Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

日光キスゲに染まる山 霧ヶ峰から車山へ

2007-07-27 22:34:00 | 山歩き

車山 初心者でも登れる100名山だそうな

去年 家族で霧ヶ峰から車山 池の平まで行ったときには 季節も早かったので 拍子抜けするくらい 何も無く 俄ハイキング族である家族はとてもがっかりしてしまった。

でも私は密かに狙っていた。 ここだったら ひどく苦労しなくても 登れる山 登ってみたい山いっぱいあるじゃないの。

7月27日 霧ヶ峰へ行く機会ができた。夏休みに入っているので 駐車場は大混雑だけれど 名鉄バスハイクなので 楽ちん縦走ができる。 今回は霧ヶ峰の駐車場から左手の山に(と言うより高原)に入って 車山肩まで そこから車山を目指して登っていく。 帰りは疲れたらリフトで帰っても良いよ と言うコース。 勿論私歩きますわよ。 はい

駐車場でトイレをすまして準備。 小さなトイレだから当然 直ぐに満員。 障害者用トイレには{障害者でないひとは使ってはいけません。」と書いてあった。 私 膝が悪いので トイレは洋式を使っている。 無いときは障害者用を利用している。 何処でも 最近は例えば赤ちゃんの授乳に おむつ換えに・・・等多目的トイレとなっていて そんなこと書いてあるところは無かった。 言ってみても 仕方ないかぁ

Kirigamineiriguti

車山肩までの道は 殆ど高度を感じないゆったりした道。それでも 観光客と登山客とが入り交じった道は いろんな人がごちゃ混ぜになっていて「もう疲れたから帰る。 花も見たから良い。」と だだをこねる 御亭主に 「男のくせに だらしがない。」とぷりぷり怒っている奥様 それを聞きながらなんだか可笑しい。 チビちゃん達は 歌を歌いながら 汗をかきながら登っていく。

道端は花はいっぱい。 目立つのは ヨツバヒヨドリ。赤いのも白いのもある。 大きい。

高原の番人のようなシシウドがすっくと立って青い空を見上げている。

Ibukitoranoo                                                   

Hanatidakesasi

Kirigaminehana Tukimisou

Sisiudo

まだ キスゲはあまり見えない。 ぽつん ぽつん ちょっとがっかり

でも花には事欠かない。 両側にびっしり ヨツバヒヨドリと フウロが咲いていて 時々変わった花が姿を見せてくれる。退屈しない。

やがて ぽつんぽつんだったキスゲが 気づくと いっぱい咲いているのに気づく。 スカイライン越しの向こうの高原 見上げると車山肩までの左側の山には青空を背景に オレンジのキスゲが。。。凄い。綺麗な碧の高原にやまなみが広がっている景色を見ながら歩いていると 車山へ行く道もオレンジ色に染まっている。

こんなに沢山のニッコウキスゲははじめて見たよ。

Kisugegunraku

Tonbo Kisuge

 

青い空に トンボの大群は綺麗。 そう言えば去年 蓼科山では トンボの大群を踏みつぶしそうになった。 ここのトンボは警戒心が無いのだろうか? 帽子にも背中にも止まる。

車山肩には いくつかの山小屋ふうお店が並んでいて 人で溢れている。 ここから八島湿原へ行けるからだろうか? 沢山の人が 左手の丘を登っていった。黄色い中に 人の姿が点々

Hotarubukuro Karamatusou

Kawaranadesiko

Kourinka

カラマツソウ好き。 本当に唐松の葉っぱのように細かい花びらが柔らかそうで 派手な花では無いのだけれど好き。

ガーベラがしおれたようなオレンジの花。 キンコウカって言うんだって。 何でも絶滅危惧種らしい。 草むらにこそっと咲いていた。 何かの花の終わりかけと思ったぐらいだから 花の大きさはさほど小さくないのに 目立たない。

Kurumahana2 Kurumayamahana何の花?

初めセンニチコウのような種類の花だと思ったのだけれど ひょっとしたら ウツボグサの最後の姿かもしれない。

エノコログサを のばしたような 花もよく分からない。

Nantenhagi Nogiran

Oobagibousi

途中 前後して歩くようになった おじさんと一緒に花の名前のあてっこをしながら歩いていく。 おじさんもかなり花が好きらしい。

車山肩から 大きなジグザグを描いて車山に登っていく。 せっかちなので どちらかというと直登が好きなのだけれど 今日は絶景と花がてんこ盛り ゆっくりゆっくり歩いていて丁度良い。

キスゲの丘の借景に八ヶ岳が現れる。 時々見えてはいたけれど キスゲとのセットはなかなか良い。振り返れば 霧ヶ峰が見える。 緑の重なる山々というよりは丘が美しい。

Yatugatake2 Kirigamine

車山は気象レーダーがある山なので ランドマークのようにまるいドームを見上げて歩く。そのドームも 同じ高さになって ごつごつした岩がいっぱいある頂上広場に出た。

霧ヶ峰方面 を背にしていたけれど 今度は 八ヶ岳 そして蓼科山と池の平方面を見る。 蓼科山 どうしてあんなに綺麗な形しているんだろう? 登るとまったく違う様子をしているのに・・・

岩登りと変わらない急斜面だった そして岩をごろごろぶちまけたようだった 不思議な山の様子を思い出す。

Tatesinayama 景色を楽しみたくて 暫く ここで休憩をすることにする。一人で歩くときは あまり座って休憩しないのだけれど・・・

お稲荷さんを食べていると ブンブン虫の羽音。 蜂の様な姿をしている。さされはしなかったけれど 鬱陶しいので やっぱり切り上げて移動。

山頂にある花は 今までの花と少し違う。 岩場だったり 砂地だったりするからだろうか?岩の間に 可愛らしい花が張りついている。 ここへ来るまでにマツムシソウを見たけれど ローピングした中にあってうまく写真が撮れない。 咲き始めの花もあったけれど なんだかなぁ   そんなこと思っていたら ありました。 今が見頃のマツムシソウ。

Nantenhagi2Jyakousou_1

Iwakinbai Usuyukisou 

Matumusisou  そう言えば頂上に近づくにつれて目立ってきたウスユキソウ。

去年北八ヶ岳で この花をハハコグサだと教えられたけれど やっぱりウスユキソウらしい。 中央アルプスで見たコマウスユキソウは もっと地面に張りついていたし もっと毛むくじゃらだったけれどね。

Kurumayamasancyou さて 降りることにします。 お社からごつごつの坂道を降りていくと直ぐに リフトの乗り場。 リフトでかえることもできるけれど キスゲや花は 登山道にもいっぱいあると聞かされて こりゃあるくしかないでしょ

池の平 蓼科山を眺めながら下りていきます。

なかなか綺麗です。 私は 車山肩から登ってきたので 全然きつくなかったのですが リフト乗り場から来ると 少しきついかもしれません。 ほんの少しですけれど

登山道が 緩く蛇行しているのが見えます。

Kudaritozadou

少しだけ急な下りを過ぎると やはりなだらかな道です。

キスゲがいっぱいと聞いたのですが それよりも 野の花が咲いているように思いました。左手奥の方は キスゲで黄色いけれど。。。 あまり沢山見たので 他の花に目移りしたのかしら?

Azami_3

               Ayame_1

Kurumahana3 Ruritoranoo

Simotuke_2 

Turiganeninjin

ツリガネニンジンが可愛い。 友達のオモニはこれを食べるのだそうな。とても体に良いので韓国の人は わざわざ取りに行くような事を言っていた。

どんな味がするのかな?

夏の伊吹山を真っ赤に染めるシモツケは ここにもあった。山を染める数にはとても足りないけれど 赤い色は遠くからでも目立って つい近づいてしまう。

紅白のアザミを見て アヤメを見て ん?アヤメ? こんな時期に こんな所で・・・ そう言えば 前も八方尾根とかで見て不思議に思ったんだった。

山のアヤメかしら?

そんなことを考えながら ゆるゆると降りていくと リフト乗り場にぐんと近づく。

Rifutoeki

小さな湿原があり お店がある。

あ~~あ 終わっちゃった。 夏の青空の下 キスゲを見ながら 花を見ながらゆっくりゆっくりの 山登りというよりは ハイキング。 散策?

こんな山も 良いな。 

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ピアノの森

2007-07-27 00:49:00 | 映画

久しぶりに映画を見てきた。

このところ 心がささくれ立っている。 いつもイライラしてかなり悪い子でいる。 自分が悪い子でいると ますます 気分が悪くなって 悪さに磨きがかかる。

ピアノの森 不思議なタイトルに 惹かれて見た映画は 優しいアニメだった。

Index_02ピアノの森の画像は ホームページからもらってきました。いけないのだろうか?)

http://www.piano-movie.jp/

簡単に言ってしまえば ピアノの大好きな少年二人の友情物語。

森のピアノはかつて名ピアニストと絶賛されその後交通事故でピアノが弾けなくなった阿字野が森に捨てた物。特別仕立てなので ふつうのタッチでは音が出ない。

このピアノを 貧しいけれど 自由でたくましい市ノ瀬海は 幼いときからおもちゃにして遊んでいた。 このピアノが弾けるのは海だけ。海には一度メロディを聴いたら即座に音に表せる才能がある。

そんな所に転校生が越してきた。雨宮修平

彼は幼いときから英才教育を受けてきて 当然のようにピアニストになる階段を上っている。全国区的にも名前の知られた学生らしく コンクールではみんなが注目をしているし 脅威に感じている。

海はピアノが大好き。好きで好きで仕方なく 修平が 練習しているモーツアルトのK310に感動 「一緒に勉強しようよ」と言われても「お金無いし もう覚えたからいい」と帰るが興奮は収まらない。

学校の音楽室に戻って阿字野のピアノを聞かせてもらい 開眼。 しかし音感の優れた海にも ショパンの子犬のワルツがどうしても弾けなかった。 トリルがうまくいかないと言うことなのだと思うけれど・・・・

今まで自由にピアノを弾いていた海はついに阿字野に懇願する。

「俺にピアノを教えてくれ」

音のでなかった森のピアノを海が弾いたときから 修平の心に宿っていた複雑な思いはふくらんでいく。 いつもトップでいるのが当たり前だったけれど その地位を得るために 沢山の事を犠牲にしてがんばってきた修平だった。葛藤が始まる。

阿字野との取引でコンクールに出ることになった海にしても葛藤が始まる。音符が読めない海は 阿字野の昔のテープを聴いて練習をする。 これが海の奔放な海らしい音楽性を奪うことになる。 自分らしさは何か? 最後まで苦しみながら コンクールの日を迎える。そこで出会った貴子(便所姫)を叱ったり慰めたりしている海。それは自分にも当てはまることなのだけれど 自分の作り出したモーツアルトの亡霊はなかなか手強い。

海の心に響くピアノを認め嫉妬し 乗り越えるためにひたすら練習した修平 平常心を取り戻した貴子 それぞれに持てる力を出しきしって満足できる演奏ができた。

海は 一番コンクールそのもにこだわりを持っていなかった筈なのに 自分が取り戻せない。 大失敗。それなりにうまいけれど 感動は無い。

突然 ピアノを弾くことをやめた海は 靴を脱ぎ捨て 椅子を押しだし 立ち上がる。 いつもの森のピアノに向かっている。 コンクール入賞が目的ではなく 自分のピアノを弾くことを見つけた。 小さな頃から森で遊んだピアノの音色だった。 初めて出会ったときの修平の心に響いたように観客の心にも響いた。 大歓声

しかし 入賞はしなかった。

ピアノに向かう姿勢がお気に召さなかったらしい。 あまりに破天荒なスタイルは この世界ではまだ許されないらしい。

修平も貴子も 評価を得て やがてピアニストになる道をまた一歩踏み出す。

二人には もうねたみとか絶望は無く お互いを認めた上で より高いところを目指すことができるようになっている。 「阿字野先生 僕のピアノに欠けているものは 何でしょうか?」 「君は自分のピアノが好きになれば良い。」

海は結局阿字野に育てられ世界に羽ばたこうと新しい道を歩くことになる。物語はそこで終わるけれど 近い将来 世界に雨宮修平と市ノ瀬海 二人のとても個性の違ったピアニストが世界の人々を魅了しているだろうと想像できる 嬉しい予感。

この年になっても自分らしさを大事にすることの意味がよく分からなく 人を妬んだりうらやましがったりしてしまう私。 まず人を認めること 尊敬すること それが無くて自分らしさはきっと生まれてこないんだ。

なんだか 気持ちよく 残りの人生に夢を見てしまった映画だった。

コメント (2)
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