娘が去年から シャワークライミングにはまっている。
今年も友達と行く予定をしていたけれど お休みの予定が合わず 私にお呼びがかかった。 テレビで見ていて なかなか面白そうと感じたのは確か。 でも この年でそんなことできるとは思えない。
シャワークライミングと言えば 簡単に言うと 登山の岩登りに 水がおまけに付いた物。 そうはいっても 実感としてはわかりにくいかもしれないけれど 所々川の中を渡ると言う程度のものでは無い。 滝を水に打たれながら登っていくことももちろんある。
おまけに娘は 去年長良川でやったけれど もっとハードなのが良いと 滋賀県永源寺近くに場所を移した スーパーシャワークライミングを予約してきた。
スーパー? スーパーってどんなの? どう考えても過酷なイメージしか浮かんでこない。
悪いことに いわゆる沢登りとは少し違うので 簡単にここはパスと言って避けることはできない。 少しでも緩やかなルートを探してすすむしかなさそう。
えい なるようになるさ
かくして 国道421号をひた走り 予定時間90分も前に到着してしまった。 やる気満々・・・と言うわけでは無かったんだけれどね。
装備は ウェットスーツに 腕を隠すように特殊な上着 更に救命胴着(はは ふるっ!ライフジャケットっておっしゃい!) そしてハーネス これはロープで確保してもらうときの為のDかんの様なものを繋ぐいわゆる 命綱・・・決して馬になったわけではありません。
装備を付けた時点で 大変なことになったぞ と不安とどうにでもなれ ここまでしっかり装備したら よほどの事故も 何とかしのげるだろうという開き直りの中で揺れ動いている。
それに暑い きつい着ぐるみを着ているみたい。 ころころの相撲さんみたいになっている。
見回せば みんな若者 間違って迷い込んだおばさん一人 迷惑かけないと良いのだけれど・・・インストラクターのお兄さんは 心の中ではえーっと思っていらしただろうけど 満面の笑みで迎えてくれたので ま頑張るしかないな
と言うわけで 余裕の表情と言うわけでは無いのだけれど GO!
ひざに爆弾を抱えながらだったので 少し心配だったけれど 歩くには支障なし。 むしろ 山歩きと比べると水の中につかってしまうと 足への負担は殆ど感じない。
仙香谷入り口から 少しずつ水の中に入っていく。 もう後には引けないよ。 履いている靴はなかなかの優れもので 苔むした岩でも殆ど滑らない。 登山靴で歩いているときの記憶で つい避けてしまう岩も 踏みしめてみると大丈夫。
自然の滑り台も楽しむ。 大岩に腰をかけて 頭から飛び込んでみたり 背中から落ちてみたり 若者は 自然と一体となって楽しんでいる。
時々流れが強かったり 思ったところに岩が無くて 深みにはまってあわてていると どこからか 神様の手が伸びて ひょいと 背中に手をかけてつり上げてくれる。
しばらくは それが誰だか解らなかったけれど インストラクターでは無いことは解っていたので 心で感謝しながらすすむ。 いくつかの自然プールがあって その上は滝
飛び込んでみよう の提案に びびる えっ? 聞いてはいたけれど 滝に飛び込むのですか? みんな実に楽しそうにとっびこんでいる。 娘もどぶん
飛ばないで すすむこともできたけれど 参加した以上は できる範囲で楽しむのがみんなへの礼儀 とばかりに挑戦
低めの所から滝の前にどぶん 鼻に水が入って いてっ ぶくぶく 浮くまでの時間が嫌に長く感じたよ それでも良くしたもので 滝の流れの力で ちゃんと岩まで流されてくる。
極めつけは 滝の一番上から飛び込む大技 さすがにこれは全部は参加しなかった。
だって高いんだから。。。10メートルぐらいあるかしら?
残念ながら 飛び込んだ瞬間を撮影したはずなのに 保存を忘れたのか 映っていない。 携帯での撮影はなかなか面倒。 (ρ゜∩゜) グスン
大技は挑戦できなかったけれど 登山では キレットと言われるような切り立った岩も 殆どが手と足だけで登って行けたのが嬉しかった。 靴のお陰もあるし 命綱のお陰もあるし 重装備で 安心感もあったし どこからか現れる神の手もあったし・・・
そうそう 滝登りは私は 比較的リスクの少ないコースを選んだけれど 殆どの人は 滝の真ん中を手で登っていくコースを取った。
これは凄いよ だって 滝に逆らって登るんだから 当然足の置き場所は見えない。 手探りしかなく 見つかっても 前を向けば 滝の水が 息もできないくらい覆い被さり それに抵抗して登るのは どう考えても 人間業じゃない。
それでも果敢に挑戦している若者達に拍手。
とにかくこのおばさんでもそれなりに挑戦できた楽しいパワーシャワークライミングは みんなのお陰で成り立っていた事を実感できた。
この日の天気は時々雨 思ったよりす量が増してきて これ以上すすむのは危険というわけで 最後の30メートルの大滝への挑戦は 止めて帰る事に
なんだと言うよりは ほっ
だって30メートるだよ これは目も眩むような大滝でしょ 飛び込めるわけ無いじゃん
普通は帰りは 登りより時間かからないのでけれど これは違った。
水量も増していたし 滑り台の要領で岩を滑り落ちるのだけれど流れに任せると 滝壺に吸い込まれる可能性もあったりして とても神経を使う。 インストラクターが体をはって危ない方に流されないように確保してくれたお陰で 無事に降りられたけれど かなりひやひや
岩場を過ぎて降りきってからも難題は残っていた。
丁度水量を増した川が 放水を始めたこともあって 水かさを増していたので 川を簡単にはわたれない。 ロープを張ってもらってわたっても足もとから 流されそうで 思うようにいかない。 緩い流れは 上流から下流への決まりに従って渡ったけれど 山道に戻ったときにやっと 無事に行ってこれたんだな とうれしさこみ上げる。
今日の勲章は ひじの青あざ いっぱい 指に切り傷少々 肩の筋肉痛 ヒルに献血少々
また行きたいな うふっ 懲りない奴です。
そうそう いつも助けてくれていた神の手は 姫路から来た美形の若者と判明。 一度もお礼言えずに来てしまったけれど 帰りも車が離れてしまうと 待っていてくれたりと 何も言わないけれどさりげなく 心遣いをしてくれた素敵な若者でした。 こんな子がいたことがとても嬉しい。
帰るときに ガラス越しに思いっきり手を振ってくてたことが唯一のコミュニケーションでしたけれど。