・日本では毎年、子宮頸がんによって3,000の命と1万の子宮が失われている。
・2016年7月27日、日本政府は、世界で初めてとなる、子宮頸がんワクチンによるという被害に対する国家賠償請求訴訟を起こされた。
・日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。・・・。日本の産婦人科医たちは、あと10年、あと10万個の子宮を掘り(摘出)続けることになる。
・メディアは、子宮頸がんワクチン接種による健康被害を訴える15歳から22歳の女性63人が、国と製薬会社2社に対し、被害を予見できたにもかかわらず回避措置を怠ったとして総額9億4,500万円の損害賠償を求める集団訴訟を起こした、と報じた。
・子宮頸がんワクチンには2種類あり、グラクソ。スミスクライン(GSK)た2009年12月から「サーバリックス」を、2011年8月からMSDが「ガーダシル」を販売している。・・・。ところが、定期接種化からわずか2か月後の2013年6月14日、日本政府は子宮頸がんワクチンの「積極的な摂取勧奨の一時差し控え」という、とっぴな政策決定を下した。接種後に、けいれんする、歩けない、慢性の痛みがある、記憶力が落ちたといった、神経の異常を思わせる様々な症状を訴える人が相次いだからである。
・子宮頸がんがヒトバビローマウイルスの感染によって引き起こされるという発見に基づいて開発された「人類史上初」のがん予防ワクチンである。
・メディアで騒いでいる症例の多くは、いわゆる、クララ病。『アルプスの少女ハイジ』にクララという車椅子に乗ったきれいな女の子。
・魏発作をはじめとする、身体的な異常はないのに起きる身体の症状を「身体表現性障害」あるいは「身体化」という。
・HANSとは、2014年に入ってから西岡氏らが提唱している「子宮頸がん枠信関連性神経目ね貴異常症候群の略称である。HANSの名付け親である西岡氏によれば、HANSは、ワクチン接種で狂った免疫系が引き起こす自己免疫による「脳障害」である。HANSにおいては「自己免疫」を「脳障害」の存在も仮説なら、その発症機序も仮説。実態のあるものが何もないのだ。しかも、HANS特徴は「接種から経過した時間問わない」ことだといい、例えば接種後3年以上も経って症状が出てきた患者なども含めるので、さらに戸惑う。
・HANSの治療は認知症の薬だけでない。・・・、大量のステロイド剤を静脈点滴する「ステロイドパルス」もHANSでは標準的な知長となっている。・・・。同じ自己免疫を理由に用いる「結晶交換療法」は、自己免疫の原因となる自己抗体を取り除きながら全身の血を濾して入れ替える治療法である。身体への負担が大きいだけでなく、1回約100万円と高額だ。・・・、極めつきは、慢性の痛みを訴えている子どもたちに行われている「脊髄電気刺激療法(SCS)」だろう。少女の体にメスを入れて脊髄管内(硬膜外)に金属の電極を埋め込み、電流を送ることで痛みを脳に伝える物質を減らし、痛みを軽減させる治療法だ。
・今、日本はワクチンを否定しなければ少女たちが救われないというようなドグマに陥っている。しかし、ワクチン接種によるがんの予防と、症状に苦しむ少女たちを治療し、症状から解放することは両立する。
・名古屋市の7万人調査
市内に住民票のある中学3年生から大学3年生相当の若い女性7万人を対象に行った。
メディアでも繰り返し報道されてきた症状が、ワクチン接種群に多く発生しているわけではなく、「むしろ15症状で少ない」という驚きの内容だった。
ワクチン接種群において5項目の発生率が有意に高かった理由では、「年齢が高い人ほど症状があると答える傾向」が見られることがわかった。
・フランス当局は子宮頸がんワクチン接種後に起きている自己免疫性の症状について200万人の少女を対象に大規模調査を行い、ワクチン接種群と非接種群の間には「接種後3か月時点でのギランバレー症候群の発症を除くすべての症状の発症率に有意差なし」と結論付けた。しかし、そのギランバレー症候群の発症率上昇リスクも10万例に1例程度と大変小さい。
・名古屋市立大学が名古屋市に「最終解析」として提出した文書の未公開部分である。
・24項目の症状について、接種を受けた人と受けていない人を比較した(年齢の影響を除いた)結果、接種を受けた人に有意に発症が多い症状は見られなかった。
・池田班の発表は3つのポイントからなる
1) 患者の症状から、ワクチンが脳障害を引き起こしている疑いがあること
2) その原因は、自分を攻撃する異常な免疫である自己抗体にあり、関連する遺伝子が存在すること
3) 脳障害が、マウスを使った基礎実験でも確認されたということ
・マウス実験についても、専門家の間から疑義が上がっていた。疑義はふたつ。この特殊なマウスを使った理由と、実験デザインが明らかに査定内理由である。
・ウェブ「WEDGE infinity」で筆者の記事「子宮頸がんワクチン薬害研究班に捏造行為が発覚」が公開された翌日の2016年6月15日、池田教授の地元飯田市では、信州大学第三内科の同窓会が行われた。冒頭の挨拶で池田教授は、なぜか、「お叱りを受けた」という言葉を繰り返しながら、自らの去就について述べた。
・2016年8月3日、信州大学が本調査委員会を立ち上げるとの発表を行った数時間後、一通のFAXが厚労省記者クラブに届いた、先の「Wedge」の記事が名誉棄損にあたり提訴する予定であるという、池田氏の代理人である弁護士からの通知だった。池田氏の弁護団の中心である清水勉弁護士は、B型肝炎訴訟、エイズ訴訟など日本の薬害史上に残る裁判で大きな役割を果たしてきた人物である。
・2016年11月15日の午後、信州大学は本調査の結果発表記者会見を行い、信州大学と厚労省の科学不正防止協定に照らし合わせた場合の不正行為(ねつ造、改ざん、盗用、不適切なオーサーシップ、二重投稿)は認められないとしながらも、ワクチンを接種していないマウスの脳切片を示して「沈着した」と言ったことや、各ワクチン1匹ずつのマウスしか用いていなかったことなど、記事で指摘されたことは事実としてはほぼすべて認定した。大学としては処分は行わないが、実験が予備的なものであることを知りながら断定的な発表を行い、世間に大いなる誤解を与えた事実に関する責任は重いとして池田氏に猛省を促し、再現実験と発表の修正を求めたは。表向きはシロと言いながら、事実上は真っ黒という内容だった。
・2016年11月24日、今度は厚労省が池田氏に対する、異例中の異例とも言うべき厳しい見解を発表した。
「・・・池田氏の不適切な発表により、国民に誤解を招く事態となったことについての池田氏の社会的責任は大きく、大変遺憾に思っております。また、高層労働省は、この度の池田班の研究結果ではHPVワクチン接種後に生じた症状がHPVワクチンによって生じたかどうかについては何も証明していない、と考えております」
・政府やワクチン製造企業を訴えたところで、筆者や大学を訴えたところで、子宮頸がんワクチンの薬害が立証される日は来ないだろう。原告女性たち、ワクチン未接種の少女たちの未来を考えると、複雑な思いだけが募る。しかし、筆者は人間の知性や理性はいずれ合理的根拠のない負の感情に打ち勝ち、明るみにされた真実や科学とともに人類は進歩をとげていくものと信じている。
・「科学の成果をどう伝えるか」。京都大学医学部の大学院生を相手に、2018年度からこういうタイトルでサイエンスジャーナリズムの講義をしている。この「伝える」には、ふたつの
意味が込められている。ひとつは、専門家として取材を受け、記事を書く人に伝えること。もうひとつは、専門家に取材し、一般の人たちに伝えるための記事を書くことである。
・グループワークから学べるポイント
1) 両論併記に見えるどんな新聞記事も、必ず反対か酸性のどちらかに寄せられていること
2) 強力なオピニオンリーダーがひとりいるだけで、それまでのコンセンサスは簡単に崩れ、真逆とも言えるコンセンサスが常識や世論となる場合がること
3) 自分の主張をうまく伝えるには、自分とは逆サイトの主張を理解することが強みになること。思い通りの記事を書いてもらうことは難しいが、反対の主張や書く人の事情を理解している人は、自分の主張に沿った記事を書いてもらいやすいということだ。
・厚労省によれば、これまでに子宮頸がんワクチンを接種した人は約338万人。そのうち、副反応の疑いがあったが回復したことが確認できているのは1739名、症状が残っている患者は186名である。
・子宮頸がんワクチンは、現在、世界役130か国で承認され、71か国で女子に定期接種、11か国で男子も定期接種となっている(2017年3月31日現在、WHOによる)。
・2017年11月、筆者は、ジョン・マドックス賞を与えられ、ロンドンで授賞式が行われることを知った。
・筆者が「ネイチャー」から与えられたジョン・マドックス賞の審査委員会も、「言論を封じるための法的手段」と池田氏からの名誉棄損訴訟を厳しく批判したが、非英語圏の日本には海外からの細かな目も届きにくく、結審しも法改正にも大変な時間と努力が必要とされるだろう。いわば訴えたもの勝ち」の法制度は、科学不正を指摘する声を委縮させ、科学不正をごまかすための温床ともなる。「科学と司法の分立」は、今後、日本でももっと真剣に議論されるべきだろう。
・製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ、その給料の高さや潤沢な経費が、ワクチンの価格をつり上げる一因となっている。・・・安定供給をもたらす。しかし、高騰したワクチン価格が、ワクチンの普及を妨げる原因となっていることは免れない事実だ。。
・ワクチンサイエンスもビジネスとの絶妙なバランスの中で進歩する。
・白木博次の4原則とは、ワクチンと疾患との因果関係は
1) ワクチン接種と接種後の自己が時間的・空間的に密接していること
2) 疾病についてワクチン接種以外の原因が考えられないこと
3) 接種後の事故と後遺症(折れ曲がり)が原則として質量的に強烈であること
4) 事故発生のメカニズムが実験、病理、臨床などの観点から見て科学的、がくもんてきに実証妥当性があること
・WHO「『ワクチンを適切に導入した国では若い女性の前がん病変が約50%減少したのとは対照的に』という文章に続いて日本の名前を挙げ、「1995年から2005年で3.4%増加した日本の子宮頸がんの死亡率は2005年から2015年には5.9%増加し、増加傾向は今後15歳から44歳で顕著になるだとう」と具体的な数字を挙げた。
・WHO「2017年・・・バイアスを排除した最も信頼性の高い研究を対象とする7万3697症例について分析を行ったところ、すべての症例について子宮頸がんワクチンとの因果関係が認められないという結論を得た。
・「サイエンス誌」も、「反ワクチンうんどうかたちと戦った日本人医師が((ジョン・マドックス)賞を勝ち取る」のタイトルでQ&A形式の取材記事を掲載した。
感想;
よく調べてかつ論理的に説明されているように思いました。
子宮頸がんワクチンを接種した人は約338万人。そのうち、副反応の疑いがあったが回復したことが確認できているのは1739名、症状が残っている患者は186名
副反応出た人(1739+186=1925)
(1925人/338万人)×100=0.057%
後遺症が残ったままの人
(186人/338万人)×100=0.0055%
日本では毎年、子宮頸がんによって3,000の命と1万の子宮が失われている。
総人口12632万人 男性 6146万人 女性6486万人
子宮頸がんで亡くなる人(毎年)
(3000/6486万)×100=0.0046%
子宮を摘出する人(毎年)
(1万/6486万)×100=0.0154%
10、20、30、40代に限定するともっと確率は高くなるかと思います。
この両者の確率をどう見るかなのでしょう。
WEDGEで”ねつ造”との言葉を使われたのが、勇み足だったように思います。
ねつ造ではなく、不適切なデータの活用だったらその通りのようで、名誉棄損で訴えられることも敗訴することもなかったと思います。
製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ、
そんなことはあり得ません。
上位1~3社の製薬企業の給料を比較されているのでしょう。
ネットで検索すると
医師の平均年収
https://career-picks.com/average-salary/isya-nensyuu/
師 1,230万円
製薬企業の平均年収
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/16592/
750万円
せっかくの内容が、こういう記述(製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ)があると、都合のよいとこだけを著者も引用しているとの印象を与え全体の信頼が揺らいでしまうので、とても残念に思いました。
そういう個所もありますが、よく調べて書かれていると思いました。
ワクチンを積極的に活用しないことのデメリットを国としてどう考えるのか?にするどくメスをいられているように思いました。
名誉棄損裁判のその後(ウイキペディアより)
2019年3月26日、東京地方裁判所は村中とウェッジ社側の名誉毀損を認め、計330万円の損害賠償を命じ、発行元のウェッジ社には記事の一部削除と謝罪広告の掲載を命令した。東京地裁は池田が研究結果を捏造した事実は認められず、村中とウェッジ社側の取材は不十分だったとした。同年4月8日、村中は判決を不服として控訴した。一方、ウェッジ社は判決を受け入れ、330万円全額を賠償することとして[63]、同年4月19日、ウェブサイト上の記事を一部修正し、代表取締役江尻良の「お詫び」を掲載し「池田修一氏が厚生労働省の研究班の研究活動において捏造行為を行ったとする誤った内容の記事を掲載したことで、池田修一氏の名誉を著しく傷つけ、多大なるご迷惑をお掛けいたしました。ここに謹んでお詫び申し上げます」と述べた[64]。紙媒体では『Wedge』2019年6月号に「池田修一氏に対するお詫び」を掲載した。
控訴審では、2019年8月28日の第1回公判を経て、同年10月30日、東京高等裁判所は判決で村中の名誉毀損を認め、損害額を一審と同額の計330万円と認定した。東京高裁は池田に研究成果の捏造の事実は認められないとし、村中の取材不足を指摘した。一方、ウェッジ社側が控訴せず、賠償金支払いや謝罪広告掲載などを済ませたことから、ともに連帯債務を負う村中の債務は消滅しているとして、一審判決の村中敗訴分を取り消した。同日、判決後の記者会見で、村中は上告申立てを行う方針を明らかにした。
上告提起および上告受理申立てを受けて最高裁判所は2020年3月9日、いずれについても却下の決定を下した]。
・2016年7月27日、日本政府は、世界で初めてとなる、子宮頸がんワクチンによるという被害に対する国家賠償請求訴訟を起こされた。
・日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。・・・。日本の産婦人科医たちは、あと10年、あと10万個の子宮を掘り(摘出)続けることになる。
・メディアは、子宮頸がんワクチン接種による健康被害を訴える15歳から22歳の女性63人が、国と製薬会社2社に対し、被害を予見できたにもかかわらず回避措置を怠ったとして総額9億4,500万円の損害賠償を求める集団訴訟を起こした、と報じた。
・子宮頸がんワクチンには2種類あり、グラクソ。スミスクライン(GSK)た2009年12月から「サーバリックス」を、2011年8月からMSDが「ガーダシル」を販売している。・・・。ところが、定期接種化からわずか2か月後の2013年6月14日、日本政府は子宮頸がんワクチンの「積極的な摂取勧奨の一時差し控え」という、とっぴな政策決定を下した。接種後に、けいれんする、歩けない、慢性の痛みがある、記憶力が落ちたといった、神経の異常を思わせる様々な症状を訴える人が相次いだからである。
・子宮頸がんがヒトバビローマウイルスの感染によって引き起こされるという発見に基づいて開発された「人類史上初」のがん予防ワクチンである。
・メディアで騒いでいる症例の多くは、いわゆる、クララ病。『アルプスの少女ハイジ』にクララという車椅子に乗ったきれいな女の子。
・魏発作をはじめとする、身体的な異常はないのに起きる身体の症状を「身体表現性障害」あるいは「身体化」という。
・HANSとは、2014年に入ってから西岡氏らが提唱している「子宮頸がん枠信関連性神経目ね貴異常症候群の略称である。HANSの名付け親である西岡氏によれば、HANSは、ワクチン接種で狂った免疫系が引き起こす自己免疫による「脳障害」である。HANSにおいては「自己免疫」を「脳障害」の存在も仮説なら、その発症機序も仮説。実態のあるものが何もないのだ。しかも、HANS特徴は「接種から経過した時間問わない」ことだといい、例えば接種後3年以上も経って症状が出てきた患者なども含めるので、さらに戸惑う。
・HANSの治療は認知症の薬だけでない。・・・、大量のステロイド剤を静脈点滴する「ステロイドパルス」もHANSでは標準的な知長となっている。・・・。同じ自己免疫を理由に用いる「結晶交換療法」は、自己免疫の原因となる自己抗体を取り除きながら全身の血を濾して入れ替える治療法である。身体への負担が大きいだけでなく、1回約100万円と高額だ。・・・、極めつきは、慢性の痛みを訴えている子どもたちに行われている「脊髄電気刺激療法(SCS)」だろう。少女の体にメスを入れて脊髄管内(硬膜外)に金属の電極を埋め込み、電流を送ることで痛みを脳に伝える物質を減らし、痛みを軽減させる治療法だ。
・今、日本はワクチンを否定しなければ少女たちが救われないというようなドグマに陥っている。しかし、ワクチン接種によるがんの予防と、症状に苦しむ少女たちを治療し、症状から解放することは両立する。
・名古屋市の7万人調査
市内に住民票のある中学3年生から大学3年生相当の若い女性7万人を対象に行った。
メディアでも繰り返し報道されてきた症状が、ワクチン接種群に多く発生しているわけではなく、「むしろ15症状で少ない」という驚きの内容だった。
ワクチン接種群において5項目の発生率が有意に高かった理由では、「年齢が高い人ほど症状があると答える傾向」が見られることがわかった。
・フランス当局は子宮頸がんワクチン接種後に起きている自己免疫性の症状について200万人の少女を対象に大規模調査を行い、ワクチン接種群と非接種群の間には「接種後3か月時点でのギランバレー症候群の発症を除くすべての症状の発症率に有意差なし」と結論付けた。しかし、そのギランバレー症候群の発症率上昇リスクも10万例に1例程度と大変小さい。
・名古屋市立大学が名古屋市に「最終解析」として提出した文書の未公開部分である。
・24項目の症状について、接種を受けた人と受けていない人を比較した(年齢の影響を除いた)結果、接種を受けた人に有意に発症が多い症状は見られなかった。
・池田班の発表は3つのポイントからなる
1) 患者の症状から、ワクチンが脳障害を引き起こしている疑いがあること
2) その原因は、自分を攻撃する異常な免疫である自己抗体にあり、関連する遺伝子が存在すること
3) 脳障害が、マウスを使った基礎実験でも確認されたということ
・マウス実験についても、専門家の間から疑義が上がっていた。疑義はふたつ。この特殊なマウスを使った理由と、実験デザインが明らかに査定内理由である。
・ウェブ「WEDGE infinity」で筆者の記事「子宮頸がんワクチン薬害研究班に捏造行為が発覚」が公開された翌日の2016年6月15日、池田教授の地元飯田市では、信州大学第三内科の同窓会が行われた。冒頭の挨拶で池田教授は、なぜか、「お叱りを受けた」という言葉を繰り返しながら、自らの去就について述べた。
・2016年8月3日、信州大学が本調査委員会を立ち上げるとの発表を行った数時間後、一通のFAXが厚労省記者クラブに届いた、先の「Wedge」の記事が名誉棄損にあたり提訴する予定であるという、池田氏の代理人である弁護士からの通知だった。池田氏の弁護団の中心である清水勉弁護士は、B型肝炎訴訟、エイズ訴訟など日本の薬害史上に残る裁判で大きな役割を果たしてきた人物である。
・2016年11月15日の午後、信州大学は本調査の結果発表記者会見を行い、信州大学と厚労省の科学不正防止協定に照らし合わせた場合の不正行為(ねつ造、改ざん、盗用、不適切なオーサーシップ、二重投稿)は認められないとしながらも、ワクチンを接種していないマウスの脳切片を示して「沈着した」と言ったことや、各ワクチン1匹ずつのマウスしか用いていなかったことなど、記事で指摘されたことは事実としてはほぼすべて認定した。大学としては処分は行わないが、実験が予備的なものであることを知りながら断定的な発表を行い、世間に大いなる誤解を与えた事実に関する責任は重いとして池田氏に猛省を促し、再現実験と発表の修正を求めたは。表向きはシロと言いながら、事実上は真っ黒という内容だった。
・2016年11月24日、今度は厚労省が池田氏に対する、異例中の異例とも言うべき厳しい見解を発表した。
「・・・池田氏の不適切な発表により、国民に誤解を招く事態となったことについての池田氏の社会的責任は大きく、大変遺憾に思っております。また、高層労働省は、この度の池田班の研究結果ではHPVワクチン接種後に生じた症状がHPVワクチンによって生じたかどうかについては何も証明していない、と考えております」
・政府やワクチン製造企業を訴えたところで、筆者や大学を訴えたところで、子宮頸がんワクチンの薬害が立証される日は来ないだろう。原告女性たち、ワクチン未接種の少女たちの未来を考えると、複雑な思いだけが募る。しかし、筆者は人間の知性や理性はいずれ合理的根拠のない負の感情に打ち勝ち、明るみにされた真実や科学とともに人類は進歩をとげていくものと信じている。
・「科学の成果をどう伝えるか」。京都大学医学部の大学院生を相手に、2018年度からこういうタイトルでサイエンスジャーナリズムの講義をしている。この「伝える」には、ふたつの
意味が込められている。ひとつは、専門家として取材を受け、記事を書く人に伝えること。もうひとつは、専門家に取材し、一般の人たちに伝えるための記事を書くことである。
・グループワークから学べるポイント
1) 両論併記に見えるどんな新聞記事も、必ず反対か酸性のどちらかに寄せられていること
2) 強力なオピニオンリーダーがひとりいるだけで、それまでのコンセンサスは簡単に崩れ、真逆とも言えるコンセンサスが常識や世論となる場合がること
3) 自分の主張をうまく伝えるには、自分とは逆サイトの主張を理解することが強みになること。思い通りの記事を書いてもらうことは難しいが、反対の主張や書く人の事情を理解している人は、自分の主張に沿った記事を書いてもらいやすいということだ。
・厚労省によれば、これまでに子宮頸がんワクチンを接種した人は約338万人。そのうち、副反応の疑いがあったが回復したことが確認できているのは1739名、症状が残っている患者は186名である。
・子宮頸がんワクチンは、現在、世界役130か国で承認され、71か国で女子に定期接種、11か国で男子も定期接種となっている(2017年3月31日現在、WHOによる)。
・2017年11月、筆者は、ジョン・マドックス賞を与えられ、ロンドンで授賞式が行われることを知った。
・筆者が「ネイチャー」から与えられたジョン・マドックス賞の審査委員会も、「言論を封じるための法的手段」と池田氏からの名誉棄損訴訟を厳しく批判したが、非英語圏の日本には海外からの細かな目も届きにくく、結審しも法改正にも大変な時間と努力が必要とされるだろう。いわば訴えたもの勝ち」の法制度は、科学不正を指摘する声を委縮させ、科学不正をごまかすための温床ともなる。「科学と司法の分立」は、今後、日本でももっと真剣に議論されるべきだろう。
・製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ、その給料の高さや潤沢な経費が、ワクチンの価格をつり上げる一因となっている。・・・安定供給をもたらす。しかし、高騰したワクチン価格が、ワクチンの普及を妨げる原因となっていることは免れない事実だ。。
・ワクチンサイエンスもビジネスとの絶妙なバランスの中で進歩する。
・白木博次の4原則とは、ワクチンと疾患との因果関係は
1) ワクチン接種と接種後の自己が時間的・空間的に密接していること
2) 疾病についてワクチン接種以外の原因が考えられないこと
3) 接種後の事故と後遺症(折れ曲がり)が原則として質量的に強烈であること
4) 事故発生のメカニズムが実験、病理、臨床などの観点から見て科学的、がくもんてきに実証妥当性があること
・WHO「『ワクチンを適切に導入した国では若い女性の前がん病変が約50%減少したのとは対照的に』という文章に続いて日本の名前を挙げ、「1995年から2005年で3.4%増加した日本の子宮頸がんの死亡率は2005年から2015年には5.9%増加し、増加傾向は今後15歳から44歳で顕著になるだとう」と具体的な数字を挙げた。
・WHO「2017年・・・バイアスを排除した最も信頼性の高い研究を対象とする7万3697症例について分析を行ったところ、すべての症例について子宮頸がんワクチンとの因果関係が認められないという結論を得た。
・「サイエンス誌」も、「反ワクチンうんどうかたちと戦った日本人医師が((ジョン・マドックス)賞を勝ち取る」のタイトルでQ&A形式の取材記事を掲載した。
感想;
よく調べてかつ論理的に説明されているように思いました。
子宮頸がんワクチンを接種した人は約338万人。そのうち、副反応の疑いがあったが回復したことが確認できているのは1739名、症状が残っている患者は186名
副反応出た人(1739+186=1925)
(1925人/338万人)×100=0.057%
後遺症が残ったままの人
(186人/338万人)×100=0.0055%
日本では毎年、子宮頸がんによって3,000の命と1万の子宮が失われている。
総人口12632万人 男性 6146万人 女性6486万人
子宮頸がんで亡くなる人(毎年)
(3000/6486万)×100=0.0046%
子宮を摘出する人(毎年)
(1万/6486万)×100=0.0154%
10、20、30、40代に限定するともっと確率は高くなるかと思います。
この両者の確率をどう見るかなのでしょう。
WEDGEで”ねつ造”との言葉を使われたのが、勇み足だったように思います。
ねつ造ではなく、不適切なデータの活用だったらその通りのようで、名誉棄損で訴えられることも敗訴することもなかったと思います。
製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ、
そんなことはあり得ません。
上位1~3社の製薬企業の給料を比較されているのでしょう。
ネットで検索すると
医師の平均年収
https://career-picks.com/average-salary/isya-nensyuu/
師 1,230万円
製薬企業の平均年収
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/16592/
750万円
せっかくの内容が、こういう記述(製薬会社の社員の平均年収は病院に勤める医師の平均年収を上回ると言われ)があると、都合のよいとこだけを著者も引用しているとの印象を与え全体の信頼が揺らいでしまうので、とても残念に思いました。
そういう個所もありますが、よく調べて書かれていると思いました。
ワクチンを積極的に活用しないことのデメリットを国としてどう考えるのか?にするどくメスをいられているように思いました。
名誉棄損裁判のその後(ウイキペディアより)
2019年3月26日、東京地方裁判所は村中とウェッジ社側の名誉毀損を認め、計330万円の損害賠償を命じ、発行元のウェッジ社には記事の一部削除と謝罪広告の掲載を命令した。東京地裁は池田が研究結果を捏造した事実は認められず、村中とウェッジ社側の取材は不十分だったとした。同年4月8日、村中は判決を不服として控訴した。一方、ウェッジ社は判決を受け入れ、330万円全額を賠償することとして[63]、同年4月19日、ウェブサイト上の記事を一部修正し、代表取締役江尻良の「お詫び」を掲載し「池田修一氏が厚生労働省の研究班の研究活動において捏造行為を行ったとする誤った内容の記事を掲載したことで、池田修一氏の名誉を著しく傷つけ、多大なるご迷惑をお掛けいたしました。ここに謹んでお詫び申し上げます」と述べた[64]。紙媒体では『Wedge』2019年6月号に「池田修一氏に対するお詫び」を掲載した。
控訴審では、2019年8月28日の第1回公判を経て、同年10月30日、東京高等裁判所は判決で村中の名誉毀損を認め、損害額を一審と同額の計330万円と認定した。東京高裁は池田に研究成果の捏造の事実は認められないとし、村中の取材不足を指摘した。一方、ウェッジ社側が控訴せず、賠償金支払いや謝罪広告掲載などを済ませたことから、ともに連帯債務を負う村中の債務は消滅しているとして、一審判決の村中敗訴分を取り消した。同日、判決後の記者会見で、村中は上告申立てを行う方針を明らかにした。
上告提起および上告受理申立てを受けて最高裁判所は2020年3月9日、いずれについても却下の決定を下した]。