、入り組んだ展開が生半可な気持ちでトライしたならば一筋縄ではいかないのだ。

コロコロと景色の変動に忙殺される、正直な話が予測不可能な曲。

究極の場面は後半に訪れるベースとトロンボーンによる珍しきユニゾンライン。

これを山ピーちゃんはものの見事にやってのけたのだ!

スタジオではどうもシックリと噛み合わなかったんだけど、相当に鍛錬を積んできたのでしょう。

バッチリとパーフェクトに乗り切ったよ。

一緒にプレイしていてもそのカッコイイ姿に戦慄が走ったものです。

ここさえ乗り切ればもうこのライブはいただいたも同然。

次々に襲い掛かってくる落とし穴を、大船にのったつもりで、突破していこう。

まだまだ続くデンジャーゾーン!

メドレーで最終楽章も1分少々の「愛は限りなく」だ(第7楽章)。

初めて聞いた人達ならば誰もが口々に「なんじゃ、こりゃあ!!」と思わず驚愕の雄叫びをあげちゃう拷問のような、それでいて癖になるアート・ロック。

地響きのごときボトムサウンドを打ち砕くようなヤスのフィルインでメインテーマに戻り、想像もつかないくらいのマーチへ一丸となって渾身のプレイ。

気を抜く暇を全く与えてくれない、ひじょうにやりがいのある曲。

最後の1音に到達して終えると、観客達は一瞬我を忘れていたのか無反応状態。一息入れてから拍手が。

どこからともなく「おいおい、なんまら難しそうだなあ・・・・」という声が聞こえてきた。そうなのです、難しいのですよ(笑)。

大役をこなしきった清々しきメンバー達の満足そうな表情が神々しい。

だってまともに演奏できるメンバーが、過去に全然いなかったものでね・・・・。

「YEAH!後半戦となりました・・・・・(不敵な笑みを浮かべつつも)アベさんの大好きな曲をやりたいんだけど今日はピアノがいない、コーラスもいない、しかも今日は日曜日、そのアベさんもいないんだけど・・・・やっちゃうよ!土曜日の曲・・・・それでは西やん、どうぞ~~!!」

(ルチュ嬢いわく先月の小樽でのアベさんは最高の喜びを滲ませてノリノリだったそうですよ。こんな話を聞くとミュージシャン冥利に尽きるね)

シカゴ初の記念すべきミリオン・ナンバーがはじまった。

SATURDAY IN THE PARK・・・・・マサが西やんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のタッチでシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロをギターで響かせる。

当然ここでの主役は、最初から最後までピアノ役のギター。

ギターだよ!本来、ピアノがメインなのに、こんな冒険をするバンドってナンマラいかしているでしょう。

スタジオリハでキーボードが休みの時にはこのような変則パターンでトライすることもたびたびありましたが、本番は4回目。しかもほとんどぶっつけ本番という暴挙に出た。

これはすこぶる斬新で快感。違和感もなく、結果的にはやって良かったねえ。

当初は鍵盤なしでは考えられないからセットリストから泣く泣く外していたんだけど、西やんたっての希望で復活したという経緯があります。

西やんもこれをギターメインで演奏することを密かに夢見ていたんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちでしょうねえ。

全身汗まみれながらも、気持ちよさそう。

麗しのアキ嬢はこのアレンジを聞いて「なるほど。こういう風にやっているんですね!」と目から鱗状態で感心しきり。

もちろん、それに呼応するように会場全体は熱烈なる声援へと反応が変わっていく。

それにしても、この曲、リズムと強弱感覚の違いが如実に現れるのですよ。奥の深い部分があります。

マサは絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

とにもかくにも西やんによるギター・ストロークのおかげで、より誰もが贅沢極まりないハッピーに浸れちゃうのだから不思議なものですよね。

ほとんどの人々がスタンディング!

腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。

会場のあちこちで嬉しそうに、両手をあげて大はしゃぎしている人たちが見えるではないか!?

数人のオーディエンス達も、ずっと横並びでタンバリンを打ち鳴らし続けているよん。

ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら皆と一体になって踊っています。

西やんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。

世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいヒット。

まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高き、ターニング・ポイントともいえるアンセム。

愛と平和を謳歌しながらも反戦を訴える部分もさりげなく含まれているんだから、さすがしたたかで思慮深い我らのシカゴだ。

マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士肩を組んでニコニコと微笑み返し。

他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

歌メロには人一倍のこだわりをもって挑んだ曲。「WOWOWOW~!!」

エンディング最後に至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。

普段はホノボノと佇んでいるヤスではありますが、やる時は綿密にバッチリと決めてくるところなんかさすがですよね。

MASAによるMC

「滅多にやらないんだけどメンバー紹介などをやっちゃおうか・・・・人数が多いからちょっと時間がかかるよ。

それじゃあ・・・・オンドラムス!」

ヤスがすっくと立ちあがる。

「心強きリズムセクションの相棒です、ヤス、よろしく!!」

拍手!!!

「オンギター!今、真剣にチューニング中だけど、彼、他のバンドではベーシストなんですよ。

STA加入時はパーカッショニストだった。マルチプレイヤーの西やん、よろしく!!」

拍手!!!

「トロンボーン・・・彼、普段は由緒あるクラシック・オーケストラに所属しているのですよ‥‥山ピー、よろしく!!!」

拍手!!!

「トランペット!彼の肩書はなんと北海道トランペット協会の会長です!」

「ええええ!!!!????」

「ハマピー、よろしく!」

拍手!!!

「もう一人のトランぺッター・・・彼は去年からSTAに何度も合流の話があったんだけどこのコロナ事情でずっと延び延びになっていた。

でも先週、とうとうご対面。

つまり1回のリハで今日が本番。俺が会うのは2回目。それでも涼しい顔して吹きまくっているんだから大物だね・・・・スズケン、よろしく!!」

観客から「2回目なんだあ!」

拍手!!!

「紅一点、STAのキャンディ・ダルファー、そして保科友里!!・・・・ミキティ、よろしく!」

拍手!!!

「STAを215年間にわたって牽引し続けています。

リーダーのマサです、よろしく!!」

拍手!!!

「スペシャルゲストをお迎えしています。皆さん、盛大なる拍手をよろしく!!・・・スバル!!」

当然拍手喝采だ!!!グラマラスなルックス、派手な髪型とインパクト絶大。

彼女がSTAで歌うのは数年ぶりだね。

彼女も今回は1回きりのスタジオリハだった。

でも昔取った杵柄。

持参したマイクに差し替えて中央フロントに立つ。堂々たるパフォーマンス。

「残すところは、あと2曲となりました!まだまだ続くよ。

毎回、色々なタイプの曲を用意しています

シカゴの強力なるライバルバンドで、ちょっとのりのいい過酷この上ない曲を・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。

ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。

それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。

このメンバー達でなければできない、メチャクチャに強烈な、ディスコでも人気だったというわずか3分足らずの曲です。ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにどよめく会場内)。うちのスバルちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います・・・・燃え上がってください(と、ここでスバルちゃんの方を指指すと大きく手を振り返す・・・・)。(笑)日本歌謡界にも多大なる影響を与えた、すこぶる燃費の悪い曲です。皆、聞いてね!・・・・・チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!」 

ヤスが、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4(マサも)1・2・3~!

アグレッシブな「黒い炎」が帰ってきた。

歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻め。

このようなやさぐれたボーカル・スタイルのスバルちゃんを聞けるのも激レア。ハードロックも歌いこなせる器用なシンガーには脱帽だ。さりげない仕草が板についてるね。

スバルがSTAに合流するきっかけの曲がこれなのさ。

だから熟考に次ぐ熟考で逞しく鍛え上げている。

オリジナルでは男性が歌っている曲でも、スバルにかかったら関係なし。異彩を放っている。

ちなみに歌詞は日本語。

日本のファンク系ブラスロックバンド「トップス」を参考にしている。

作詞は爆風スランプのサンプラザ中野くん。

マサはこれを新曲として携え「夜のヒットスタジオ」に出演した時のトップをテレビで見ていました。

サンプラザ中野君も来ていた(この頃はまだ君が付いていなかった)

男女のツインボーカルでちょっとコミック性もある、それでいてバカテク集団だった。

かの新田よろしく一郎氏が全面的にプロデュースしたんだんけど、たいした成功は納められずに解散。

男性ボーカルは爆風スランプのマネージャーにおさまり、ベースのバーベQ和佐田は爆風スタンプのメンバーに。

それ以外にもXYZにも所属していたね(ドラムはファンキー末吉)

うんちくはほどほどにしてと‥…

会場内では大きく手拍子を打っている人々の姿が方々に見えますよ。

STA勢も、積極的に観客へ向けて手拍子の要求。

マサ折り紙つきの、ニシヤンによるジャジーなWOWOWペダルソロがこれまた秀逸。(名器VOXを使用)

ニシヤンはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにプレイ。全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークも絶妙なるスパイスだ。

ジャズのエッセンスをふんだんに含んだ超絶技巧のアヴァンギャルドなギター・バッキングがドライブしていて光っている。

これがあるとないとでは雲泥の差。

マサも常に半身のポーズにてスバルとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。普段はポーカーフェイスな佇まいのヤスも、適材適所に要所要所でしのぎを削るかのように燃え上がる。

ここでも絶え間ない位に、益々の活況を繰り広げています。

マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまい、

ヤスの真横にて、煽りをかましていますよ。

スバルも頭上高く片手を突き上げて悦に入ってる。所狭しと前後左右にわたって動き回る。アクション決めまくり。

怖いものなしの女王様降臨の図。その一挙手一投足全てがものの見事、様になっている。

脳天がメラメラと炎上しているようだ。会場内の熱気は沸点に達した感あり。

けたたましきホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。

メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる超絶悶絶なる真骨頂サウンド。

後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。

ミキちゃんが必死に会得した転調箇所と、ランニングラインでガッチリと埋め尽くしたマサの捌き方も惚れ惚れするほど。

ハマピーを筆頭にホーンが競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、これには心配になってしまったよ。

突き抜け感が尋常ではない、スズケンのハイノート・ペットがやはり群を抜いてる。

スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。体力の温存が課題だね、ここでは・・・・。ハマピーがこの曲をリクエストしていたのです。

STAで遂に念願がかなったというわけだ。

だから入魂の吹き鳴らしが半端ないのも納得。良かったね!!感無量の極致。

ニシヤンも、一種独特なるSTAワールドに手ごたえを感じているはず。

それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。

なるほど・・・と世界観がガラッと変化するのです。

ここでもマサはニシヤンに、バッキングリフとソロという二重苦ともいえる過酷なる試練を求めたのですが、またもやサラッとこなしてくれました(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。実は彼ならば平然とやってくれると信じての、確信犯なんだけどね。

大喜びで受け入れてくれる、輝かしき漢だ。ソロなんてゾクゾクしちゃって、横でプレイしているメンバーさえもが聞いていて鳥肌立っちゃった。

山ピーに至っては、ここへきてもスパイスがピリリと効いていて燻し銀の光沢を放っていたのでした。

決めのエンディング目印では更なる進化を遂げたヤスが、目一杯にタメをきかせてフロアタムにてのブレイク。美味しいトコ独り占め。

マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリ絶好調。

ブラス隊含めて全員が合図の残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。

燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?

まあ、いずれにしても、一丸となっての勇壮なるハードロック直撃弾逆落としは鮮やかだなあ!

 

****長尺になってしまいそうなので、パート1はここまで。

最終ライブレポートは別枠にて。

次でおしまいだからね。

よく噛みしめて読んでくれよ!それではまたすぐに会いましょう!!****

 

 

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street prayer(chicago)

2021-03-27 19:20:48 | CHICAGO

この 「ストリート・プレイヤー」 には、ジャズ・トランペットのレジェンド、メイナード・ファーガスン を始め、
フュージョン系パーカッションの超大物、アイアート・モレイラ、また、シカゴの弟分としてマデュラというバンドでデビューするも、
パッとしなかったデヴィッド・ウォリンスキー が参加しています。
しかし彼は、後にファンク・バンドのルーファスの中心人物として大成功しました。

曲は当時大流行のディスコ調のリズムを取り入れたもので、ピーター・セテラの伸びやかなヴォーカルが聴かれます。
ただし、せっかくアイアート・モレイラを呼んだんだからと、パーカッションのパートを長くしすぎましたね。
アイアートのファンである僕でさえ、「もういいよ」 と思いましたもん。(もしかしたらシングルは短いのかも?)
しかし、この曲がベスト100にも入らないかねぇ~? 僕は大、大好きだけど。

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岡林信康  三谷ブルース  EP

2021-03-27 19:15:12 | free form space

https://youtu.be/4SaVhy9Luwo
「日本フォークの神様」
本人はこう呼ばれる事をものすごく嫌う。
岡林信康のデビュー曲!
「三谷ブルース」
あしたのジョーや巨人の星に出てくる下町の労働者の歌。
ダウンタウンブギウギバンドのデビューアルバムでもカバーしている。
ビックリしたのはアレンジが第二期ジェフベックグループ「シチュエーション」そのもの!それが違和感なくめちゃくちゃにカッコイイ!
ライブでも演奏してくれた!でも周りの観客でそこを知っている人って何人いたのかなあ…?

中学の頃、岡林信康を知った時は日本のディランとか田舎で農業をやってる、とかの知識しかなかった。
でも当時全く無名だったはっぴーえんどがバックバンドを務めていたんだってね!

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アグネッタ・フェルツクグ  ABBA

2021-03-27 18:32:21 | Live Photo

アグネッタ・フェルツクグ(Agnetha Åse Fältskog [agnˈneːta ˈfɛltskuːɡ](アグネータ・オーセ・フェルツクーグ ), 1950年4月5日 - )はスウェーデンシンガーソングライターでポップ・グループ、ABBAのメンバー。(「アグネサ」や「アグネッタ」は英語読み、「アグネータ(標準スウェーデン語)」及び「アグニェータ(ストックホルム方言)」がより現地語の発音に近い。

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billy joel the stranger(EP)

2021-03-27 18:30:24 | free form space

よく店頭ワゴンとかのカセットテープで格安販売されているから、よくよく
確認してみたら「本人の歌唱ではありません」とか書かれている!
そうだよねー…まあ、曲によっては聞いてみたくもなるけど。

東京の先輩がレコーディングの仕事でスタジオに行った時の話。
なんとカセットテープ用にビリージョエルの曲を日本人が歌うという。
曲は大ヒットしたばかりの「ストレンジャー」
ところがイントロとエンディングに流れる口笛を吹くミュージシャンがいないという。
仕方なくその先輩が駆り出されて、でも見事に吹いたそうだ。先輩は野球と口笛が上手な九州男児。
その事をちょい自慢げに鹿児島弁で教えてくれた。
そのテイクを聞いてみたいとは思うんだけどいまだに実現せず。
ちなみに先輩はシンセのマニュピレーターが本業だからその作業をしにスタジオへ向かったのだ!

ビリーはアルバム、ストレンジャーの大ヒットで世界的な成功を手に入れた。
でもシングルのストレンジャーは本国ではなく日本でめちゃ売れたんだね。
だからベスト盤やライブでは日本用にストレンジャーを特別に入れるらしい!

それにしても、そろそろビリーのニューアルバムが聴きたいよ!

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VOL,179 FRIENDS LIVE55 In SOLID(BEER PLEASE編)

2021-03-27 12:36:53 | Live Set List

****本来ならば彦プロワンの次は我がSTAの出演順なのですが、それはとりあえず後回しに。

満を持してのオオトリを見事に務め上げた盟友バンド、ビア・プリーズが登場!!昭和の香りてんこ盛り。温故知新というわけで、古の懐かしき時代に誘ってもらいましょう。さあ、みんな一緒にタイムスリップ♪****

 

6, 21:35~22:05 

会場内に流れるBGMはスティーリーダンの「バビロン・シスターズ」

この日は皆地元・札幌からのエントリーだ。

「BEER PLEASE」とは去年11月のマリンホール、そして先月の小樽公会堂・雪明りの路でもご一緒でしたね。

オールディズや&ロカビリー、ロックンロールなどがお得意。

このバンドはジャンルがジャンルだけに、どの曲も短いから濃厚なるセットリストで充実。

 大所帯のいかしたパーティー・バンドは、6人組み(男性陣は白黒のファッションで統一)。

もうSTA界隈ではお馴染みの連中ではありますね。

3年前の8月、小樽北運河「サウンドエナジー」、そしてSTA企画リブレーション一昨年の9月「スペースアートホール」、「ファイブ・ペニーぼたやま音楽祭」にも出演してたね。

実は去年の9月、小樽屋外イベント会場にビアプリのメンバー達も訪れていた。

マサはルチュ&テツに「あれ!?ビアプリは今日、出演するの!?」と聞いたら、申し込みに間に合わなかったとのこと…残念。

やはりコロナウィルスによる影響で各バンドはライブに飢えていたようでタッチの差で埋まってしまったらしいよ。

だから観客として来ていたのだ。

ルチュとマサは「朝ドラファン」としても盛り上がるのです。この間まで放送していた「エール」は古関裕而氏がモデルのドラマ。

ビアプリが以前レパートリーにしていた「モスラ」の歌も古関夕而さんの作曲なんだよ、と教えたらルチュは大喜びだったさ。

さらには女性シンガー同士ということで、去年のマリンホールではヒロリンとルチュがめっちゃ意気投合。

スバルともアクセサリーなど共通の話題があるようで新たな人脈図が更に確立されているようだ。こうしてドンドンと札幌界隈に女性層音楽シーンが拡大されていくわけだから素晴らしいことだ。

まあいずれにしても、マイペースでコンスタントに活動はしているようで良かった、良かった。

この日もマサが車から楽器や器材を卸している最中に、ビア・プリーズのメンバー達も車で続々と到着。

再会をお互いに喜びあいました。

数年前までは2人の歌姫を従えて、昭和歌謡や流行歌などを中心に演奏していたのですが、近年はルチュちゃんがソロでフロントに立っての独占パフォーマンスです。

まあ、彼女は普段から2人分くらいの活躍をしていたから全くもって違和感なし。

逆に今までもずっとシンガーは1人しかいなかったような雰囲気さえ漂わせているね。

縦横無尽に繰り広げられる様は、何度見てもさすがと思わず唸っちゃいます。

 今後もずっとルチュさんには、元気いっぱいはじけまくってもらいましょうよ!

 

ここではマスクを着用しているものはなし。

メンバー構成は・・・・先述したとおり、紅一点ルチュ嬢のボーカルを全面的に大フューチャー。

で、このバンドを立ち上げたリーダー&ベースのカート氏とはお互い夕張が同郷という縁でマサと知り合い、STA企画「モダンタイム」ライブにビアプリとして初参加。そこへ観客として来場していたルチュさんにリーダーのカート氏は一目惚れ。その場でカート氏がスカウトして一気にグレードアップをはかり紆余曲折を経て現在に至るわけなのです。

そのカートさんは最近、健康上の理由で長期離脱。

しかし、ここでルチュ繋がりで心強き助っ人が現れた!

なんと元ダーティーダンディ、現在はオールド・ジャンキー、クライ・ベイビー・ブギー、ズリーとストリッパー、催事王ヒデキとバーモンツなどなど多方面で大活躍している札幌が生んだ永遠のスーパー・ロックンローラー、テツがガッチリとボトムラインを支えてくれているのですよ!

トレードマークのリーゼントとサングラスと髭を見ると何故だかホッとして安らぎを覚えるのさ。

ルチュ&テツの鉄壁なコンビネーションもバッチリ!

1+1が2以上の素晴らしい相乗効果を生んでブイブイいわせていました。(ナチュラルボディの愛器フェンダー・ジャパン・プレシジョン・ベースを使用。ローズ指板。自ら金鋸を駆使しての改造品だから、コントロールノブ周辺以外はピックガード無し。もちろんキャロル時代の永ちゃん仕様にするのが目的さ。これがまたテツにはよく似合うんだよネエ)

そろそろカートさんもビアプリに合流予定だそうですが、とにかくテツが加わっての新生ビアプリを観るのも新鮮だから、期待でワクワクものです(実はテツも病み上がり状態なんだけど、そんなこと微塵も感じさせなかったよ。ターミネーターみたいな強靭なる肉体の持ち主だ)。

5代目ギタリスト眼鏡姿のエディ(エディとしては3代目!)は、ビアプリの中では会場に一番乗り(この愛称はリーダーのカートさんが大好きなエディ・コクランから拝借したもの。もはやそんな説明なんて不要だろうけれども・・・・)。黒のグレッチ・チェット・アトキンス・モデル6120を使用。ギターカラーにあわせたのかストラップ、チョッキ、パンツ、靴に至るまでいつも真っ黒けで統一するというスタイルが清々しいくらいに渋いねえ。

テツ&エディの2人による弦楽器アンサンブルが、珠玉のサウンドを紡ぎ出してくれます。

ラフに白シャツと黒ベストを着込んだドラマーは、ナイスガイのマサイくんで、CANOPUSスネア使用(ナチュラル仕上げ)。

いつも寡黙でちょっとシャイなマサイ君ではありますが、この日のタイトなドラミングはすこぶる好評を博していた。

また一段と腕を上げたね。

お世辞抜きにパワー倍増でグルーヴィー。アクセントで打ち鳴らすキレッキレのシンバルワークも含めて、なんまらご機嫌だったよと伝えるとまんざらでもないご様子だ(会場内でも友人の女性が同意見だった)。

決して努力は裏切らないということを身をもって実証してくれた。何年も前から地道にコツコツとスタジオで個人練習を積み重ねてきたもんね。

この間までワイルドに髪も伸びていて、ミュージシャン然としたルックスが非常に頼もしかったんだけどバッサリと切ってしまったの???寂しい・・・・。

でもメンバー中一番動きやすい風情がロッカー風の佇まいで貫禄タップリだ。

ちなみに対バンする時には必ずSTAのライブもブルーレィディスクにダビングして届けてくれるんだよ。

特に今回はマサのビデオカメラがトラブルを起こしてしまい困り果てていただけにマサイくん、本当に助かったよ。

今後もよろしくね!!

そして一昨年から加入したオールバックのキーボード&コーラス担当の真理ちゃん(カシオと1992年にイギリスで創業されたシンセサイザーNOVATIONを使用。異色のセッティングがさすがユニークだ。彼はドサンコならば誰もが知っているコマーシャルソングなどを製作しているプロの売れっ子作曲家)。

最近はマサとブルース・リー談義でめちゃくちゃに盛り上がっております。

マニアックな世界にドンドンとハマるというのも心地よいものだ。唯一サテン生地の紫シャツと黒ベストファッションでひと際目立っていましたよ。

キーボードというポジション上、このアイディアはセンス良し。これがまた方々ですこぶる好評を得ていた。憎いくらいに大絶賛。

そして更なる新メンバー!

サングラス着用のサックスはミツグくん。

ロカビリー系ならばお手のものの彼。多分、催事王秀樹&バーモンツでのテツ繋がりか!?

いずれにしてもビアプリに管楽器が加わるということは、バリエーションが豊富になって雰囲気も抜群だ。

しかも彼とテツとマリちゃんとエディは歌えるしね。まさに鬼に金棒体制が確立。

 

もう春も目前に迫っているんだけど、各自早くも涼しそうなスタイルで決めています。

ステージ全体的に見ていて出演バンド中、衣装による統一性の見栄えも異彩を放っていたさ。

で、センターフロントに陣どるル(*´ε`*)チュッチュ嬢は俄然燃え上がった。

「負けてはいられないわよ!!」

いえいえ、ルチュ十分にステージ映えしていたよ。

そんなカリスマ・ルチュちゃんによる、今回のいでたちひとくちメモコーナー。

これはいつも話題にのぼることさ。

センス抜群でポイント高いね。

先月は白の裏地と音符を全面に散りばめたワンピースを基調に靴、ベルトなどはピンクに統一。この音符の一個一個がこれまた色とりどりで見入ってしまったよ。口紅も情熱的なほどの桃色とナイスなセレクション。

ストッキング、網型手袋は黒。イヤリングとネックレスは白という配色。

マサはそれを見た時に「お!今日はこのいでたちかい?」

オフステージで伝えると、実は本人、あまりお気に入りではなくずっとしまい込んでいたらしいよ。なんというもったいないことを。

こんなに素敵な御召物を長年にわたってタンスの肥やしにしていたなんて・・・。

まあ、今回を含めて煌びやかなる衣裳群を見ていたらそれも納得なんだけど。毎回、大きな楽しみの一つ。

で、今回は黄色い花柄をあしらったデザインのカラフルなドレスが常に翻っていましたとさ。

そしてリボン、イヤリング、手袋、ベルト、ハイヒールヒール、ドレスの裏地、口紅に至るまで潔いくらいに赤で統一。

どれを着ようか、直前まで迷っているんじゃあないかい?いっそのこと曲ごとに衣装チェンジでもトライしてみてはいかがでしょうか?ちゃんと着替え係を用意してね。

その状況がすぐ目に浮かぶよ。案外とすぐにでもやりかねなかったりして(笑)

いよっ!ゴージャスな衣装持ち!!普段着でも十分に派手だと思うんだけどね・・・・(爆)

 

バンドからのメッセージが届いております。

「ビアプリーズで寒さを吹き飛ばしましょう!皆で盛り上がれば免疫力もアップ!ビアプリサウンドをお楽しみください!!」

 

さてさて、チューニングとセッティングがほぼ完了。

前置きが相当に長くなっちゃったから、そろそろ夢のようなレポートをお届けしたいと思います。

このバンドは正直な話、ライブ評の書きがいがたっぷりとあるのだ。

彦氏からのアナウンス「ビアプリ色にステージを染めてみせます!とのことです。

お待たせしました。参りましょうかあ!ビア・プリーズ!」

万雷の拍手によって迎え入れられた。

 

「さあ、踊れる曲・・・・はりきってやるかい!いきますよ~!オープニング・ナンバーは・・・・・MR,ツイスター(コニー・フランシス)」

遂に幕開けだ。

1973年に公開された「アメリカン・グラフィティ」さながらの様相。あのスクリーンの中に入り込んだような気分に浸っちゃった。古き良きアメリカを彷彿とさせるムードで・・・・・。

これを聞くのは4度目だよ。懐かしさ、テンコ盛り。毎回曲目がストイックなほどによく練られ、入れ替えているよね。感心しきり。

キュートな振る舞いが自然体のルチュ嬢を、心ゆくまでご堪能あれ。

初めて会った頃からちっとも変わっていないね・・・・いや違った!ますます若返っている!!

手足や腰の切れ味もシャープで、ホップ・ステップ・ターンも堂に入ったモノ。

ステージ狭しとばかりに、前後左右に動き回って観客を魅了するルチュ嬢。

バック陣も、一生懸命にムードを醸し出す。

このクールで軽快な図式が理想形だよね。一瞬で観客のハートをがっちりとゲット。

 

「日曜日というお忙しい中をようこそいらっしゃいました!ドンドンとやっていきますよ!!」

可愛らしい「5匹の子豚とチャールストン」をモチーフとした、な、な、なんと「ビア・プリーズのテーマ」。

これは嬉しい裏切り行為。最近この流れが定番。もちろん喜び勇んで聞かせてもらったよ。

実はこの曲「the shimmy shake」(作曲フレディ・モーガン&ノーマン・マルキン)はキーボードのマリちゃんがアレンジしたもの。

また新たなる扉をこじ開けたんだなあ。

のっけから「ヘイ!ヘイ!」と遠慮なしにコール&レスポンス。

曲中にはメンバー紹介などもサラリとスマートに織り交ぜているしね。

お得意のコケティッシュなルチュちゃんによる華やかなるステージ・パフォーマンス。

何度見ても惚れ惚れしちゃうよ。

そして美味しいヒントが随所に垣間見える。

この流れですでにバッチリと掴みはオーケーだ。

当然のごとくルチュはMCも兼任。

「どうもありがとうございます!ビア・プリーズです。よろしくお願いします。ソリッド、すごく素敵な所で嬉しい!。日曜日の午後なのに、こんな沢山の皆様に集まっていただき感激しております。皆さん、いい感じですねえ!それはともかくも今日は物凄く寒いですね!!外にはまだ雪が残っていますが、ここ数日コロコロと北海道は大変なことになっています。

盛り上がっていますか!?後ろの皆さんも盛り上がっていますか~~!?用意はいいですか?

ドンドンといきますよ!

今お届けした曲はキーボードのマリちゃんが極上のアレンジを施してくれたものです」

マリちゃんの真骨頂。

 

「懐かしいところで・・・弘田三枝子さんの曲をやります!往年のファン達ならばお馴染みですね・・・・・ヴァケイション」

テツによるカウント「1・2・3・4!!」

趣向の凝らせ方がたいしたもんだね。

オリジナルはもちろんコニー・フランシス。

1962年7月発売。ビルボード最高9位を記録。

日本人による日本語カバーも数多く、その中で1番売れたのがこのミーコ。20万枚だってさあ。

驚いたことにとうのコニー自身も日本語で歌っているバージョンがあります。

イタリア系のコニーにとっては日本語がとても歌いやすく短時間で収録を完了しちゃったのだとか。

「ヴァケイション」「バケイション」「バケーション」と色々な表記がある、とウィキペディアに書かれていたけど、そんな事はどうでもいいね。

青春プレイ・バックで胸キュンしちゃおう。演奏の勢いは衰えるどころか、ドンドンと加速してどうやら止まりそうにもありません。

客席にいるとわかりませんが、ステージ上はかなりの熱気みたい。

ツッツーのテナー・サックスが思いっきり情け容赦なく吹き荒れる。

マサイくんがじっくりと間合いを計って、慎重にリズムキープしながらバスドラ・キック。

「ワンモア・タイム!!」

エキサイティングでスリリングな勢い。汗飛び散らしての奮起で大熱演。

巧みなスティック捌きが、リズムの骨格を形成しつつも支え続けています。

ストイックなくらいに真面目なマサイくんが、リンゴ・スターの役割を忠実かつ的確に果たしています。

 

「よござんすねえ!!(笑)なんでしょうか、この明るい雰囲気は。あんまりにもあんまりだあ!!なんか飲みすぎの人も出没してようだけど(爆笑)

次はラブラブな感じの新曲です・・・・・poetry in motion(60年代前半に活躍した米国シンガーソングライターのジョニー・ティロットソンによる代表作。彼にとっては5枚目のシングル。1960年10月に全米2位を獲得している。ポール・カウフマン&マイク・アンソニー作。日本ではちょっと遅れて1964年に発売。邦題はポエトリー。本国以上に日本での活躍が目立った人)」

ここではグッと焦らし気味にミステリアス。ツッツーによる官能的なサックスの音色にのって、ルチュがムードたっぷり込めての歌いだし。

歌詞の内容は彼女の優美なるしぐさを表現。「まるで一編の詩のようだ」とメルヘンチックに歌ったもの。道理でロマンチックだもんねえ・・・・。

なるほどねえ‥‥歌手一人一人を調べあげていくと奥深き歴史を垣間見れて感慨深くなってしまう。勝手に身近に感じたりなんかして。

そしてビアプリはここでも新境地開拓。

チャレンジ精神旺盛だねえ。ブレイクタッチの妙も悩まし気に絡みついてくる。よくよく聞いてみると随所に色々な隠し味が施されていてとても勉強になる。

選曲もちゃんとオーディエンスの浴しているものを探し出してきてキッチリと落とし前をつけてくれる。

今後も埋もれてしまったような宝石のような名曲を発掘してドンドンと発表してね。

 

「ルルル~~♪・・・・・最後の歌詞にお気づきでしたか?

ラブポーションNO、9なんて必要がないくらいに綺麗なあなた~と歌っているのですよ。

そんなわけでして、次の曲はこの流れで特別にその邦楽バージョンをお届けします・・・・・・ラブ・ポーションNO,9(オリジナルはザ・クローバー)」 

芸が細かい。計算されつくした采配。

「おおおっ!!」会場のあちこちから拍手喝采!

邦題は「恋の特効薬」オリジナルは1959年7月にリリース。2分2秒。

テツが勢いよく「1・2・3~HEY!!」のカウント

こちらも数多くのカヴァーを生み出しています。

ヘヴィーメタル・ファンにとってはあの若き頃のジョン・サイクスが在籍していた伝説のタイガース・オブ・パンタンのテイクでお馴染み(1982年にPVまで制作した)。

ここでは満を持して、秘密兵器が飛び出した!

テツが怒涛のリード・ボーカルをバッチリとこなしているではないか!男気溢れる逞しき歌声でファンサーヴィスも忘れない。

まるでこの曲はテツのイメージ・ソングみたいで、バッチリとバックビートも演出。

実は去年のマリンホール・ライブ前にテツがマサに「今日はマサさんに捧げる曲があるんだよ」と不敵な笑みを浮かべていた。これがその答えだったんだ。テツ曰くこれは故ジョニー大倉も取り上げているとのこと。その再現です。

テツのキャラクターならばこのアイディアは大正解。

パワフルに魂を込めたボーカルは張りがあってどこまでも分厚く突き抜けている、と本人にも伝えた。

当然まんざらでもなかったご様子。

乾いたナチュラルトーンによるエディ渾身ここぞとばかりのギターソロは匠の技。ギンギン・モード全開だ。

オールディズ極めつけの古典スタンダード・ナンバーを、ルチュちゃんが我がもの顔でいつもは歌って見せるんだけど、ここでは彼女、ダンサーに専念するというのもある意味では一興。

ただ踊るのではなく、手足、表情の抑揚の付け方などにストーリー性が反映されていて思わずグッと引き込まれてしまいました。ストップモーションの連続シーンでも息がピッタリとフィットしているではないか。

あれってアドリブ!?そうならば驚愕だよ。

心底音楽を楽しんでいる姿は、いつ見ても本当に癒されてホノボノとしてきちゃいますね。

めったに観ることができない本格派オールディズバンドのビアプリだけに、初体験の観客は固唾を飲んで見守っています。

ひたすらアグレッシブで妖艶なルチュ嬢は、熱烈視線を投げかけてくれるファン達に呼応するかのように大健闘していて、意気揚揚のふるまい。

いつもそんなルチュちゃんからは、シアワセをまんべんなくいただいております。

それにしても多少のメンバーチェンジがあっても、全く失速したりしないのだから大したものだ。

逆にノビノビといつまでも新鮮で気持ち良さそうだ。

これは一致団結、統率力の賜物だね。強固なる意志の疎通も大切。再発見の箇所も数件あったし。

メンバー達のスケジュール都合上、ライブ活動もままならないようですが、だからこそかえってこの日のライブに対する気合の入り方が半端ではないです。通常ペースよりも倍は力入ってるんでないかい(笑)。仲の良さも伝わってくるし。

今年はSTAとも結構対バンしそうな気配だしね!

 

「ありがとうございます。暑い・・・・大丈夫かな?・・・・・ちょっとドリンクタイムをください。

お水タイムかわりばんこにやろうね(笑)

曲が短いから次から次へと飛び出しますよ。

いよいよ佳境に差し掛かってきました。

再びコニー・フランシスの王道路線で・・・・・カラーに口紅(1959年9月のシングル。全米5位を記録。伊東ゆかりなどが日本語バージョンでレコーディング)」

これまたもの凄くマニアのツボを、強烈に刺激するような曲を取り上げてきましたね。

「ヤヤヤヤ、ヤーヤ!」のオチャラけた出だしのコーラスから、もうドップリとロマンティック・ワールドにワープ。

しかも白黒テレビのあの時代にね!その光景が目に浮かぶようだ。

世界中のティーンエイジアイドル歌手達が取り上げている、実は相当な人気曲。

延々明るくはち切れんばかりのところへ、ちょっぴり甘く切ない、溜息まじりな一節が妙にセクシーでグッときちゃって聞き耳を立ててしまう。

エディのギターもブルージーでメロディアスなソロが秀逸。

あらら・・・ルチュ文字入りの団扇持参という筋金入りの追っかけ親衛隊を発見。

ファンがドンドンと増殖中。誰からも好かれるところなんかは、彼女の人徳だよね。

ルチュちゃんは白いハンカチで顔拭きしながらお色直し。そのまま、ステージの一部では写真撮影会へと発展。

 

「ありがとうございます!楽しんでいますか!?皆さん、喉乾いていませんか?・・・・こんなに汗をかくとは思わなかった・・・・ちょっとついでに、またお水を飲んでもいいかなあ・・・?(笑)今日はお客様が一緒になって歌ったり踊ったりはあまりできないんですよね・・・・さあ、ここからまたノリのいい新曲をお届けしたいと思います。ブレンダ・リー!!」

間髪入れずにマリちゃんが怪鳥音を発する!!「アチョーッ!!」

「それはブルース・リー!!(大爆笑)」美味しいところでしっかりとやってくれたねえ(笑)

ブルース・リーをリスペクトしてやまないマリちゃんならではの自己主張だ!

一挙に場が和む。このアットホームな感覚はビアプリならではのもの。

「ダイナマイト!!」

1959年に放った楽曲。ビックリしたのはこの曲をレコーディングした時のブレンダは若干13歳(!!)。

身長145センチ。天才少女歌手の出現に業界はさぞかし騒然としたことでしょうね。

その小柄な体から発せられる信じられないような、これこそダイナマイな声量に世の人々は度肝を抜かれたんだ。

1960年代においてチャートのトップ常連組だった伝説のレディシンガー。

ここでは和製ブレンダよろしくルチュがはずむようなボーカルで力を込めて休むこともなく延々と歌い紡ぐ。

サックス・ソロが咽び泣く、その中を駆け巡るように男性陣が「ドウダバダバダバ~!!」のコーラスで援護射撃。

これかなりの練習量を要したみたいだよ。

無事にエンディングを迎えることができて、ホッと安堵の表情を浮かべ互いをニンマリと見つめ合う面々。

ライブ後にロビーでくつろぎながらも「あそこがこうだ、ここがこうだった」と反省会も含めた即席討論会で語り合っていたもんなあ。

 

「残すところあと2曲だべさあ。もしかしたら3曲だべさあ(笑)なまら北海道弁まるだしだべさあ(爆笑)ツイストを踊る曲です!・・・・・・かっこいいツイスト(弘田三枝子)」

遂に飛び出した。そろそろ飛び出すと思っていたところへ、痒いところに手が届くいつものお約束パターン。

ステージ上はいつの間にかダンスホールに豹変。

ルチュ嬢、一時たりともジッとせずに、張り切りボーカルで猛烈アピール。

もちろん彼女自身が長い年月をかけて色々なものを見聞きして、実体験を重ねて吸収してきたからね。

真摯な努力の成果だ。実際、ライブを観るたびに成長の跡が顕著に表れています。

どこまでも、どこまでも果てしない魅力を振り撒いて、華やかなで夢心地にしてくれるルチュ嬢は貴重な存在。

見栄えも抜群で、なまらチャーミング。

ミツグ君のテナー・サックスソロもダメ押しとばかりに再びブローしまくり。熱きエナジーがほとばしり出る。

最前列のオーディエンス達も一定の距離を空け、銘々にリズムに合わせて身をくねらせる。

ピカピカと光るタンバリンを打ち鳴らしながら、我を忘れるほどに軽快なるダンスも織り交ぜての合流。

フィニッシュはルチュの大胆不敵なるホップステップジャンプで決め!

観客からおもわず「可愛い!」の声援が飛んできた。

ちょっと照れ気味のルチュ。

「ありがとう!久しぶりに言われたわ!!」(笑)

 

「たいへんだあ!早いもので、次にお送りする曲でなんとラストです。」「ええ~~!???・・・」「嬉しいですねえ(笑)・・・・・往時を偲びましょう・・・・・・・・・・ダイアナ(ポール・アンカ)」

2分28秒。

1957年7月2日に発表された、実はシンプルでストレートに聞こえるけれど複雑な構成で琴線をビンビンに痺れさせてくれる名曲。大ヒットを記録。

日本語バージョンも受けていたね。この曲もカバーがたくさん存在します。

思い思いにジルバやモンキーダンス、はたまたブギウギにと繰り出したいところではありますがここはグッと我慢・・・・。ルチュちゃんはダンシング・クィーンとしての面目躍如。

看板といえる咽び泣くサックスの旋律をミツグくんが一手に引き受ける。

ここぞとばかりにブローする音色に酔いしれたまえ、諸君。

ルチュ嬢のステージ度胸は天下一品。

一瞬で観客を引き込んで、虜にしてしまいます。

後で聞いたんだけどルチュちゃんは去年11月のヒロリンのステージングを見て「よし!私も!!」と俄然闘志に火が点いたんだとか。

強靭なる精神力で切磋琢磨しながらも、どん欲に吸収しようとする姿勢は美しいね。

 

当然のごとく、アンコールの嵐。

要求する手拍子が鳴りやません。

王者の貫禄。

「最高!どうもありがとうございます!(笑)あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、じゃあ、ではやります!まだまだいけます・・・・」

とここでビッグなサプライズだあ!!

お友達からもうすぐお誕生日を迎えるルチュちゃんにプレゼントの贈呈式。

会場全体での「おめでとうコール」

ひじょうに微笑ましき情景だ。「パチパチパチ!!!!」ちなみにルチュのバースディは3月23日。

後方から眺めていたんだけど、全員が心の底から祝福している

気持ちが滲み出ているのがよく伝わっていた。

これもひとえにルチュの人柄だもんね。

みんな、君のことが大好きだよ。

マリちゃん、ここでなぜか「結婚行進曲」をキーボードで弾くお茶目さ(笑)。

テツが先導して「ハッピーバースディトウユー♪」を歌うも大合唱うまく噛み合ず(爆笑)。

どいつもこいつも愛すべきキャラクターを振りまきつつもメッセージを送っているんだね。

そして追い打ちをかけるがのごとくルチュは自分の年齢を初めてステージ上から大暴露。これもある意味ではサプライズ。

アドレナリン噴出しているからこそのなせる業。

その年齢を聞いてほとんどの観客がビックリ!

「〇〇歳まで歌うわよ!!」いやいや、そんな謙虚なことを言わずにもっともっと歌い続けてくれい!!

今年はビアプリ結成10周年だそうそうです。

コロナが落ち着いたころを見計らって壮大なる記念イベントでもぶちかますのも一興かもね。

 

と、ここでマリちゃんたちがMCで本編に戻す。

「これをお送りしたいと思います。こんな曲もオーケーでしょう。皆さん、ご一緒に」

メンバー一同の指パッチンでカウントだ。

「ソー・マッチ・イン・ラブ」

邦題は「なぎさの誓い」

1963年、ザ・タイムスが全米1位を記録。2分8秒。

その後も多くのカバーが生み出されている。誰からも愛される珠玉のヒット曲。

イーグルスのティモシーBシュミット、山下達郎、アート・ガーファンクルなどが有名。

いずれにせよ実力がないと恐れ多くて取り上げられないよ。

それをビアプリはあたかもウォーミングアップ感覚でサラッとやってのけた。恐るべし!

エディがリードボーカルを担当。総勢5人によるアカペラの(マサイ君はガイドラインにハイハット刻みでカウント取り)。掟破りなナンバー。まさかまさかのビックリ箱。

鉄壁なハーモニーだ。大好きな曲。

テツにマサが後に聞いてみたら「最近、これをよく取りあげているんだよ。俺は低音を唸るだけだから楽さ」とご謙遜。

難しいでしょ、このハーモニーは!お手本のような歌唱力を突き付けられた。

エンディングではメンバー全員が示し合わせたかのような必殺決めポーズでフィニッシュ。

しんみりとした空気が漂う中で一息入れたオーディエンス。

 

と、そうは問屋が卸さない!

メドレーで用意されていた曲は、まだ無名だった頃のビートルズがトニー・シェリダンのバックをつとめたという、定番中の定番ロックンロール「マイ・ボニー」

シルバー・ビートルズ名義でね。

飛びっきりキャッチーなお約束の超必殺チューンが神々しく飛び出した。

スローでしっとりとムーディーな序盤の揺れるフィーリングから、なんといきなり歌姫ルチュ嬢が4カウントを告げる!

場面転換、世界で一番激しいトラディショナル・ナンバーへ一気呵成に突入しながら駆け巡る。

ビアプリが多大なる影響を受けている、ザ・ビートルズから、このセレクションとは相当なこだわりだ。一筋縄ではいかない粋な計らいか。

ほろ酔い加減のテツ&相変わらず元気一杯のルチュによる贅沢なツイン・リードヴォーカルバトルに発展。

強烈なカッティングと爆発的なテナーサックスにのるジェリー・リー・ルイスばりのマリちゃん鍵盤アタックは、火花散る飛びっきりエキサィティングな絡み中でも絶妙な味わい。

特にドレスアップしたルチュちゃんの、優雅なことといったらもうたまりませんなあ。

歌って踊って皆で繰り出しての盛り上がり。余力を振り絞っての大団円。歓喜の渦。

理屈抜き、盛大なるフィナーレにはもってこいのチョイスだ。

「寒い中を最後までお付き合いくださいましてありがとうございました!!」

マリちゃんがお行儀よく「起立、礼、着席」を弾く。「ポロン、ポロン、ポロ~ン!!」

懇切丁寧に深々とお辞儀をして鮮やかなビアプリ祭りはこれにて終焉。

 

ロカビリー、昭和歌謡曲、アニソン、オールディーズ、ロックンロール、ミディアムからバラードまでと趣向を凝らしまくったご機嫌なビアプリ。

観客の皆さんもビアプリとの出会いで音楽の輪がまた一つ繋がったことでしょう。

いつでもどこにいても注目の的だね。

この快感こそが、ライブ・イベントの醍醐味。

あ!なるほど、ルチュ嬢のはち切れんほどの若さのヒントがあちこちに見え隠れしているようだ!!

 

ミニ情報・・・・・・ルチュちゃんはクラシック・ギターを習っているのです。

早速、発表会に出演。近々映像をアップする予定なんだとか。

当面の目標はザ・ビートルズの弾き語り「ブラック・バード」(まだ弾けて無いそうです・・・・)。

チャレンジ精神旺盛なところなんかは見習いたいもの。

ヘフナーのベースも再開するようで多忙の日々・・・・。

ルチュちゃんが大切そうにずっと手にしていたシュアーの骸骨マイクは去年の夏、惜しまれつつも他界したベーシスト、テラちゃんの形見なんだそうです(ヒロリンのバンドのベーシストでもあった)。

 

***ライブ・レポートPART6はここまで!さあ、御次のバンドが到来だよ!それはスペシャル・プロジェクトだあ!!***

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VOCAL(chicago)

2021-03-26 17:20:39 | CHICAGO

ボーカルヴォーカル英語: Vocal)は、楽曲によって演ずる役割、またはその役割を演ずる人(ボーカリスト、VOX、声楽家)を指す音楽用語である。主にクラシック音楽で用いられる「声楽」としばしば混同される。

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eye of the storm brazen abbots CD

2021-03-26 17:12:26 | free form space

ベテランのハードロックシンガー、ジョーリンターナー。
数多くのプロジェクトやバンドに在籍していましたが、こんなアルバムにも参加しています。
「ブレイズン・アボット」
北欧の様式美正統派ヘビーメタルプロジェクト。
あちこちでパープルやレインボーっぽいフレーズが顔を出すので思わずにやけてしてしまった。
曲のタイプによってジョーを含めた3人のボーカルが熱唱を繰り広げる。
さすがジョー、このタイプはお手のもの。
素晴らしい仕事をしています。
何とあのイングヴェイのとこにいたヨランエドマンもジョーに負けないくらいに頑張っている。
他にもキャンドルマス、ヨーロッパのメンバー達も参加。
このバンド、ジョーがボーカルで数枚アルバムを発表していますよ。

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crater(chicago)

2021-03-26 16:50:54 | CHICAGO

クレーター (crater) とは、天体衝突などによって作られる地形である。典型的には、円形盆地とそれを取り囲む円環状の山脈であるリムからなるが、実際にはさまざまな形態がある。主に隕石彗星小惑星微惑星などの衝突でできるが、核爆発や大量の火薬などの爆発でも同様の地形ができる。

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JOE LYNN TURNER

2021-03-26 16:48:13 | free form space

お気に入りのロックシンガー、  ジョーリンターナー!
ほとんどの人がそうだと思うけど、レインボー加入でこの人を知った。
ファンダンゴから、なんていう人はよほどの通でしょう。
様式美から脱却してアメリカのマーケットを狙ったマエストロのリッチーは若き無名の実力派ジョーを迎え入れるわけだ。
ルックスも最高だしね。
彼の加入で俄然女性ファンが増えたもんなあ。
首切り魔なんて言われてたリッチーが武道館ライブ中、ジョーに向かって首切りポーズ(?)をしたらジョーが懇願するように切なく歌うシーンがあったんだけど観客の野郎共は「首だあ!」と笑って喚き散らす!
女性ファン達は「やめて!可哀想!」と泣きわめく。変な雰囲気だった。あれは何だったんだあ…?
まあ、それはともかくもラスバラードのカバーや、もろにフォリナー、ジャーニー風の「ストーンコールド」のヒットである程度の達成感を味わったリッチーはレインボーを解散してパープル再結成!
予想通りぐちゃぐちゃの中でジョーと再び合流!
レインボー、パープルで歌ったのはジョーだけでしょ。
それだけリッチーからの信頼が厚かった証。
強気のジョーとか言われてたけどレインボー再結成には加われなかった。
まあ、ジョーは膨大なプロジェクトやバンドで歌っているもんなあ。
ヘビーなナンバーからソフト路線、ソウルフルからポップ系、ロックンロールまで器用に違和感なく歌いこなせる人だからそりゃあ引っ張りだこ。

ジョーのルールをおさめた「カバーアルバム」シリーズでの「ヴィークル  」を聞いて改めて惚れ直した次第。
数年前に心臓病で倒れたけど、あまり無理せずにまだまだ元気に頑張ってほしいものだ!

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