世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

自転車男

2008年10月25日 | 人生
彼は、この14年間、働きもせず、同じ場所にセッセと毎日自転車で通ってくる。

牛乳ビンの底のようなレンズのメガネをかけ、デイバッグをしょった、あの定番スタイルで。



そこが彼の唯一の居場所なのかもしれない。

だが、彼は人の言葉に傷つき、時に落ち込む。

彼のそういった行動を快く思わない奴らが少なからず居るからだ。

ナイーブさを持ち合わせている。

気兼ねもあるらしい。




あるとき、ボクは彼に頼み事をした。

「僕にはできません」

即座に、彼は拒絶反応を示した。

「そう、やったことあるの?」

「いえ、ありません」

「ジャア、やってみなきゃ出来るかどうか分からないじゃない。

とりあえずやってみたら? 結構出来るかもよ。そしたら好きになるかもしれないし」



数ヵ月後、

「こないだの話し、やってみようと思うのですが」


彼は変わった。


Having concern

Paying attention

”Now and here" is important