https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%8C%E5%8F%A3%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%893%E6%97%A5%E3%81%A7%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%8C%E3%81%A4%E3%81%B6%E3%82%8C%E3%82%8B3%E3%81%A4%E3%81%AE-%E8%8F%85%E9%A6%96%E7%9B%B8%E7%94%A8%E8%AA%9E/ar-BB1d0Z2O?ocid=msedgdhp Newsポストセブン 2021/01/23 16:05
リーダーにとって「言葉」は重要だ。危機を救う契機にもなれば、崩壊を決定づけることにもつながる。コラムニストの石原壮一郎氏が指摘した。
* * *
もしかしたら忘れている人も多いかもしれませんが、現在、東京都、大阪府、福岡県など全国11都府県では「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が発出されています。もちろん、それ以外の地域は大丈夫というわけではまったくありません。いったい何がどうなったら、収束の兆しが見えてくるのでしょうか。
不安かつ困難な状況が続く中、たいへん残念なことに、日本に住む私たちはもう長いあいだ「この指導者についていけば大丈夫!」「この人はやってくれそうだ!」という思いを抱けずにいます。安倍首相から菅首相に交代しても、そこは変わりませんでした。
いや、カリスマ的な指導者に盲従したいわけではありません。しかし、少しは「この人は頼りになりそう」と思わせてもらわないと、日々、落胆と怒りに包まれる羽目になります。さんざん疲れさせて、政治への諦めを持たせようという魂胆でしょうか。
でも、政治家や政府にケチばかりつけていると、またあの偉そうで怖そうなおじいさんにケチをつけられます。どんな時でも、学ぶ姿勢は大切。今の日本の現状から、強引に教訓を得てしまいましょう。これも、いわゆるひとつの「自助」です。
ひときわ国民をイラつかせているのが、記者会見や国会答弁における菅義偉首相の話しっぷり。我慢して聞いているうちに、大きな発見をいたしました。世の中のすべての社長さん、とくに会社の経営状況があまりよくない社長さんは、昨今の「菅首相語録」に学ぶところ大ではないかと。
そんなわけで、たくさんの呆れた発言の中から「社長が口にしたら3日で会社がつぶれる3つの『菅首相用語』」をピックアップしてみました。その3つは、こちら。
その1「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」
その2「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」
その3「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」
それぞれ、なぜ社長が口にしてはいけないのか。たとえば部下が「社長、このままでは半年後に売り上げが半分になることが予想されます。いかがいたしましょう?」と相談してきたときに、その1の「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」と返したら、部下は瞬時に「この会社はダメだ」と見切りをつけるでしょう。
あるいは、工場で製造ラインにトラブルが発生し、早くどうにかしないと生産がストップしてしまう状況だとします。のそっと様子を見に来た社長が、その2の「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」と言ったら、工場にいる全員が即座に手を止めて家に帰るでしょう。役員会議で「表示の偽装が判明しました」と報告されて、こう答えたとしても同じ。その場で解任動議を出されても仕方ありません。
会社というところは、トラブルの火種が常にくすぶっています。セクハラやパワハラ、モラハラやイジメ……。被害を訴える部下や事態の深刻さを報告する部下に対して、社長が「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」と人ごとみたいな言い方をしたら、その日のうちに社員全員が辞表を出すでしょう。
また、それこそどこの会社でも、コロナによる「クラスター」がいつ発生するかわかりません。そうなった場合の対策を相談されたときに「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」と話を打ち切る。発生しても「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」としか言わない。さらに詰め寄られたら「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」とすました顔で答える――。ここまでくると、悲劇を通りこしてもはや喜劇です。
気を付けたいのは、この3つの言葉だけではありません。ほかにも「丁寧な説明をしていきたい」(まずは何をどう説明するつもりかを丁寧に説明してほしい)や「専門家の意見を聞きながら判断した」(暗に「こうなったのは専門家のせいだ」と責任を押し付けている)など、言ってはいけないお手本を頻繁に繰り出してくれています。
世の中の社長さんにおかれましては、「ああ、これは言ってはいけないな」「こんなこと言ったら間違いなく会社はつぶれるな」と感じていただけたでしょうか。社長に限らず、上司やリーダーの立場にある方も、ぜひ参考にしてください。
こうして反面教師にさせてもらえてありがたい限りです。ところで、首相といえば、日本という国の社長みたいなもの。経営状況がよくない国の“社長”が、言ってはいけないセリフを連発しています。企業ならとっくにつぶれていそうですけど、はたして大丈夫なんでしょうか。もしかしたら日本は、私たちが思っている以上に深刻なピンチにあるのかもしれません。
感想;
ガースーさんは、首相の器でなかったということです。
器以前に、人としてダメということです。
官房長官時代から、
「ご質問にはあたりません」
「問題はありません」
「質問に対して回答を意図的にずらす」
を常套句としていました。
これに国民が怒らなかったのが問題です。
それを忘れて首相就任時に70%の支持があったのが驚きです。
日本人は本当に忘れやすいようです。
また今でも40%支持している人がいることが驚きです。
リーダーにとって「言葉」は重要だ。危機を救う契機にもなれば、崩壊を決定づけることにもつながる。コラムニストの石原壮一郎氏が指摘した。
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もしかしたら忘れている人も多いかもしれませんが、現在、東京都、大阪府、福岡県など全国11都府県では「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が発出されています。もちろん、それ以外の地域は大丈夫というわけではまったくありません。いったい何がどうなったら、収束の兆しが見えてくるのでしょうか。
不安かつ困難な状況が続く中、たいへん残念なことに、日本に住む私たちはもう長いあいだ「この指導者についていけば大丈夫!」「この人はやってくれそうだ!」という思いを抱けずにいます。安倍首相から菅首相に交代しても、そこは変わりませんでした。
いや、カリスマ的な指導者に盲従したいわけではありません。しかし、少しは「この人は頼りになりそう」と思わせてもらわないと、日々、落胆と怒りに包まれる羽目になります。さんざん疲れさせて、政治への諦めを持たせようという魂胆でしょうか。
でも、政治家や政府にケチばかりつけていると、またあの偉そうで怖そうなおじいさんにケチをつけられます。どんな時でも、学ぶ姿勢は大切。今の日本の現状から、強引に教訓を得てしまいましょう。これも、いわゆるひとつの「自助」です。
ひときわ国民をイラつかせているのが、記者会見や国会答弁における菅義偉首相の話しっぷり。我慢して聞いているうちに、大きな発見をいたしました。世の中のすべての社長さん、とくに会社の経営状況があまりよくない社長さんは、昨今の「菅首相語録」に学ぶところ大ではないかと。
そんなわけで、たくさんの呆れた発言の中から「社長が口にしたら3日で会社がつぶれる3つの『菅首相用語』」をピックアップしてみました。その3つは、こちら。
その1「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」
その2「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」
その3「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」
それぞれ、なぜ社長が口にしてはいけないのか。たとえば部下が「社長、このままでは半年後に売り上げが半分になることが予想されます。いかがいたしましょう?」と相談してきたときに、その1の「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」と返したら、部下は瞬時に「この会社はダメだ」と見切りをつけるでしょう。
あるいは、工場で製造ラインにトラブルが発生し、早くどうにかしないと生産がストップしてしまう状況だとします。のそっと様子を見に来た社長が、その2の「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」と言ったら、工場にいる全員が即座に手を止めて家に帰るでしょう。役員会議で「表示の偽装が判明しました」と報告されて、こう答えたとしても同じ。その場で解任動議を出されても仕方ありません。
会社というところは、トラブルの火種が常にくすぶっています。セクハラやパワハラ、モラハラやイジメ……。被害を訴える部下や事態の深刻さを報告する部下に対して、社長が「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」と人ごとみたいな言い方をしたら、その日のうちに社員全員が辞表を出すでしょう。
また、それこそどこの会社でも、コロナによる「クラスター」がいつ発生するかわかりません。そうなった場合の対策を相談されたときに「仮定のことについては、私からは答えは控えさせていただきたい」と話を打ち切る。発生しても「引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい」としか言わない。さらに詰め寄られたら「一日も早く収束させ、安心して暮らせる日常を取り戻すために全力を尽くします」とすました顔で答える――。ここまでくると、悲劇を通りこしてもはや喜劇です。
気を付けたいのは、この3つの言葉だけではありません。ほかにも「丁寧な説明をしていきたい」(まずは何をどう説明するつもりかを丁寧に説明してほしい)や「専門家の意見を聞きながら判断した」(暗に「こうなったのは専門家のせいだ」と責任を押し付けている)など、言ってはいけないお手本を頻繁に繰り出してくれています。
世の中の社長さんにおかれましては、「ああ、これは言ってはいけないな」「こんなこと言ったら間違いなく会社はつぶれるな」と感じていただけたでしょうか。社長に限らず、上司やリーダーの立場にある方も、ぜひ参考にしてください。
こうして反面教師にさせてもらえてありがたい限りです。ところで、首相といえば、日本という国の社長みたいなもの。経営状況がよくない国の“社長”が、言ってはいけないセリフを連発しています。企業ならとっくにつぶれていそうですけど、はたして大丈夫なんでしょうか。もしかしたら日本は、私たちが思っている以上に深刻なピンチにあるのかもしれません。
感想;
ガースーさんは、首相の器でなかったということです。
器以前に、人としてダメということです。
官房長官時代から、
「ご質問にはあたりません」
「問題はありません」
「質問に対して回答を意図的にずらす」
を常套句としていました。
これに国民が怒らなかったのが問題です。
それを忘れて首相就任時に70%の支持があったのが驚きです。
日本人は本当に忘れやすいようです。
また今でも40%支持している人がいることが驚きです。
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