「戦争を知らない安倍政権閣僚たち」とグループ「未来のための公共」
櫻井智志
【未来のための公共】が「共謀罪」法案に反対する集会を国会周辺で開き、参加者らがラップ調のかけ声に合わせて廃案を訴えた。
【未来のための公共】は、沖縄SEALDs以外の解散したSEALDs(【自由と民主主義のための学生緊急行動】)の元のメンバーが結成した。
この【未来のための公共】は、「安倍政権に反対する金曜国会前抗議」を毎週開いて恒例の開かれた抗議の場にしていくという。
青年たち自らが「准徴兵制体制」阻止へ再び起ち上がった。
安倍自公政権閣僚は、戦後生まれだろう。
戦没学生の手記『きけわだつみのこえ』の題名ではなく、心を知っているのか。
《資料1》 きたやまおさむ作詞「戦争を知らない子どもたち’83」抜粋
窓を開ければ
表通りにクラスメイトが 走ってゆく
私はため息をついて教科書に目を落とす
日本の満州への侵略で
始まった十五年の戦争は
日中戦争によって中国全土に拡大して行った
これは本当の話
本当にあったの
答えて欲しい 教えて欲しい
厳しい憲兵政治によって農民の土地を取り上げて
朝鮮独立のための集会やデモが始まった
私たちは被害者の子どもで加害者の子どもなんだね
私たちも殺されたけど私たちも殺したのですね
窓を開ければ
表通りにあの日と同じ 空が続く
私は軽くうなずいて教科書に目を落とす
《資料2》 小生のミクシィ日記から(2012年03月20日)
戦時中に軍国少年だったと、芝田進午氏は後悔した。それが原点となり、戦後思想の最大の哲学・社会科学者が生まれた。そんな芝田先生も、この詩は絶対に読んでいると断言できる。
戦没学生達の手記『きけわだつみのこえ』の中に、有名な詩がある。
私は大学一年の時に、経済学者守屋典郎氏が執筆した『日本資本主義発達史』のなかに引用されているその詩に衝 撃を受けた。
そして学内で国文学ゼミ教授研究室の学生達が運営する映画研究会が学内で上映した今井正監督の映画『きけわだつみのこえ』のラストシーン で朗読されていた同じ詩に身震いするほどの感銘を受けた.
いまの若者たちがどう受け止めるかわからないが、歴史を継承するということは、過去の若者達が考え悩み苦闘した足跡を見つめると
いうことも、重要な一端を担うと思う。
雪の夜 田邊利宏
人はのぞみを喪っても生きつづけてゆくのだ。
見えない地図のどこかに
あるいはまた遠い歳月のかなたに
ほの紅い蕾を夢想して
凍てつく風の中に手をさしのべている。
手は泥にまみれ 頭脳はただ忘却の火をつづけてゆくとも
身内を流れるほのかな血のぬくみをたのみ
冬の草のように生きているのだ。
遠い残雪のような希みよ、光ってあれ。
たとえそれが何の光であろうとも
虚無の人をみちびく力とはなるであろう。
同じ地点に異なる星を仰ぐ者の 寂寥〔せきりょう〕と
そして精神の自由のみ
俺が人間であったことを思い出させてくれるのだ。
写真:東京新聞転載
櫻井智志
【未来のための公共】が「共謀罪」法案に反対する集会を国会周辺で開き、参加者らがラップ調のかけ声に合わせて廃案を訴えた。
【未来のための公共】は、沖縄SEALDs以外の解散したSEALDs(【自由と民主主義のための学生緊急行動】)の元のメンバーが結成した。
この【未来のための公共】は、「安倍政権に反対する金曜国会前抗議」を毎週開いて恒例の開かれた抗議の場にしていくという。
青年たち自らが「准徴兵制体制」阻止へ再び起ち上がった。
安倍自公政権閣僚は、戦後生まれだろう。
戦没学生の手記『きけわだつみのこえ』の題名ではなく、心を知っているのか。
《資料1》 きたやまおさむ作詞「戦争を知らない子どもたち’83」抜粋
窓を開ければ
表通りにクラスメイトが 走ってゆく
私はため息をついて教科書に目を落とす
日本の満州への侵略で
始まった十五年の戦争は
日中戦争によって中国全土に拡大して行った
これは本当の話
本当にあったの
答えて欲しい 教えて欲しい
厳しい憲兵政治によって農民の土地を取り上げて
朝鮮独立のための集会やデモが始まった
私たちは被害者の子どもで加害者の子どもなんだね
私たちも殺されたけど私たちも殺したのですね
窓を開ければ
表通りにあの日と同じ 空が続く
私は軽くうなずいて教科書に目を落とす
《資料2》 小生のミクシィ日記から(2012年03月20日)
戦時中に軍国少年だったと、芝田進午氏は後悔した。それが原点となり、戦後思想の最大の哲学・社会科学者が生まれた。そんな芝田先生も、この詩は絶対に読んでいると断言できる。
戦没学生達の手記『きけわだつみのこえ』の中に、有名な詩がある。
私は大学一年の時に、経済学者守屋典郎氏が執筆した『日本資本主義発達史』のなかに引用されているその詩に衝 撃を受けた。
そして学内で国文学ゼミ教授研究室の学生達が運営する映画研究会が学内で上映した今井正監督の映画『きけわだつみのこえ』のラストシーン で朗読されていた同じ詩に身震いするほどの感銘を受けた.
いまの若者たちがどう受け止めるかわからないが、歴史を継承するということは、過去の若者達が考え悩み苦闘した足跡を見つめると
いうことも、重要な一端を担うと思う。
雪の夜 田邊利宏
人はのぞみを喪っても生きつづけてゆくのだ。
見えない地図のどこかに
あるいはまた遠い歳月のかなたに
ほの紅い蕾を夢想して
凍てつく風の中に手をさしのべている。
手は泥にまみれ 頭脳はただ忘却の火をつづけてゆくとも
身内を流れるほのかな血のぬくみをたのみ
冬の草のように生きているのだ。
遠い残雪のような希みよ、光ってあれ。
たとえそれが何の光であろうとも
虚無の人をみちびく力とはなるであろう。
同じ地点に異なる星を仰ぐ者の 寂寥〔せきりょう〕と
そして精神の自由のみ
俺が人間であったことを思い出させてくれるのだ。
写真:東京新聞転載