・私がプロ・カウンセラーとしてもっとも中心に行っているのは、実は傾聴です。
傾聴は悩みを解決するためのアドバイスではありません。何かを教えるのではなく、彼らが経験してきたこと、思っていること、感じていることを教えてもらうのです。
傾聴の力がつくにつれ、カウンセラーとして聴き手に援助できることも増え、私の仕事は発展していきました。
・失敗の可能性に直面することが必要
自己実現の喜びを味わうためには、失敗する可能性に直面し、失敗の恐怖を乗り越えて挑戦することが必要なのです。
・生きていく過程で成長や貢献のチャンスを見出すことなく、なるべくラクをして最大のトクをしようという態度で生きると、生きる意味も自己実現の喜びも乏しい人生になります。
・ユダヤ人医師であるヴィクトール・フランクルは、ナチスに捕らえられ強制収容所に入っていました。
彼は自書『夜と霧』のなかで、「人間は意味を見出してこそい居られる」と主張しています。
・桃太郎
大好きな2人(おじいさんとおばあさん)が反対していいるにもかかわらず、家を出る(鬼退治)と言い張ります。
ここでこどもが受け取るのは、「あなたは成長したらいつか自立し、お父さんやお母さん別れるのよ」というメッセージです。また親に対しても「愛することもをいつか手放すんですよ」と伝えることになります。
きび団子は親の愛の象徴なのだと思います。子どもは親の愛を受け、それを自分のものにします。そして自立し、自己実現に向けて人生を歩んでいくのです。
イヌは、忠実さ、誠実さ、勤勉さ、人なつっこさを象徴しています。
俊敏で賢いサルが表すのは、変化への機敏な対応力、そして知恵でしょう。
キジは、空の向こうから突然やってくる生き物ですから、インスピレーション、勘、第六感です。また、とても勇敢な鳥ですから、勇敢さの象徴ともなります。
・私たちが本音を話すことができず、ささいなことばかり話題にしてしまうこの原因について、次の4つの場合があります。
1) 聴き手を信頼できていないときです。
2) 本音を話すと耐えがたい感情が湧いてきそうになるため、その話題を避けずにはいられないという場合です。
3) 自分でもわからないうちに感情を抑え込んでいる場合です。
4) 「傷つきたくない」「変化は怖すぎるので今の状態にしがみついていた」を求める衝動です。
・自己実現を求める衝動から物事を選択し行動するとき、生きる意味と充実感が感じ取られるし、そんな自分のことを認めることができます。
その反対に、傷つくことを避けて変化に抵抗し、成長よりも今の状況にしがみつく生き方は、人生が空虚になり、胸の奥にむなしさと悲しみが残ります。
・自分のことを素直に語り、それがさらに共感的に理解されると、自己成長力、自己治癒力が働き、感情を抑圧していたものが徐々に緩んでいきます。苦しみなど本音の感情を語りはじめ、苦しみの原因となっていた心の痛みをみずから探求し始めます。その探求が進むにつれ、それまで自分を制限していた思い込みが徐々に緩み、現実的な考えへと変化していきます。
・心の変化が話し手に生まれるには、聴き手への信頼感が高まらなければなりません。
そのために大切な聴き手のあり方は、次の3つです。
1) なるべく話し手の身になって共感し、理解すること。
2) 「話し手の気持ちや考え方や行動を変えないといけない」とは感じず、そのままの話し手を温かく受け入れ、大切に感じること。
3) これらの態度が表面的で形式的なものではなく、本音を偽っていかにも共感的で受容的に振る舞っているわけではなく、心の底からそう感じていること。
・私はカウンセリングで傾聴するとき来談者を褒めたり、勇気づけたり、励ましたり、持ち上げたり、慰めたりしません。
なぜなら、褒めたり、勇気づけたり、励ましたり・・・をすれば、その人間関係は深いレベルで安全な関係ではなくなると思うからです。
・ニール・ドナルド・ウォルシュ『神へ帰る』
私はカウンセリングにおいて、次のような来談者の方をお迎えすることができれば理想だと思っています。
「それは、言葉で表せない感情である。しかし、もし言葉で稚拙に表現しようとすれば、つぎのような感情を全て同時に感じている、といえるだろう。
温かく抱擁されている、深く慰められている、感情を持っていたわられている、深く大切に思われている、純粋に宝物のように扱われている、そっと優しく育まれている、深く理解されている、完全に赦されている、すべてが赦されている、待ち望まれている、喜んで歓迎されている、完全に価値があると見なされている、うれしく祝福されている、完全に守られている、今すぐ完全な状態にされている、そして、無条件に愛されている。
・ボディ・サイコセラピー
・「自分のことを大切にできない人は、人のことも大切にできない」と言われるように、その通りだと思います。まず自分自身を慈しみ、自分自身を満たし、自分自身のケアをしっかりすることが大切です。
それができていない人には、相手にとって何が必要なのか、どうすれば本当に相手のためになるのかが見えません。
・縛りから解放されると、自分らしくれる。
親や社会などから押しつけられた「べき」の縛りから自由になればなるほど、私たちはラクになり、イキイキしてきます。自分らしさが輝き出します。
・転移反応が強い人ほど、怒り、傷つき、寂しさ、不安など、苦しみの多い人間関係に陥ります。
・体を暖め、体を感じながら聴く
私が知る限りはどの本にも書かれていない、とても大切なことがあります。
それは、話を聴いているときに自分の体に少し意識を向け、体を暖め、体を感じながら聴くことです。
・プロのカウンセラーは予約制です。そして約束の時間が来ると、話の途中でもそこで終わります。
・聴き上手になるためにまず大切なことは、私たちの体で「私はあなたに関心があります。あなたの話を聴きたいと思っています」と伝えることです。
人の話を傾聴するときは、まず、相手に体を向けましょう。
・受け身で黙っていることは傾聴ではない
人見知りの傾向が強い人ほど、「人から悪く思われるんじゃないか」という不安が強いために、自分のことを話すのが苦手です。
・豊かに反応されると話しやすくなる
とても重要なのが「うなずき」です。
・話し手への理解を言葉にして返す。
話のキーワードを短く繰り返すことです。
・話し手の感情に応答する
人との交流においても感情が大切です。あなたに対し「私の気持ちをわかってくれているし、大切にしてくれている」と感じると、相手は心を開きたくなるものです。
・話し手の感情の強さに合わせて応答する。
・形式的なテクニックは傾聴の本質ではない
話し手が表現していることを、なるべく話し手の身になって、ひしひし、ありありと想像して感じることです。
・傾聴では沈黙はさけなくてもいい
・無理に話をさせようとしない
・沈黙は大きく分けて2種類あります。
1) 話し手が自分の考えや感情を吟味している沈黙です。
この沈黙は大切な時間です。聴き手は深くゆったり呼吸をしながら、体をゆるめてじっと待ちましょう。
2) 話し手が話せなくなっている沈黙です。
なぜ話せなくなるかというと、何を言えば相手が自分のことを理解し受け入れてくれるかがわからず、「相手に拒否されたりバカにされたりするかもしれない。だからこのこともあのことも話してはいけない」と心が自動的にストップをかけるからです。
話し手が話せなくなっているときは、先ほどまで話し手が話していた内容の特に大切なポイントを、短く繰り返して理解を示しましょう。
・話し手が本当に話したいことを自由に話せていないサインとして、次のようなものがあります。
1) 抽象的過ぎて、具体的なことがわからない
2) 切れ間なく話し続ける
3) 話の内容がコロコロかわる
4) 客観的な事実ばかり話し、自分の感情は話さない
5) 感情ばかりを話し、客観的な事実をほとんど話さない
6) ポジティブで前向きなことばかりを話す
7) 質問をする
8) 感情が表れない
9) 話している内容にそぐわない感情表現をする
・傷は触れるのではなくそっと包み込んでこそ癒える
・「傾聴の対話において、話し手の質問が純粋な質問であることはとても少ない」
純粋な質問とは、特定の知識や情報を尋ねるような質問です。あなたが知っている内容であれば、それを答えることで解決します。
・聴き手に話をさせようとする本当に理由は、聴き手の意見を純粋に知りたいからではなりません。その本当の理由として多いものは、「自分のことを安心して話せないから」、そして、「愛情欲求があるから」です。
・同じ質問を繰り返している人について、不安を理解して思いやりを持って返したことで質問が止まったという実例をご紹介します(藤田潮著『聴く』の本より)
祖母が脳疾患により物忘れがひどくなったので、介護施設に入れた。祖母のお見舞いに行くと、一つの話が終わるたびに、「この施設、お金が高そうね」「ここ・・・払った?」と繰り返し尋ねてくる。見舞いのたびにそうだ。
でも、ピンと来た。払ったかどうかを確認したいのではなく、若いころにお金で苦労した祖母は、「お金のことが心配、お金のことで孫たちに負担をかけたくない」と心配だったのだ。
そこでこう伝えた。「おばあちゃん、お金のことが心配なのね。迷惑をかけたらと申し訳ないものね。でもお父さんがちゃんと銀行に支払ったから大丈夫だし、誰にも迷惑かけてないよ」。おばあちゃんの「払ったの?」ピタっとなくなった。
・良い聴き手の特徴
1) リラックスして腹が据わっており、話し手との心の壁があまりない。
2) 自分自身の未解決の心の痛みや葛藤が高い程度に解決され癒されている。
3) 自分の価値や有能さを感じるための援助はしない。話し手のありのままを尊重し、話し手の気持ちを話し手の身になって理解するゆとりがあるとともに、話し手の幸せを心から願っている。
4) 傾聴の技術が高いので、共感が話し手に伝わるし、話の邪魔をせず耳を傾けることができる。
5) 深く正確に共感するための理論を、よく理解している。
・カウンセラーにカウンセリングは必須
・子どもにとって親から無条件に愛されないと感じられるのはとても辛いことですが、その経験は、決してその子にとって「悪いこと」ではないのです。同様に、人から優しくされなかったり大切にされないと感じたりするのは苦しくて辛いことではありますが、「悪いこと」ではないです。私の心理援助を受けた多くの来談者の方が、それを腑に落ちて実感し、何十年も抱えて苦しんできた心の傷つきや苦しみから解放されて、いっそう充実し意味を感じられる人生を歩んでお有れます。
感想;
私はとても心配症でした。
神経質かもしれません。
コミュニケーションが苦手でした。
大学に入って同じ学科の友だちがしばらくできませんでした。
そのためもっぱら下宿仲間と行動を共にしていました。
いくつかの言葉が気持ちを楽にしてくれました。
「言葉は力」
自分を支えてくれる言葉を持つことなのでしょう。
今はその言葉や経験で何とか仕事や日常生活で困らなくはなりましたが、ベースにはそういう自分がいるのを感じています。
ニーバ―の祈り
悩んでもどうしようもないことに悩み、自分で解決できることをしていないことに気づきました。
ゲシュタルトの祈り
私は相手がどう思うかで気分を大きく左右させていました。
先ずは自分の人生を。
そして出逢った人と縁ができればそれはステキなことだと。
好きな言葉はいくつかあります。
「有縁を度すべし」
縁をどう生かすかは自分次第
「自分で誇りを投げ捨てない限り、誰もあなたからその誇りを奪い取ることはできない」
ガンジーの言葉です。
いろいろ言われても自分で自分の誇りを投げ捨てないことが大切なんだと思いました。
「人惑」
これはこの本にもあった「~すべき」に捕らわれているのと同じです。
臨済宗の言葉で、自分がこうすべきだと思っていることは実は親や先生などから言われたことでそれがあたかも自分の考えのようになり自分を苦しめているというのです。
ワッソはそれを「社会的催眠」と呼びました。
「唯識」
仏教用語ですが、見えている世界は全て自分の認識の結果だということです。
心理学のワイングラスにワインが半分入っているのをどう思うかと同じです。
そして今はロゴセラピーに惹かれ、学んでいます。
人生からの問いかけにどう応えていくか。
古宮昇さんも、最後に「親に愛されなかった」ことは辛い苦しいことだったけど、それは悪いことではないと言われています。
古宮さんはシングルマザーでお母さんも大変で、十分親に愛されたという実感を持てなかったそうです。
そして心理学/カウンセリングを学ぶことを通して、ご自分も癒され問題を乗り越えられたそうです。
まさに人生からの問いかけにカウンセリングという選択肢をされたのでしょう。
そしてその体験も生かしながら親に愛されなかったと思いを持っている人のカウンセリングもされておられるようです。
古宮さんのメルマガをしばらく見て見たいと思って登録しました。
早速下記のメールが届きました。
古宮昇です。
【共感の心理学】のメルマガ登録をありがとうございます。
「なぜ分かってくれないんだろう・・・」
「なんか、ひとりぼっち・・・」
「支えてほしいのに・・・」
そんな気持ちになったこと、きっとみんなある。
ぼくはかつて、心のちぢこまった子どもでした。
自信がないし、思いを素直に出すこともできない。
そんなぼくも、
「この人にならホンネを話してもバカにされないし、ぼくの身になって分かってくれる」。
カウンセラーの人とそんな対話を重ねるうち、すこしずつ素直な自分になれた・・・
人と分かり合うこと。
つながり合うこと。
自分を愛すること。
そのためのメッセージをお送りします。
楽しみにお待ちください。
傾聴は悩みを解決するためのアドバイスではありません。何かを教えるのではなく、彼らが経験してきたこと、思っていること、感じていることを教えてもらうのです。
傾聴の力がつくにつれ、カウンセラーとして聴き手に援助できることも増え、私の仕事は発展していきました。
・失敗の可能性に直面することが必要
自己実現の喜びを味わうためには、失敗する可能性に直面し、失敗の恐怖を乗り越えて挑戦することが必要なのです。
・生きていく過程で成長や貢献のチャンスを見出すことなく、なるべくラクをして最大のトクをしようという態度で生きると、生きる意味も自己実現の喜びも乏しい人生になります。
・ユダヤ人医師であるヴィクトール・フランクルは、ナチスに捕らえられ強制収容所に入っていました。
彼は自書『夜と霧』のなかで、「人間は意味を見出してこそい居られる」と主張しています。
・桃太郎
大好きな2人(おじいさんとおばあさん)が反対していいるにもかかわらず、家を出る(鬼退治)と言い張ります。
ここでこどもが受け取るのは、「あなたは成長したらいつか自立し、お父さんやお母さん別れるのよ」というメッセージです。また親に対しても「愛することもをいつか手放すんですよ」と伝えることになります。
きび団子は親の愛の象徴なのだと思います。子どもは親の愛を受け、それを自分のものにします。そして自立し、自己実現に向けて人生を歩んでいくのです。
イヌは、忠実さ、誠実さ、勤勉さ、人なつっこさを象徴しています。
俊敏で賢いサルが表すのは、変化への機敏な対応力、そして知恵でしょう。
キジは、空の向こうから突然やってくる生き物ですから、インスピレーション、勘、第六感です。また、とても勇敢な鳥ですから、勇敢さの象徴ともなります。
・私たちが本音を話すことができず、ささいなことばかり話題にしてしまうこの原因について、次の4つの場合があります。
1) 聴き手を信頼できていないときです。
2) 本音を話すと耐えがたい感情が湧いてきそうになるため、その話題を避けずにはいられないという場合です。
3) 自分でもわからないうちに感情を抑え込んでいる場合です。
4) 「傷つきたくない」「変化は怖すぎるので今の状態にしがみついていた」を求める衝動です。
・自己実現を求める衝動から物事を選択し行動するとき、生きる意味と充実感が感じ取られるし、そんな自分のことを認めることができます。
その反対に、傷つくことを避けて変化に抵抗し、成長よりも今の状況にしがみつく生き方は、人生が空虚になり、胸の奥にむなしさと悲しみが残ります。
・自分のことを素直に語り、それがさらに共感的に理解されると、自己成長力、自己治癒力が働き、感情を抑圧していたものが徐々に緩んでいきます。苦しみなど本音の感情を語りはじめ、苦しみの原因となっていた心の痛みをみずから探求し始めます。その探求が進むにつれ、それまで自分を制限していた思い込みが徐々に緩み、現実的な考えへと変化していきます。
・心の変化が話し手に生まれるには、聴き手への信頼感が高まらなければなりません。
そのために大切な聴き手のあり方は、次の3つです。
1) なるべく話し手の身になって共感し、理解すること。
2) 「話し手の気持ちや考え方や行動を変えないといけない」とは感じず、そのままの話し手を温かく受け入れ、大切に感じること。
3) これらの態度が表面的で形式的なものではなく、本音を偽っていかにも共感的で受容的に振る舞っているわけではなく、心の底からそう感じていること。
・私はカウンセリングで傾聴するとき来談者を褒めたり、勇気づけたり、励ましたり、持ち上げたり、慰めたりしません。
なぜなら、褒めたり、勇気づけたり、励ましたり・・・をすれば、その人間関係は深いレベルで安全な関係ではなくなると思うからです。
・ニール・ドナルド・ウォルシュ『神へ帰る』
私はカウンセリングにおいて、次のような来談者の方をお迎えすることができれば理想だと思っています。
「それは、言葉で表せない感情である。しかし、もし言葉で稚拙に表現しようとすれば、つぎのような感情を全て同時に感じている、といえるだろう。
温かく抱擁されている、深く慰められている、感情を持っていたわられている、深く大切に思われている、純粋に宝物のように扱われている、そっと優しく育まれている、深く理解されている、完全に赦されている、すべてが赦されている、待ち望まれている、喜んで歓迎されている、完全に価値があると見なされている、うれしく祝福されている、完全に守られている、今すぐ完全な状態にされている、そして、無条件に愛されている。
・ボディ・サイコセラピー
・「自分のことを大切にできない人は、人のことも大切にできない」と言われるように、その通りだと思います。まず自分自身を慈しみ、自分自身を満たし、自分自身のケアをしっかりすることが大切です。
それができていない人には、相手にとって何が必要なのか、どうすれば本当に相手のためになるのかが見えません。
・縛りから解放されると、自分らしくれる。
親や社会などから押しつけられた「べき」の縛りから自由になればなるほど、私たちはラクになり、イキイキしてきます。自分らしさが輝き出します。
・転移反応が強い人ほど、怒り、傷つき、寂しさ、不安など、苦しみの多い人間関係に陥ります。
・体を暖め、体を感じながら聴く
私が知る限りはどの本にも書かれていない、とても大切なことがあります。
それは、話を聴いているときに自分の体に少し意識を向け、体を暖め、体を感じながら聴くことです。
・プロのカウンセラーは予約制です。そして約束の時間が来ると、話の途中でもそこで終わります。
・聴き上手になるためにまず大切なことは、私たちの体で「私はあなたに関心があります。あなたの話を聴きたいと思っています」と伝えることです。
人の話を傾聴するときは、まず、相手に体を向けましょう。
・受け身で黙っていることは傾聴ではない
人見知りの傾向が強い人ほど、「人から悪く思われるんじゃないか」という不安が強いために、自分のことを話すのが苦手です。
・豊かに反応されると話しやすくなる
とても重要なのが「うなずき」です。
・話し手への理解を言葉にして返す。
話のキーワードを短く繰り返すことです。
・話し手の感情に応答する
人との交流においても感情が大切です。あなたに対し「私の気持ちをわかってくれているし、大切にしてくれている」と感じると、相手は心を開きたくなるものです。
・話し手の感情の強さに合わせて応答する。
・形式的なテクニックは傾聴の本質ではない
話し手が表現していることを、なるべく話し手の身になって、ひしひし、ありありと想像して感じることです。
・傾聴では沈黙はさけなくてもいい
・無理に話をさせようとしない
・沈黙は大きく分けて2種類あります。
1) 話し手が自分の考えや感情を吟味している沈黙です。
この沈黙は大切な時間です。聴き手は深くゆったり呼吸をしながら、体をゆるめてじっと待ちましょう。
2) 話し手が話せなくなっている沈黙です。
なぜ話せなくなるかというと、何を言えば相手が自分のことを理解し受け入れてくれるかがわからず、「相手に拒否されたりバカにされたりするかもしれない。だからこのこともあのことも話してはいけない」と心が自動的にストップをかけるからです。
話し手が話せなくなっているときは、先ほどまで話し手が話していた内容の特に大切なポイントを、短く繰り返して理解を示しましょう。
・話し手が本当に話したいことを自由に話せていないサインとして、次のようなものがあります。
1) 抽象的過ぎて、具体的なことがわからない
2) 切れ間なく話し続ける
3) 話の内容がコロコロかわる
4) 客観的な事実ばかり話し、自分の感情は話さない
5) 感情ばかりを話し、客観的な事実をほとんど話さない
6) ポジティブで前向きなことばかりを話す
7) 質問をする
8) 感情が表れない
9) 話している内容にそぐわない感情表現をする
・傷は触れるのではなくそっと包み込んでこそ癒える
・「傾聴の対話において、話し手の質問が純粋な質問であることはとても少ない」
純粋な質問とは、特定の知識や情報を尋ねるような質問です。あなたが知っている内容であれば、それを答えることで解決します。
・聴き手に話をさせようとする本当に理由は、聴き手の意見を純粋に知りたいからではなりません。その本当の理由として多いものは、「自分のことを安心して話せないから」、そして、「愛情欲求があるから」です。
・同じ質問を繰り返している人について、不安を理解して思いやりを持って返したことで質問が止まったという実例をご紹介します(藤田潮著『聴く』の本より)
祖母が脳疾患により物忘れがひどくなったので、介護施設に入れた。祖母のお見舞いに行くと、一つの話が終わるたびに、「この施設、お金が高そうね」「ここ・・・払った?」と繰り返し尋ねてくる。見舞いのたびにそうだ。
でも、ピンと来た。払ったかどうかを確認したいのではなく、若いころにお金で苦労した祖母は、「お金のことが心配、お金のことで孫たちに負担をかけたくない」と心配だったのだ。
そこでこう伝えた。「おばあちゃん、お金のことが心配なのね。迷惑をかけたらと申し訳ないものね。でもお父さんがちゃんと銀行に支払ったから大丈夫だし、誰にも迷惑かけてないよ」。おばあちゃんの「払ったの?」ピタっとなくなった。
・良い聴き手の特徴
1) リラックスして腹が据わっており、話し手との心の壁があまりない。
2) 自分自身の未解決の心の痛みや葛藤が高い程度に解決され癒されている。
3) 自分の価値や有能さを感じるための援助はしない。話し手のありのままを尊重し、話し手の気持ちを話し手の身になって理解するゆとりがあるとともに、話し手の幸せを心から願っている。
4) 傾聴の技術が高いので、共感が話し手に伝わるし、話の邪魔をせず耳を傾けることができる。
5) 深く正確に共感するための理論を、よく理解している。
・カウンセラーにカウンセリングは必須
・子どもにとって親から無条件に愛されないと感じられるのはとても辛いことですが、その経験は、決してその子にとって「悪いこと」ではないのです。同様に、人から優しくされなかったり大切にされないと感じたりするのは苦しくて辛いことではありますが、「悪いこと」ではないです。私の心理援助を受けた多くの来談者の方が、それを腑に落ちて実感し、何十年も抱えて苦しんできた心の傷つきや苦しみから解放されて、いっそう充実し意味を感じられる人生を歩んでお有れます。
感想;
私はとても心配症でした。
神経質かもしれません。
コミュニケーションが苦手でした。
大学に入って同じ学科の友だちがしばらくできませんでした。
そのためもっぱら下宿仲間と行動を共にしていました。
いくつかの言葉が気持ちを楽にしてくれました。
「言葉は力」
自分を支えてくれる言葉を持つことなのでしょう。
今はその言葉や経験で何とか仕事や日常生活で困らなくはなりましたが、ベースにはそういう自分がいるのを感じています。
ニーバ―の祈り
悩んでもどうしようもないことに悩み、自分で解決できることをしていないことに気づきました。
ゲシュタルトの祈り
私は相手がどう思うかで気分を大きく左右させていました。
先ずは自分の人生を。
そして出逢った人と縁ができればそれはステキなことだと。
好きな言葉はいくつかあります。
「有縁を度すべし」
縁をどう生かすかは自分次第
「自分で誇りを投げ捨てない限り、誰もあなたからその誇りを奪い取ることはできない」
ガンジーの言葉です。
いろいろ言われても自分で自分の誇りを投げ捨てないことが大切なんだと思いました。
「人惑」
これはこの本にもあった「~すべき」に捕らわれているのと同じです。
臨済宗の言葉で、自分がこうすべきだと思っていることは実は親や先生などから言われたことでそれがあたかも自分の考えのようになり自分を苦しめているというのです。
ワッソはそれを「社会的催眠」と呼びました。
「唯識」
仏教用語ですが、見えている世界は全て自分の認識の結果だということです。
心理学のワイングラスにワインが半分入っているのをどう思うかと同じです。
そして今はロゴセラピーに惹かれ、学んでいます。
人生からの問いかけにどう応えていくか。
古宮昇さんも、最後に「親に愛されなかった」ことは辛い苦しいことだったけど、それは悪いことではないと言われています。
古宮さんはシングルマザーでお母さんも大変で、十分親に愛されたという実感を持てなかったそうです。
そして心理学/カウンセリングを学ぶことを通して、ご自分も癒され問題を乗り越えられたそうです。
まさに人生からの問いかけにカウンセリングという選択肢をされたのでしょう。
そしてその体験も生かしながら親に愛されなかったと思いを持っている人のカウンセリングもされておられるようです。
古宮さんのメルマガをしばらく見て見たいと思って登録しました。
早速下記のメールが届きました。
古宮昇です。
【共感の心理学】のメルマガ登録をありがとうございます。
「なぜ分かってくれないんだろう・・・」
「なんか、ひとりぼっち・・・」
「支えてほしいのに・・・」
そんな気持ちになったこと、きっとみんなある。
ぼくはかつて、心のちぢこまった子どもでした。
自信がないし、思いを素直に出すこともできない。
そんなぼくも、
「この人にならホンネを話してもバカにされないし、ぼくの身になって分かってくれる」。
カウンセラーの人とそんな対話を重ねるうち、すこしずつ素直な自分になれた・・・
人と分かり合うこと。
つながり合うこと。
自分を愛すること。
そのためのメッセージをお送りします。
楽しみにお待ちください。