【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【見えざる世界を見えるようにする努力~JNN報道特集2018.5.26~】

2018-05-26 20:08:30 | 政治・文化・社会評論
          櫻井 智志


Ⅰ 大学と社会
アメリカン・フットボールの試合における日大の監督やコーチの会見と司会の広報部男性の応対は、より混乱をもたらした。日大「加害」学生の記者会見は、日大指導者と異なり、勇気に満ちたものだ。東京新聞は、学園闘争の記事を大きく掲載した。
 1960年代後半日大古田会頭の不正汚職の混乱渦に。日大の学生運動は当初は、党派を超えて学生だけでなく教職員も応援した。そのうねりを抑えたのが体育会の学生たちだった.。一時期,日大は落ち着いていたが変化があった。常務理事に体育会系がつき、最初は問題がなかった。その後、低迷が始まる。日本と異なり、社会全体を揺るがせた半世紀前のパリ五月革命は、今も課題を担っている。


Ⅱ 朝鮮民主義人民共和国
私には北朝鮮が近現代の抑圧で闘う歴史と、「専制独裁主義」と批判される状況と乖離していた。だが韓国の文大統領と北の金委員長は、本物の友愛を見失わない外交だった。北朝鮮は周囲を超核大国に囲まれ、非核化を強く要望した。しかし核保有国はどこも無視。北朝鮮は、自国が核開発することで、パワーポリテクスに対応する。今回北が容易に核の段階的非核化に応じたのはそれだけの背景がある。「すべての民族の生きる権利」の保証を。米国は、トランプ大統領が米朝会談に賛成したが、もっと強硬な軍拡派が中枢に増えてきた。


Ⅲ 全ての体制を破壊し「新体制」作りをめざす
「総理も代議士も辞める」の文章学。これは安倍総理の無実の主張ではなかった。この言明は官僚に、総理が辞めないような完璧な対応業務を行え、という指令なのだ。そのこととは別件だが、古賀茂明・望月衣塑子両氏の共著『THE 独裁者』は「安倍政権は海洋軍事国家を目指している」と指摘している。全ての体制を破壊し「新体制」作りをめざす過程が安倍政権のやりかただ。あまりの酷さに政治に無関心、虚無的になっていくことこそ安倍「軍事国家づくり」の願ってもないチヤンスとして設定されている。安倍政権の酷さこそ「戦後精神の破壊と新軍体制づくり」の仕掛けともなっている。


Ⅳ ミツバチ大量死と農薬
(*突然の電話で視聴中断、前半を見逃しました)
 ふと、ベトナムの国土に散布された生化学兵器の枯れ葉剤農薬を想起した。その結果は「ベトちゃん、ドクちゃん」として一人の人間に二つの人格が宿ることとなった。日本の外科医の手術で切断手術は成功したが、ひとりはその後に亡くなった。
 核兵器同様、生化学兵器は国際人権機関に批判されている。生産力の飛躍をもたらした科学技術革命は、厳しく倫理と安全性の規制が要求されて実現されなければ、その歪みを脱することはできえない。