昨日出かけた山でまた例のおじさんに出会った。
向こうも覚えていてくれたのか 今日は話が特に弾む。 皆は彼をボランティアというけれど 私はそうではないと思っている。 彼の意識には みんなのためにといった思いはなく 病気を克服するために 自分に仕事を課しているといった思いしかないようだった。
私もあんまりボランティアと言う言葉を聞くとなんだかくすぐったくて気持ち悪いけれど 彼はとてもそういわれることを 嫌がっている。
もう大分肝臓再生しているんだけれど どうしても私の肝臓は居心地がいいらしくて 脂肪が滞在遊ばすんだよ。 だから自分の体を出来るだけいじめるようにしている。
行きは登山道を掃除して帰りは 奥社から水を2リッター汲んで おばあさん(奥さん)のお茶と 自分のコーヒーを入れる分を担いで変えるんだよ。
ボランティアでないから 彼の仕事は尊くないとは思わないよ。 前にも言ったけれど人のいないところで 自分の決めたことをこつこつとやり遂げるのは並大抵の精神力ではないもの。 すごい人だと思う。
でも驚いたのはこれだけではなかった。 病気を治したいだけに一心に山登りをしていらっしゃると思ったら 彼はとても生活を楽しんでいらっしゃる。
「私は予科練にあこがれてねぇ・・・」とおっしゃるぐらいだから 若くても70代だと思うのだけれど ハングライダーの滑走路に乗って走っている。
あらあら やんちゃ坊主みたいに・・・危ないよ
なんて思っていたら 彼はハングライダーもやっているんだって。 空を飛ぶのが好きで・・と目をきらきら輝かせて話すおじさんは 少年のようだった。
一番の仕事は 自分の体を元気に保つこと
二番目は 自分の生活を楽しむこと
いいな あんな年寄になりたい。 ま 意思の力弱すぎて駄目だけれどね
思いがけず仲良しになったおじさんと また再会を約束して別れました。