https://news.yahoo.co.jp/articles/48b2bb2a76e3d5df8b3ffb829cacd9446008b08e 8/2(火) 11:01幻冬舎ゴールドオンライン
子どもの自殺が過去最高を記録しました。夢を抱いて未来を切り拓いていくはずの若者が、自ら命を絶っていく社会とは、明らかに歪んでいます。ジャーナリストの岡田豊氏が著書『自考 あなたの人生を取り戻す不可能を可能にする日本人の最後の切り札』(プレジデント社)で解説します。
若者が自ら命を絶つ社会の歪み
■10代の自殺率は上昇 20代の死因トップは自殺
「コロナウイルスのことで日本中がパニック状態みたいになっているけど、死者とか社会的な影響もすごいんだろうけども。自殺者が多い時代に、そっちはあまりみんな気にしていないのに……。コロナウイルスでこれだけ騒ぐのに、せめて同じ程度に社会的なちょっと歪みとかいうのをね、厚労省でも考えてほしいっていう感じはしますけどね」
新型コロナウイルスの感染が世界中に広がり、死者が増え続け、世界経済が混乱に陥り始めていた2020年2月下旬。タレントのビートたけしさんが、新型コロナウイルスをテーマにしたテレビ朝日の番組で、唐突にこう言いました。新型コロナウイルスによって多くの日本人が不安に駆られているさなかに、あえて、深刻な自殺の問題を日本社会が置き去りにしていると警鐘を鳴らしました。
日本は自殺率が極めて高い国だと世界に知られています。特に若い人の自殺が多い、奇異な国だと見られています。「日本社会が息苦しい」ことは、データに裏付けられているのではないでしょうか。かねてから、日本の自殺に問題意識を抱いていたビートたけしさん。新型コロナウイルスで頭がいっぱいの日本人にあえて問いかけたのです。
日本の2019年の自殺者は、前年より671人(3.2%)減って、2万169人(確定値)になりました。10年連続で減り続け、1978年に統計を取り始めてから、最も少なくなりました。しかし、依然、1日に約55人が自殺している計算です。日本は人口に対する自殺率がG7(先進7カ国)の中で最悪です。しかも、10代の自殺者が増えている深刻な状況です。
これは日本社会が本気で取り組まなければならない最重要テーマです。夢を抱いて未来を切り拓いていくはずの若者が、自ら命を絶っていく社会とは、明らかに歪んでいます。
年齢別にみると、人口10万人当たりの自殺者は、50代が一番多く21.1人。次いで80 代以上が19人。40代が18.5人。10代に至っては前年の5.3人から5.9人に増え、過去最悪となりました。いじめや学業不振などが原因になったケースが多いということです。19歳以下の自殺の原因・動機は「学校問題」が最も多い傾向にあるのです。
個人を追い詰めてしまう要因とは
■自殺した人が11年ぶりに増加 子どもの自殺が過去最多に
厚生労働省と警察庁が発表した2020年の自殺者は、2万1081人に上りました。リーマンショック直後の2009年以来、11年ぶりに増加に転じました。2019年から912人増えました。厚労省は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活苦が広がったり、悩みが深刻化したりした影響が大きいとみています。
男性は11年連続で減りましたが、女性は2年ぶりに増加に転じ、7026人と過去5年で最多です。また、小中高生は同様の統計を取り始めた1980年以降で最多となりました。
人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)の速報値は、16.6人(0.8人増)。男性が22.7人(増減なし)、女性が10.8人(1.5人増)でした。都道府県別では29都府県が前年比で増えました。小中高生の自殺者は440人で、内訳は小学生13人、中学生120人、高校生307人。高校生は過去最多で、特に女子高校生が著しく増えています。
コロナ禍で多くの人たちが心身のバランスを崩しています。そうした環境を大人たちがフォローし切れなかったことも背景にあるのでしょう。
そして2020年度に自殺した小中高生は415人と、前年度より100人近く増え、過去最多になりました。調査した文部科学省は「コロナ禍における学校や家庭の環境変化が大きな影響を与えている」と分析。コロナ禍という危機のさなか、私たち大人は、子どもを守ることができませんでした。深刻な事態です。「生きていてほしい」。そう、強く、強く願っています。
しかし、そうした思いや言葉だけでは状況は変わりません。子どもたちを追い詰める社会の仕組みを変える。このことが最も重要な課題です。「子ども」とは、言い換えれば、「未来」です。子どもが自殺する社会は、未来を見いだせない社会だということです。
■個人より社会の秩序を優先する社会
2019年について、15歳から39歳までの日本人の死因で一番多いのは「自殺」です。愕然とします。40歳代では1位の「悪性新生物」に次いで「自殺」が2位。10歳から14歳でも「自殺」が死因の2位です。若い人の自殺が多いのが日本の特徴です。極めて深刻な問題です。
2018年の自殺の原因や動機を警視庁と厚生労働省が次のようにまとめています。1人3つまでの理由をカウントした場合、多い順に(1)健康問題、(2)経済・生活問題、(3)家庭問題、(4)勤務問題、(5)その他、(6)男女問題、(7)学校問題、となるそうです。
自殺の原因や動機は本人でない限り、はっきりと分からない部分もあります。調査では分からないこと、データに反映されないこともあるでしょう。
なぜ、自殺が多いのか。日本社会には、個人を追い詰めてしまう目に見えない要素があふれていることがひとつの背景だと私は推察します。人を評価するモノサシ、価値観などが少なすぎます。そうしたものは人の数だけあっていいはずなのに、数えるほどしかない。個人を軽視する構造です。個人より、社会の秩序、国家の秩序を優先しようとする社会です。
私たち一人ひとりがお互いを認め合い、尊重し合うためには、自考で自分の価値観、基準を創り出し、それを受け入れ、社会に少しずつ変革を起こしていく必要があります。
岡田 豊 ジャーナリスト
感想;
2021年の自殺者2万1007人 : 女性は2年連続増、若者も高止まり
若者の2割がアンダークラス 非正規、低賃金、未婚でぎりぎりの生活 ――宮本みち子さんに聞く
貧困に悩むシングルマザーの食事や生活とは?自己責任と言われる風潮から脱出するには
「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」藤田孝典著 "貧困の連鎖&努力が報われない社会”
「年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-」吉川ばんび著 ”貧困の連鎖は自己責任なのか?”
「実録日本の貧困女子 年収100万円以下の壮絶人生と性の告白集」 ”日本の未来をさらに暗くする現状”
「最下層女子高生 無関心社会の罪」橘ジュン著 ”風俗も最後の砦にならなくなりつつある!”
「女子大生風俗嬢」中村淳彦著 ”学生の貧困と学業の狭間で”
日本の未来は若者が背負っています。
日本は若者に冷たいです。
貧困の連鎖が続いています。
貧困は本人の責任でしょうか。
社会の責任、政治の責任だと思います。
日本の奨学金は低利子融資です。
大学を卒業した学生は数百万円の借金返済がスタートします。
貧困層が大きくなると社会不安も引き起こします。
学校の虐めもなくなりません。
それは大人の社会にも虐めがあるからだと思います。
山上徹也容疑者は母親の旧統一教会への1億円寄付で貧困、大学にも行けませんでした。
奈良県郡山高校という公立の進学校に入学できる学力を持っていました。
貧困でも、十分な奨学金制度が入学金助成制度があれば、安倍元首相の殺害ではなく、自分の人生を大切にできたのです。
一生懸命共稼ぎで働いても子どもを産み、子どもを育てることができない低所得層が増えています。
日本はOECD国内では貧困国に位置付けられています。
韓国は過去20年で所得が約3倍。日本は5%減です。
【年代別】年収分布グラフと特徴をチェック
これまでの延長線上ではなく、一人ひとりが若者支援のためにどうするか。
東大で、コロナ陽性により試験を受けられなくて留年。
東大の学長はバカか?と思ってしまいました。
確かに高い知識を持たれているのでしょうが、大切な優しさがありません。
コロナ陽性は個人的責任でしょうか?
一方、京都大学はそういう場合は、学生を救っているそうです。
京大の学長は賢いプラス思いやりがあります。
政治が若者に冷たいから若者支援を政治がするようにと一人ひとりが声を上げ続けること。
それと京大のように自分たちの出来る範囲で、若者支援をしていくことなのでしょう。
できない、無理と決めつける前に、なんとかできないかと皆で考えることではないでしょうか。
既存の枠組みに縛られないことです。
子どもの自殺が過去最高を記録しました。夢を抱いて未来を切り拓いていくはずの若者が、自ら命を絶っていく社会とは、明らかに歪んでいます。ジャーナリストの岡田豊氏が著書『自考 あなたの人生を取り戻す不可能を可能にする日本人の最後の切り札』(プレジデント社)で解説します。
若者が自ら命を絶つ社会の歪み
■10代の自殺率は上昇 20代の死因トップは自殺
「コロナウイルスのことで日本中がパニック状態みたいになっているけど、死者とか社会的な影響もすごいんだろうけども。自殺者が多い時代に、そっちはあまりみんな気にしていないのに……。コロナウイルスでこれだけ騒ぐのに、せめて同じ程度に社会的なちょっと歪みとかいうのをね、厚労省でも考えてほしいっていう感じはしますけどね」
新型コロナウイルスの感染が世界中に広がり、死者が増え続け、世界経済が混乱に陥り始めていた2020年2月下旬。タレントのビートたけしさんが、新型コロナウイルスをテーマにしたテレビ朝日の番組で、唐突にこう言いました。新型コロナウイルスによって多くの日本人が不安に駆られているさなかに、あえて、深刻な自殺の問題を日本社会が置き去りにしていると警鐘を鳴らしました。
日本は自殺率が極めて高い国だと世界に知られています。特に若い人の自殺が多い、奇異な国だと見られています。「日本社会が息苦しい」ことは、データに裏付けられているのではないでしょうか。かねてから、日本の自殺に問題意識を抱いていたビートたけしさん。新型コロナウイルスで頭がいっぱいの日本人にあえて問いかけたのです。
日本の2019年の自殺者は、前年より671人(3.2%)減って、2万169人(確定値)になりました。10年連続で減り続け、1978年に統計を取り始めてから、最も少なくなりました。しかし、依然、1日に約55人が自殺している計算です。日本は人口に対する自殺率がG7(先進7カ国)の中で最悪です。しかも、10代の自殺者が増えている深刻な状況です。
これは日本社会が本気で取り組まなければならない最重要テーマです。夢を抱いて未来を切り拓いていくはずの若者が、自ら命を絶っていく社会とは、明らかに歪んでいます。
年齢別にみると、人口10万人当たりの自殺者は、50代が一番多く21.1人。次いで80 代以上が19人。40代が18.5人。10代に至っては前年の5.3人から5.9人に増え、過去最悪となりました。いじめや学業不振などが原因になったケースが多いということです。19歳以下の自殺の原因・動機は「学校問題」が最も多い傾向にあるのです。
個人を追い詰めてしまう要因とは
■自殺した人が11年ぶりに増加 子どもの自殺が過去最多に
厚生労働省と警察庁が発表した2020年の自殺者は、2万1081人に上りました。リーマンショック直後の2009年以来、11年ぶりに増加に転じました。2019年から912人増えました。厚労省は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活苦が広がったり、悩みが深刻化したりした影響が大きいとみています。
男性は11年連続で減りましたが、女性は2年ぶりに増加に転じ、7026人と過去5年で最多です。また、小中高生は同様の統計を取り始めた1980年以降で最多となりました。
人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)の速報値は、16.6人(0.8人増)。男性が22.7人(増減なし)、女性が10.8人(1.5人増)でした。都道府県別では29都府県が前年比で増えました。小中高生の自殺者は440人で、内訳は小学生13人、中学生120人、高校生307人。高校生は過去最多で、特に女子高校生が著しく増えています。
コロナ禍で多くの人たちが心身のバランスを崩しています。そうした環境を大人たちがフォローし切れなかったことも背景にあるのでしょう。
そして2020年度に自殺した小中高生は415人と、前年度より100人近く増え、過去最多になりました。調査した文部科学省は「コロナ禍における学校や家庭の環境変化が大きな影響を与えている」と分析。コロナ禍という危機のさなか、私たち大人は、子どもを守ることができませんでした。深刻な事態です。「生きていてほしい」。そう、強く、強く願っています。
しかし、そうした思いや言葉だけでは状況は変わりません。子どもたちを追い詰める社会の仕組みを変える。このことが最も重要な課題です。「子ども」とは、言い換えれば、「未来」です。子どもが自殺する社会は、未来を見いだせない社会だということです。
■個人より社会の秩序を優先する社会
2019年について、15歳から39歳までの日本人の死因で一番多いのは「自殺」です。愕然とします。40歳代では1位の「悪性新生物」に次いで「自殺」が2位。10歳から14歳でも「自殺」が死因の2位です。若い人の自殺が多いのが日本の特徴です。極めて深刻な問題です。
2018年の自殺の原因や動機を警視庁と厚生労働省が次のようにまとめています。1人3つまでの理由をカウントした場合、多い順に(1)健康問題、(2)経済・生活問題、(3)家庭問題、(4)勤務問題、(5)その他、(6)男女問題、(7)学校問題、となるそうです。
自殺の原因や動機は本人でない限り、はっきりと分からない部分もあります。調査では分からないこと、データに反映されないこともあるでしょう。
なぜ、自殺が多いのか。日本社会には、個人を追い詰めてしまう目に見えない要素があふれていることがひとつの背景だと私は推察します。人を評価するモノサシ、価値観などが少なすぎます。そうしたものは人の数だけあっていいはずなのに、数えるほどしかない。個人を軽視する構造です。個人より、社会の秩序、国家の秩序を優先しようとする社会です。
私たち一人ひとりがお互いを認め合い、尊重し合うためには、自考で自分の価値観、基準を創り出し、それを受け入れ、社会に少しずつ変革を起こしていく必要があります。
岡田 豊 ジャーナリスト
感想;
2021年の自殺者2万1007人 : 女性は2年連続増、若者も高止まり
若者の2割がアンダークラス 非正規、低賃金、未婚でぎりぎりの生活 ――宮本みち子さんに聞く
貧困に悩むシングルマザーの食事や生活とは?自己責任と言われる風潮から脱出するには
「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」藤田孝典著 "貧困の連鎖&努力が報われない社会”
「年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-」吉川ばんび著 ”貧困の連鎖は自己責任なのか?”
「実録日本の貧困女子 年収100万円以下の壮絶人生と性の告白集」 ”日本の未来をさらに暗くする現状”
「最下層女子高生 無関心社会の罪」橘ジュン著 ”風俗も最後の砦にならなくなりつつある!”
「女子大生風俗嬢」中村淳彦著 ”学生の貧困と学業の狭間で”
日本の未来は若者が背負っています。
日本は若者に冷たいです。
貧困の連鎖が続いています。
貧困は本人の責任でしょうか。
社会の責任、政治の責任だと思います。
日本の奨学金は低利子融資です。
大学を卒業した学生は数百万円の借金返済がスタートします。
貧困層が大きくなると社会不安も引き起こします。
学校の虐めもなくなりません。
それは大人の社会にも虐めがあるからだと思います。
山上徹也容疑者は母親の旧統一教会への1億円寄付で貧困、大学にも行けませんでした。
奈良県郡山高校という公立の進学校に入学できる学力を持っていました。
貧困でも、十分な奨学金制度が入学金助成制度があれば、安倍元首相の殺害ではなく、自分の人生を大切にできたのです。
一生懸命共稼ぎで働いても子どもを産み、子どもを育てることができない低所得層が増えています。
日本はOECD国内では貧困国に位置付けられています。
韓国は過去20年で所得が約3倍。日本は5%減です。
【年代別】年収分布グラフと特徴をチェック
これまでの延長線上ではなく、一人ひとりが若者支援のためにどうするか。
東大で、コロナ陽性により試験を受けられなくて留年。
東大の学長はバカか?と思ってしまいました。
確かに高い知識を持たれているのでしょうが、大切な優しさがありません。
コロナ陽性は個人的責任でしょうか?
一方、京都大学はそういう場合は、学生を救っているそうです。
京大の学長は賢いプラス思いやりがあります。
政治が若者に冷たいから若者支援を政治がするようにと一人ひとりが声を上げ続けること。
それと京大のように自分たちの出来る範囲で、若者支援をしていくことなのでしょう。
できない、無理と決めつける前に、なんとかできないかと皆で考えることではないでしょうか。
既存の枠組みに縛られないことです。
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